個々に適切なプロテインの種類や摂取量を推奨する仕組み(アルゴリズム計算式)を構築

プロテイン選びをサポートし継続摂取モチベーションに好影響、日本公衆衛生学会にて発表

meiji

 株式会社 明治(代表取締役社長:松田 克也)と株式会社ディー・エヌ・エー(代表取締役社長兼CEO:岡村 信悟)の子会社である株式会社DeNAライフサイエンス(代表取締役社長:砂田 真吾)は、一人ひとりに最適なプロテインの種類や摂取量を推奨するアルゴリズム※1を作成し、実証試験を実施したことを、第81回日本公衆衛生学会総会(一般社団法人 日本公衆衛生学会主催、開催期間:10月7日〜9日)にて発表しました。この仕組みにより、自分に適したプロテイン摂取に悩む方の疑問を解決し、より満足できるプロテインの活用を支援してまいります。

 

 今回の発表において当社は、アルゴリズム作成に必要な研究論文データの収集と解析、需要性調査および実証試験の企画を行いました。DeNAライフサイエンスは、同社が提供する遺伝子検査サービス「MYCODE」会員向けに需要性調査および実証試験を実施しました。また、アルゴリズムの作成は、両社共同で実施しました。

 

【研究概要】

 プロテインのパーソナライズ化※2について需要性調査を行った結果、過半数の肯定的な意見が得られたことから、たんぱく質に関する多数の研究データの解析結果を活用し、各ユーザーの運動実態や目的に適したプロテインを推奨するアルゴリズムを作成しました。このアルゴリズムの効果について、プロテインの摂取意向、運動実施頻度がさまざまな30~40代の男女30名を対象に検証しました。

 その結果、アルゴリズムの活用がプロテインの継続摂取モチベーションを維持させ、個人ごとの運動実施の効果を引き出すことが確認できました。

 

発表内容

【タイトル】

①「パーソナライズドプロテインについての需要性調査とアルゴリズムの検討」

②「個別化栄養に対応したプロテイン摂取推奨の仕組みと検証事例」

 (当社および株式会社DeNAライフサイエンスとの連題発表)

 

【発表概要①】

 筋肉量増加や筋力強化を効果的に行うために、摂取するたんぱく質の種類や量についてさまざまな対象や条件で研究が行われていますが、実際には個人に応じたプロテインの種類や摂取量の推奨は確立されておらず、経験則的に判断がなされる傾向にあります。20~70代以上の男女869名にアンケート調査を行ったところ、プロテインのパーソナライズ化について肯定的な回答 (「とても共感できる」または「やや共感できる」)が64%~85%得られました(図1)。 

 そこで、ユーザーが体重や目的、運動量などを入力することで多数の研究論文から適合する文献を選択し、それらのデータをもとに最適なプロテインの種類や摂取量を推奨するアルゴリズムを作成しました。

 

 

               出典:株式会社DeNAライフサイエンス調べ(2019年Web調査)

 図1 プロテインのパーソナライズ化についての需要性調査結果

 

【発表概要②】

 プロテインの摂取意向、運動実施頻度がさまざまな30~40代の男女30名を対象として、アルゴリズムの効果を検証しました。試験参加者は、3か月間アルゴリズムに従って継続的にプロテインを摂取し、体組成測定、食事栄養調査※3、気分プロフィール調査(POMS2短縮版)※4を同時に実施しました。その結果、アルゴリズムによる定期的な指示がプロテインの継続摂取意向につながりました(図2左)。また、アルゴリズムに基づくプロテインの継続摂取は、参加者の筋肉量の増加(平均約0.4 kg)など、さまざまな好影響をもたらしました。 

 

       図2 (左)アルゴリズムの指示がプロテイン摂取モチベーションに与えた影響

         (右)アルゴリズムによるプロテイン推奨の仕組み

 

 今後はユーザー視点でベネフィットや利便性を改良し、プロテインユーザーにとって利用価値が高い仕組み作りを目指してまいります。

 

※1 問題解決に用いる手順や計算方法のことを指します。

※2 使い方を個人ごとに最適化することを指します。

※3 毎月、3日間以上の食事内容を食事管理アプリ「Atleta」に記録し、栄養素別の摂取量を自動算出しました。

※4   自己記入式の心理検査ツールです。気分状態をさまざまな尺度(緊張、友好など)を用いて総合的に評価します。検証開始前と

         終了後に実施しました。

 

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