ギリアド、開発中の長時間作用型HIV-1カプシド阻害剤lenacapavirを、米国食品医薬局に新薬承認申請を再申請

2022年7月7日

ギリアド・サイエンシズ株式会社

ギリアド、開発中の長時間作用型HIV-1カプシド阻害剤lenacapavirについて、米国食品医薬局に新薬承認申請を再申請

NDA再申請では、バイアルの適合性に関する問題に対応― ―承認された場合、lenacapavirは年2回投与の最初で唯一のHIV-1治療選択肢に―

 

ギリアド・サイエンシズ(本社:米カリフォルニア州フォスターシティ、ナスダック:GILD、以下「ギリアド」)は6月27日、米国食品医薬品局(FDA)に対し、複数の治療歴があり(Heavily Treatment-Experienced; HTE)、多剤耐性(Multi-Drug Resistant; MDR)を有するHIV-1陽性者の治療薬として開発中の長時間作用型HIV-1カプシド阻害剤であるlenacapavirの新薬承認申請(NDA)を再申請したことを発表しました。

 

今回のNDA再申請は、2022年2月にFDAの審査完了報告通知(CRL)で指摘のあったlenacapavirのホウケイ酸ガラス製バイアルの適合性に関する原薬・製剤の化学・製造および品質管理(CMC)の課題に関するFDAの措置に対して提出されたものです。本NDAには、アルミノケイ酸ガラス製の代替バイアルとlenacapavirの適合性を裏付ける包括的なCMCデータが含まれています。また、本NDAは、広範な前臨床および初期の臨床研究データと、HTEがあり、MDRを有するHIV-1陽性者を対象に、他の抗レトロウイルス薬との併用で、lenacapavirを6カ月ごとに皮下投与した場合の抗ウイルス活性を評価した第II/III相CAPELLA試験のデータに基づいています。

FDAによる審査後、新たな処方せん薬ユーザーフィー法(PDUFA)施行日が設定される予定です。

 

ギリアドのHIV臨床開発部門のバイスプレジデントであるジャレッド・ビートン(Jared Beaton, MD, PhD)は、次のように述べています。「HIVとともに生きる人々の中には、複数の抗レトロウイルス療法に対する耐性により、治療の選択肢が著しく制限されている方がいます。私たちは、現在の治療ではHIVウイルスに対して効果的に反応しないMDRを有する、HIVとともに生きる人々のアンメット・ニーズにコミットしており、重大な治療ギャップに対して緊急に応える必要性を認識しています」

 

Lenacapavirは治験薬で、いずれの規制当局からも承認されておらず、その安全性および有効性は確立されていません。HIVまたはエイズを治癒する方法は、現在のところ存在しません。

 

Lenacapavirについて

Lenacapavirは、HIV-1感染症治療のためにギリアドが開発中のファースト・イン・クラスの長時間作用型HIV-1カプシド阻害剤です。ギリアドが開発中の長時間作用型HIV-1カプシド阻害剤lenacapavirの安全性、効果および用量については、現在進行中の複数の臨床試験において評価中です。Lenacapavirの作用機序は多段階にわたり、現段階で承認されている抗ウイルス薬のクラスとは異なり、HIV-1陽性者またはそのリスクを有する人々に対する長時間作用型治療として新たな道筋を作る薬剤として開発されました。大部分の抗ウイルス薬はウイルス複製の1段階のみに作用しますが、lenacapavirはHIV-1のライフサイクルにおける複製の段階を阻害するよう開発された薬剤で、現在ある薬剤クラスとの交差耐性は認められていません。承認された場合、lenacapavirは年2回の投与により作用する唯一のHIV-1治療選択肢となります。

 

ギリアド・サイエンシズについて

ギリアド・サイエンシズは、すべての人々にとって、より健康な世界の実現を目指し、30年以上にわたり医療の革新を追求し、飛躍的な進歩を遂げてきたバイオ医薬品企業です。当社はHIV、ウイルス性肝炎、がんなどの生命を脅かす疾患の予防と治療のため、革新的な医薬品の開発に取り組んでいます。

 

ギリアドは35年間にわたり、HIV領域におけるリーディング・カンパニーとして、治療、予防、治癒研究の進歩を推進してきました。ギリアドの研究者たちは、HIV感染のリスクを減らすために、HIV治療における最初の単剤療法や、初めての曝露前予防(PrEP)となる抗レトロウイルス薬など、11種類のHIV治療薬を開発しました。このような医学研究の進歩によって、HIVは何百万人もの人々にとって予防可能な慢性疾患となりました。

 

世界中のHIV感染者の日々変化するニーズに対応するソリューションを提供するため、ギリアドは引き続き科学的イノベーションに取り組んでいます。また、パートナーシップと連携を通じて、教育の改善、医療へのアクセス拡大および障壁を取り除き、世界中の全ての人々のHIV感染の根絶を目指します。ギリアドは、「AIDSに関わる資金提供基金」(Funders Concerned About AIDS, FCAA)が発表した報告書において、HIV関連プログラムを提供する慈善資金提供団体として第1位に認定されました。

ギリアドは、カリフォルニア州フォスターシティに本社を置き、世界35カ国以上で事業を展開しています。

 

ギリアドの将来予測に関する記述

本プレスリリースは、1995年の 「米国証券訴訟改革法」 に記載されている「将来予測に関する記述」に該当し、いくつかのリスク、不確実性などの要素を含む場合があります。これには、ギリアドが現在見込まれているスケジュールで臨床試験を開始、進行、完了する能力、あるいはそれらが全く完了できない可能性、lenacapavirに関するものを含め、現在進行中および追加の臨床試験で好ましくない結果が生じる可能性、HTEおよびMDRを有するHIV-1陽性者を対象としたHIV-1感染治療薬としてのlenacapavirのNDAをFDAが適時に、または全く承認しない可能性を含む、規制当局への申請および関連する申請に対する承認が適時に行われない、または全く行われない可能性、規制当局からの承認を得た場合でも、その承認に著しい制限が課される可能性、ギリアドがlenacapavirの開発中止を戦略的に決定し、結果としてlenacapavirが全く成功裏に商業化されない可能性、上記のいずれかの根拠となる仮定も含まれます。これらのリスクとその他のリスク等については、米国証券取引委員会(SEC)に提出済の2022年3月31日を期末とする四半期報告書(フォーム10-Q)に詳細に記載されています。これらのリスクや不確実性、およびその他の要因により、実際の結果が「将来予測に関する記述」と著しく異なったものとなる可能性があります。歴史的な事実以外の全ての記述は「将来予測に関する記述」とみなされる可能性があります。このような「将来予測に関する記述」は将来の業績を保証するものではなく、「将来予測に関する記述」に過度に依拠することのないようご注意ください。「将来予測に関する記述」は全て、ギリアドが現在入手できる情報に基づいており、ギリアドは「将来予測に関する記述」を更新する義務を負うことはなく、更新する意向もありません。

 

 

 

 

 

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