狙った場所にドナーDNAを挿入するノックイン新手法(BiPoD)を開発
6%(通常法)から90%超(新手法)に 正確性と効率が大幅に向上
2021年9月16日
早稲田大学広報室
※詳細は早稲田大学Webサイトをご覧ください https://www.waseda.jp/top/news/74930

◆発表のポイント
・従来のノックイン手法は効率の低さと、意図しないドナーDNAの 挿入の発生によるゲノム破壊などの課題を抱えていた。
・DNA修復の仕組みを一時的にブロックすることで、部分的な 挿入によるゲノム破壊が起こらない正確なノックイン手法を確立した。
・新手法により90%超の高い確率で2組の染色体両方に同時に ノックインさせることに成功した。
◆概要
早稲田大学理工学術院の新井大祐(あらいだいすけ)講師および中尾洋一(なかおよういち)教授らの研究グループは、ゲノムの狙った場所にドナーDNAを挿入する、正確性と効率性が高い新たな相同組換えノックイン手法となるBiPoD(Biallelic knock-inassisted by Pol θ and DNA-PK inhibition)を開発しました。
従来のノックイン手法は効率性の低さに課題を抱え、研究の足枷となっていました。また、この手法では、ドナーDNAの一部分だけが頻繁に挿入するため、これにより元々の遺伝子を破壊したり検出が困難になったりすることが判りました。
そこで今回、本研究グループは、従来の手法よりも相同組換えの効率を高めつつ、それ以外の仕組みによるドナーDNAの挿入をほぼ完全に抑えられる新たな手法を確立しました。これにより、部分的挿入などによるゲノムの破壊が起こらない正確で安全なノックインが可能になりました。またこの新手法は90%超の高い確率で2組の染色体両方に同時にノックインさせることに成功しました。正確性と効率が高まった新手法は、マウスES細胞を用いた研究を加速させることが可能です。さらに、簡便な手法で特別な機器や高価な試薬を必要としないために、導入が容易なため、相同組換えノックイン手法の新たなスタンダードとして広く普及することが期待できます。
本研究成果は、Springer Nature社『Scientific Reports』のオンライン版に2021年9月13日(現地時間)に掲載されました。
【論文情報】
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- 名称 早稲田大学
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