未来ロボティクスセンターの設立

ものづくりの技術を地域から宇宙へと広げる最先端ロボティクスをめざす

福井工業大学

令和5年2月28日

 

 

センターのビジョン

 

福井工業大学(所在地:福井県福井市、以下「本学」)は、本年4月1日(土)新たに「FUT未来ロボティクスセンター」を設立します。地元・福井から宇宙にわたる様々な社会問題を最先端ロボティクスにより解決することをめざします。

日本では、急速な少子高齢化や頻発する災害や環境問題に直面しています。この福井県においても“幸福度日本一”と評される一方、若者を中心とした人口流出により、農林水産業における人手不足の解消や地域の活性化が求められています。福井県は、高い技術力を有する「ものづくり」が盛んなまちであり、それを基盤とした技術革新により、さまざまな分野の問題解決を推進して参ります。

本学の持つ農水分野のロボティクス(ロボット関連の知識や技術の総称)や自動車に関する先端的な研究・技術、「ものづくり」の技術融合で将来への可能性を追求します。身近な地域社会から、地球規模の環境問題、さらには月への移住の際に有効なロボット開発まで、幅広い分野で自ら可能性にチャレンジする人材育成に尽力してまいります。

「知」をつなぎ、「未来」を創る工科系総合大学として、地域社会のみならず地球全体の発展に貢献していきます。

 

「FUT未来ロボティクスセンター」  https://www.fukui-ut.ac.jp/robotics/

地域に貢献し社会で活躍するエンジニアを育成するため、新しいロボティクスセンターを設立します。センター設立を契機に、地域、学生、教授陣らが一丸となり課題解決にむけ、精進して参ります。

 

研究中のテーマ 

【農業支援】草刈ロボットの開発

 農作業時間の大部分を占める草刈りの負担を軽減することを目的に開発しており、より安全性の高いバリカン型と、より高い刈取り性能を有し、刈取り後の回収も不要なフレイル型の二種類の草刈り機構を有したロボットを開発しています。これらのロボットは全電動式で、エンジン式と比べ騒音も少なく、 CO2 も排出しないため環境にも良い特徴があります。

草刈ロボット

 

【災害対応】救助支援型担架ロボット

 このロボットは、担架の上下面に取り付けたクローラを同時に回転させながら要救助者の下に滑り込ませることで、身体を持ち上げずに担架に乗せることができます。その後、下側のクローラだけを動かすことで階段等の昇降も可能です。負担なく救助および搬送が可能能で、消防隊員のレスキューツールの 1 つとして実用化を目指し研究を行っています。

救助支援型担架ロボット

 

「ふくいPHOENIXハイパープロジェクト」との連携

【宇宙技術】月面堀削ロボット

月面掘削ロボット

将来的な月移住の際に必要となる居住空間の建設等のため、月面のレゴリスと呼ばれるサラサラの砂で覆われている土壌において、掘削作業が行えるロボットの研究開発を行っています。

 

<学長 掛下知行教授 のコメント>

これからのロボット開発に必要な技術は、一つはロボットの脳にあたるAIであり、またAIとともに重要な技術が身体にあたるハードウェアです。ハードウェア開発は日本が世界に誇る「ものづくり」です。どんなに優秀なAIがあっても、作業するための身体がないと実社会で活躍することはできません。

本学の機械工学科は、昭和40年、1965年の開学から約60年にわたり、学生たちにものづくりの知識や技術を教育してきました。このたびのセンター立ち上げに際し、機械工学科の教員を中心に最先端研究者を集め、地域から宇宙にわたる社会問題を解決するロボットを開発し、社会実装を目指す担い手を育成する「未来ロボティクスセンター」を設置いたします。

新センターと「AI&IoT Center」が連携することでロボットの技術のさらなる高度化を実現。他のセンターとも協力して広く地域の方々へつなげていきます。またJAXA様と共同研究を取り組む「ふくいPHOENIXハイパープロジェクト」を通じて、宇宙へと展開いたします。

「チームFUT」として、これからも“地域と一体感のある大学”、“時代を先取りした大学”として、時代とともに進化し続けてまいります。

 

<センター長 岩野優樹教授のコメント>

我々の暮らしは、数十年前に比べると飛躍的に便利になってきました。一方で、「10年に一度の」、「観測史上最大の」といった自然災害が多発し、その度に人の無力さを痛感しています。

本センターでは、地域から宇宙にわたる様々な問題を、本学の持つ最先端のロボティクスを駆使し、企業や自治体の協力を仰ぎながら人々の役に立つものづくりで解決していきます。

また、未来を担う若者達が本学で学び、得た知識や技術を活用して地域や地元企業に還元できるよう人材育成も積極的に推進していこうと考えております。

本センターの取り組みにより、多くの人々を笑顔にできるよう精一杯頑張りたいと思います。

 

プロジェクトメンバー

1

岩野 優樹 : センター長

(所属)工学部 機械工学科

     教授 博士(学術)

8

     

恐神 正博

(所属)経営情報学部 経営情報学
     教授 博士(工学)

2

土屋 高志 : 副センター長

(所属)工学部 機械工学科

     教授 博士(工学)

9

掛下 知行

(所属)工学部 機械工学科

     教授 理学博士

3

位田 晴良

(所属)工学部 機械工学科

     教授 博士(工学)

10

安坂 幸師

(所属)工学部 機械工学科

     教授 博士(工学)

4

西山 直杜

(所属)工学部 機械工学科

     講師 博士(工学)

11

井藤 幹夫

(所属)工学部 機械工学科

     教授 博士(工学)

5

西田 好宏

(所属)工学部 電気電子情報工学科

     教授 博士(工学)

12

西岡 岳

(所属)工学部 機械工学科

     教授 博士(工学)

6

西川 隼人

(所属)工学部 建築土木工学科

     教授 博士(工学)

13

清水 大

(所属)工学部 機械工学科

     教授 博士(工学)

7

宮本 裕司

(所属)工学部 建築土木工学科

     教授 博士(工学)

14

山下 清隆

(所属)工学部 機械工学科

     教授 博士(工学)

R54月より工学部電気電子情報工学科へ名称変更、 経営情報学部経営情報学科を新設

                                                                                                                                                           以上

 

なお、センター設立に先駆け、3月11日(土)午後1時から、本学主催で、この分野で活躍する講師をお招きし、公開講座「ロボティクスが活躍する未来を語る」を開催します。※添付チラシご参照ください。

 

【添付資料】 

1. センターの新設について

2. 福井工業大学 公開講座「ロボティクスが活躍する未来を語る」チラシ

3. 記者発表に出席した教授陣/画像データ(※集合写真)

本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。

プレスリリース添付画像

センターのビジョン図

草刈ロボット

救助支援型担架ロボット

月面掘削ロボット

岩野 優樹

恐神 正博

土屋 高志

掛下 知行

位田 晴良

安坂 幸師

西山 直杜

井藤 幹夫

西田 好宏

西岡 岳

西川 隼人

清水 大

宮本 裕司

山下 清隆

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プレスリリース添付動画

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