「心が動いた消費」は巣ごもり・在宅消費から、ゴールデンウイークを機に 屋外での体験型消費へ移行
電通、第3回「心が動く消費調査」を実施
2022年7月14日
株式会社 電 通
株式会社電通(本社:東京都港区、社長:榑谷 典洋)の消費者研究プロジェクトチームであ「DENTSU DESIRE DESIGN(デンツウ・デザイア・デザイン)」(以下DDD)※1は、テンションがあがったり、感動したりした買い物や体験を「心が動く消費」と定義し、全国20~74歳の男女計3000人を対象に、第3回「心が動く消費調査」(以下「本調査」、期間:2022年5月12~15日)を株式会社電通マクロミルインサイトの「人と生活研究所」と共同で実施しました。なお、「心が動く消費調査」は初回2021年5月実施のパイロット調査から合計4回、消費が活発化しやすいとされる大型連休と夏休み、年末の時期に実施している調査です。
本調査では、「過去1か月に心が動いた消費の有無」「心が動いた消費の詳細な内容」「今後購入したい商品やサービス」といった項目から得たフリーアンサーや、DDD独自の「買い物に対する意識」「基本的欲求」「生活価値観」などのデータをもとに分析を行いました。本調査から得られた主なファインディングスは次のとおりです。
<本調査の主なファインディングス>
① 「心が動いた消費」があった人は63.4%で、前回調査からは1.7pt減少したものの、初回調査である2021 年5月と比べると4.1pt増加した。消費のジャンル別では外食やレジャー、旅行といった「有料体験サービス」が41.6%で初回調査時から最も高い結果となった。
② 昨年(2021年)同月比で「心が動いた消費」が伸長した商品・サービスは、「外食」(+7.3pt)、「レジャー/テーマパーク」(+4.9pt)、「旅行/観光」(+3.2pt)で、いずれも屋外での体験活動に関連した消費であった。
③ 「心が動いた消費」を、「オンライン」で購入した層の割合は男性50代が45.8%と最も高く、「オフライン」では女性30代が56.7%で最も高かった。
<各ファインディングスの詳細>
① 「心が動いた消費」があった人は63.4%で、前回調査からは1.7pt減少したものの、初回調査である2021年5月と比べると4.1pt増加した。消費のジャンル別では外食やレジャー、旅行といった「有料体験サービス」が41.6%で初回調査時から最も高い結果となった。
● “心が満たされた”“テンションがあがった”“感動・刺激を受けた”といった「心が動いた消費」を体験した人は63.4%で、前回調査(2021年12月)の65.1%に次ぐ結果となった。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で首都圏を中心に緊急事態宣言が発出されていた2021年5月実施の調査からは4.1pt伸長した。
● 「心が動いた【物品購入】があった」人は50.5%、「心が動いた【有料コンテンツ】があった」人は38.3%であった。また、「心が動いた【有料体験サービス】があった」と回答した人は41.6%で、初回調査からは+12.4ptと、大幅に伸長した。(図表1)
(参考)
過去の「心が動く消費調査」は、消費が活発化しやすいとされる大型連休の時期(ゴールデンウイーク後:2021年5月、夏休み後:2021年9月)に加え、一年で最も消費・支出が動くとされるボーナス・年末商戦の時期(2021年12月)に実施した。新型コロナウイルスの感染状況をみると、2021年5月と9月は首都圏を中心に緊急事態宣言が発出されていた時期にあたる一方、12月は緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置の適用もなく感染が最も抑えられていた時期であったため、ボーナス・年末商戦も活発化し「リベンジ消費」といった用語もニュースなどを通じて報じられていた。これら2021年の状況と比較して、本調査を実施した2022年5月は感染者数が多いものの、3年ぶりに行動制限がないゴールデンウイークを迎えたことが、屋外での活動や消費が活発化した要因になったと考えられる。
(図表1:Q. 1か月以内に心が満たされたり、テンションがあがったり、感動・刺激を受けた等、良い気分・気持ちが得られた買物や消費体験はありますか。)
(パイロット調査:2021年5月、第1回調査:2021年9月、第2回調査:2021年12月、第3回調査:2022年5月)
② 昨年(2021年)同月比で「心が動いた消費」が伸長した商品・サービスは、「外食」(+7.3pt)、「レジャー/テーマパーク」(+4.9pt)、「旅行/観光」(+3.2pt)で、いずれも屋外での体験活動に関連した消費であった。
● 「この1か月に購入した心が動いた商品やサービスは、どのようなものでしたか」と自由回答で聞いたところ、1位の「外食」(昨年同月3位)が17.7%で7.3pt増加し、7位の「レジャー/テーマパーク」(昨年同月32位)が6.1%で+4.9pt、9位の「旅行/観光」(昨年同月18位)が5.7%で+3.2ptと伸長した。
● 比較対象の2021年5月調査時は首都圏を中心に緊急事態宣言が発出されており、「映画」「家電/精密機器」など、巣ごもり関連の消費に心か動く人が多かった。一方で、本調査時は3年ぶりに行動制限がないゴールデンウイークであった点や、感染者数が減少傾向にあった点も背景にあり、屋外での体験に心を動かされた人が多い結果となった。(図表2)
● また、「外食」「レジャー/テーマパーク」「旅行/観光」と答えた人に、自由回答で「『心が動いた消費』に何を期待したか、どのような気分が得られたか」と質問したところ、久しぶりに屋外での消費を楽しむことで気分転換となったり、親しい人たちとの関係性を深めたり、新しい刺激を受けたりするとの回答が多く見られた。(図表3)
(図表2:Q. この1か月に購入した心が動いた商品やサービスは、どのようなものでしたか。)【自由回答を集計】
(図表3:Q. この1か月に購入した心が動いた商品やサービスは、どのようなものでしたか。)【自由回答の中から代表的なフリーアンサー※2を抽出】
③ 「心が動いた消費」を、「オンライン」で購入した層の割合は男性50代が45.8%と最も高く、「オフライン」では女性30代が56.7%で最も高かった。
● 「心が動いた消費」の購入・利用場所は、通販やフリマサイト、動画配信サービスなど「オンライン」での購入・利用が34.9%で、実店舗や映画館、テーマパークなどの「オフライン」での購入・利用が全体の49.3%であった。
● 「オンライン」での購入・利用を性年代別に見ると、男性50代(45.8%)の割合が最も高く、次いで男性40代(40.3%)、男性30代(37.3%)であった。一方、「オフライン」での購入は、最も割合が高い層が女性30代(56.7%)、次いで女性40代(53.8%)、男性70-74歳(53.1%)であった。全層の中で唯一、「オンライン」と「オフライン」の形勢が逆転している層は男性50代、という結果となった。(図表4)
(図表4:Q. 良い気分・気持ちが得られた商品・サービス・コンテンツを購入・利用した主な店舗や場所。)
(単位:%)
※1 人間の消費行動に強く影響を及ぼすドライバーとなる感情を「欲望」と定義し、消費者が消費に至るまでの動機や行動を研究、得られた知見をパートナー企業にソリューションとして提供するプロジェクトチーム。
※2 フリーアンサーにおける商品・サービス・施設名はサニタイズ(汎用)化し、「心が動いた消費」に何を期待したか、どのような気分が得られたかに関する回答は個人情報の観点から要約をおこなったうえで掲載。
<第3回「心が動く消費調査」概要>
・対象エリア:日本全国
・対象者条件:20~74歳男女
・サンプル数:計3000サンプル(20~70代の6区分、男女2区分の人口構成比に応じて割り付け)
・調 査 手 法:インターネット調査
・調 査 時 期:2022年5月12~15日
・調 査 主 体:株式会社電通 DENTSU DESIRE DESIGN
・調 査 機 関:株式会社電通マクロミルインサイト
(参考)
・電通、消費者研究プロジェクト「DENTSU DESIRE DESIGN」発足(2021年11月10日発表)
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2021/1110-010466.html
・人間の消費行動に影響を与える感情を「11の欲望(Desire)」で可視化(2022年6月28日発表)
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2022/0628-010530.html
以上
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 株式会社電通
- 所在地 東京都
- 業種 広告・広報
- URL http://www.dentsu.co.jp/
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