三省製薬が世に送りだした美白有効成分「コウジ酸」。 価値を磨き続ける当社の想いと取り組み。
今後も大切に磨き、育て、次代へとつなげていきます。
【 三省製薬 News Letter 】
三省製薬が世に送りだした美白*有効成分「コウジ酸」 価値を磨き続ける当社の想いと取り組み
■1988年、厚生省(当時)より美白*有効成分の承認取得以降、機能性の研究を継続。
■メーカーの責務として臨床試験を通じた有効性・安全性のチェックを継続。
■生きた麹菌を絶やさない継代、麹菌の培養、化粧品に配合する際の処方など、取り組む研究員たちの
想い。
■「コウジ酸」を配合した「デルメッド ブライトニング シリーズ」を2024年春、バージョンアップ
新発売!
*美白とは、メラニンの生成を抑えてシミ・ソバカスを防ぐことです。
美容成分・化粧品の開発・製造・販売とオリジナル化粧品ブランド「デルメッド」、「yameKAGUYA(やめかぐや)」、「IROIKU(イロイク)」を展開する三省(さんしょう)製薬株式会社(本社:福岡県大野城市 代表取締役社長:陣内 宏行)では、当社の企業・事業動向やトピックスをニュースレターとして定期的に発信しています。
今号では、当社を代表する美容成分「コウジ酸」について、当社の想いや研究員の取り組みなどをご紹介します。
「コウジ酸」は「外回りの仕事でできてしまった妻のシミを治したい」という当時の社長(現社長、陣内宏行の父である陣内凡夫)の想いから誕生した美容成分です。
日本酒などの醸造に使われる麹に着目し、麹菌の発酵過程で生み出される発酵代謝物質「コウジ酸」がシミのもととなるメラニンをつくる酵素の働きを抑えることを突き止めました。研究開発に13年の歳月をかけ、1988年に、当時の厚生省より医薬部外品の美白(*)有効成分としての承認を得ました。
*美白とは、メラニンの生成を抑えてシミ・ソバカスを防ぐことです。
その後、現在に至るまで約36年間、当社は「コウジ酸」を磨き続けており、オリジナルブランドの商品やOEMなどの展開を進めています。
(※当社が製造する化粧品原料「コウジ酸」は「紅麹」とは全く異なる成分です。)
「コウジ酸」を世に送り出した父の想いを胸に、今後も大切に磨き、育て、次代へとつなげたい。 ~代表取締役社長 陣内宏行
私は大学卒業後、ブラジルに渡りました。すぐに就職することが腑に落ちず、もっと世界を見たい、様々な人種が共に国を形作っている多民族国家で暮らしたいと考えたからです。社団法人・日本ブラジル交流協会のプログラムに参加し、ブラジルに1年間行くという大変ありがたい機会をいただきました。
これを許してくれた両親には今でも大変感謝しています。このブラジル生活が縁で妻と出会い、日本から移民した素晴らしい両親にも会うことができました。
日本に帰国後、東京で製薬会社に職を得て働きながら、遠距離恋愛を成功させ、結婚することになりました。その後、三省製薬に入社し、忙しくなるにつれて、なかなかブラジルに行く機会はありませんでした。
数年後、忙しい時間を工面して、妻の親族に会うためにブラジルに行った時、以前、妻が持って行ったコウジ酸配合の「デルメッド ブライトニング スポットクリーム」(当時はデルメッド ホワイトニングクリーム)について、義妹が「すごくシミに効く(シミを薄くする)」と話してくれました。
また、ブラジルの皮膚科医が薦めているシミ治療クリームも教えてくれました。そのブラジルのクリームにも、なんとコウジ酸が配合されていました。驚き、かつ喜びを感じるとともに、地球の反対側であるブラジルでも、皮膚科医が推奨する「コウジ酸」という成分の素晴らしさに感動しました。
コウジ酸という成分の良さもありますが、承認取得後も、父がコウジ酸の臨床試験を続け、成果を論文で発表していたこと。それを読んだ世界の皮膚科医がコウジ酸配合クリームをシミ治療に利用し、その効果を認めているという父の偉業に誇りを覚えました。
父は生前「自分はコウジ酸という素晴らしい成分を、人類に届けるために世に遣わされた」と言っていました。コウジ酸が開発され、幾多の困難を乗り越えて世に出たおかげで、日本で美白という市場が生まれました。
それ以降、アルブチンをはじめ、アスコルビン酸グルコシドやエラグ酸など数多くの美白成分が日本から生み出されました。コウジ酸を筆頭に美白成分は日本から世界へ輸出され、世界に美白=ブライトニングという市場が生まれました。おかげで人類は今までは諦めるしかなかったシミの悩みを外用剤で治すことができるようになったのです。
今では美容医療が発達し、さまざまなアプローチでシミを治療することができるようになりましたが、「コウジ酸」の開発が果たした役割も大きいと感じています。この成分を世に送り出した父、陣内凡夫と三省製薬に常に誇りと敬意を持って、コウジ酸を大切にし、さらに磨き、育てていきたいと考えています。
「コウジ酸ありき」でとことん向き合い、価値(機能性)を追求し続ける。 ~取締役 素材開発部部長 伊賀和宏
「コウジ酸」は、当社の経営理念「いつまでも若々しく美しくありたいという人類の根源的欲求に応え、社会に貢献する」に最もふさわしい美容成分だと思っています。
「コウジ酸」のように、安全かつ、メラニンの生成を抑えてシミ・ソバカスを防ぐ効果のある成分は、なかなかありません。医薬品となってもおかしくない成分ですが、医薬部外品の 成分として承認を得たのは、「より多くの方々に使っていただきたい」という当時の社長 (陣内凡夫)の想いからだったと聞いています。
当社にとって特別な存在である「コウジ酸」は“欲しい機能を考えて、素材を探索する“という一般的な開発とは異なり、まず“コウジ酸ありき”で、コウジ酸にとことん向き合い、その機能性を追求するという研究開発を続けています。
この研究によって、色素細胞が持つ酵素の活性抑制に加え、メラニン生成を促す「活性酸素」の除去作用(抗酸化作用)、「情報伝達物質NF-κB(エヌエフカッパービー)」の産生抑制作用、「炎症に関与する酵素(ホスホリパーゼA2)」の活性抑制作用が分かりました(下図ご参照)。
さらに、糖化によって産生される黄ぐすみのもととなるAGEsを抑制する機能、つまり抗糖化作用の発見にも至りました。
試験管内での実験(in vitro)ではデータが得られても、生き物を使った実験(in vivo)は、バラつきが出やすく、時間もかかります。何度もトライ&エラーを繰り返しながら、プレッシャーを感じながらも粘り強く、根気強く研究を続けることで、成果につなげてきました。現在も、抗老化作用についての研究を続けており、成果をあげ始めています。
*ご参考URL:https://www.dermed.jp/store/s/technology/kojicacid/
生きた「麹菌」を、絶対に絶やしてはいけないという緊張感の中で継代業務に取り組む。 ~微生物維持管理責任者 熊谷健太
コウジ酸のもととなるのは「麹菌」です。化粧品原料として扱う際は、純粋な菌だけを用いて培養する必要があるため、菌を絶やさないようにする必要があります。そのために、純粋な生きた菌を培養し、定期的に新しい容器に移し替えることを継続的に行っています。他の不必要な菌が混入することを絶対に避け、品質を維持するために、緊張感をもって菌の状態を日々確認しています。万が一の事態に備えて、品質が低下しないよう、常に菌のバックアップも取っています。
化粧品の生産に使用する麹菌は、その都度検定を行い、生産の基準を満たしたものを厳選しています。
学生時代に勉強していた微生物に関する業務に携わることができて、日々やりがいを感じていますが、初めて検定を行った時は、菌の厳選がとても難しく、苦労したことを覚えています。社内で2人しかいない「微生物維持管理責任者」の資格を持つ研究員として、今後もしっかりと品質管理に取り組んでいきます。
「麹菌」を培養して「コウジ酸」を生産。デリケートな麹菌の培養期間中は、大好きな納豆も我慢。 ~美容成分・バルク生産部 宮﨑康喜
麹菌を培養してコウジ酸を生産し、出荷管理を行っています。
大変なところは、麹菌の培養時に、麹菌が過ごしやすい環境を維持することです。温度管理や、麹菌がコウジ酸を作るにあたって必要な成分を適量与えてあげることなど、細部にわたって管理・調整をしながら生産しています。管理を怠ると、麹菌の元気がなくなり、コウジ酸を生産しなくなることもあるので、緊張感をもって作業をしています。
個人的に印象に残っているのは、初めてコウジ酸の培養に携わった時、「納豆は培養期間中に食べてはダメ」と念を押されたことです。好きな納豆が食べられないのは残念だったのですが、調べてみると、納豆菌は繁殖力が強く、コウジ酸の繁殖の妨げになることを知りました。これをきっかけに、微生物や菌に、さらに興味が湧いてきました。
日々、勉強をしながら生産をしていくにつれて、コウジ酸の生産性向上に向けた基礎知識や勘所を得ています。
「コウジ酸」を世に送り出した企業の責務として、臨床試験による有効性と安全性のチェックを継続。 ~PM・薬事チーム 横田紗綾
「コウジ酸」の開発当初から現在に至るまで、2つの医療機関に協力いただき、一般外来の色素沈着症(シミなど)患者を対象に、臨床試験を実施しています。半年ごとに、担当医より経過報告をいただき、色素沈着の改善(有効性)および副作用の有無(安全性)を検証しています。
美容成分や化粧品メーカーは、医薬品のように薬機法上の「販売後の調査」を行うことは義務付けられていません。しかしながら、当社はコウジ酸を生み出し、その効果を謳うメーカーの責任として、これを実施・継続していきます。
最新の公知情報は、2015年に論文発表した「合剤型コウジ酸外用剤による肝斑 ほか各種色素沈着症の治療」(https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishinihonhifu/77/2/77_159/_article/-char/ja/)です。
若干癖のある「コウジ酸」。効果を最大化させる化粧品を作るために、処方と製造工程に徹底的にこだわる。 ~製品開発部次長 下郡洋平
「コウジ酸」配合品をはじめ様々な化粧品の処方開発を行っています。
「コウジ酸」の効果を最大限に発揮するには、ただ配合するのではなく、処方や製造工程にまでこだわる必要があります。処方の組み方によっては、安定性が崩れてしまったり、テクスチャーが良くないクリームになってしまったり、失敗してしまうこともあり、扱いには若干癖があり、難しい成分です。
しかしながら、天然由来で安全性は非常に高く、「酒造りの職人の手は美しい」という伝承があるほど、機能面においてはお墨付きの成分だと思います。奥深い「コウジ酸」の研究開発に携わることができて、日々やりがいを感じています。
「コウジ酸」をはじめとした美容成分の開発から化粧品の製造までを担う佐賀工場は、国際規格「化粧品GMP」を取得済み。
美容成分と化粧品の製造拠点である佐賀工場(佐賀県鳥栖市藤木町)は2022年4月、化粧品製造の国際規格「ISO22716」(化粧品GMP:Good Manufacturing Practice)を取得しました。(登録番号 JMAQA-CG005)。
「ISO22716」は、化粧品の製造に関する品質・安全性に関する国際規格です。化粧品を製造するにあたって、原材料調達・検品、調合、製造、包装、出荷検査、出荷管理、回収対応などの一連のプロセスに関しての管理基準として認知されています。
佐賀工場は1999年2月、通信販売の化粧品会社として、日本でいち早く開発から生産・品質管理までを包含する「ISO9001」の認証を取得しました(登録番号C2020-00299)。その後、「ISO22716」認証を受けたことで、原材料の調達から製造、包装、出荷までのプロセスにおいても、世界基準の品質・安全管理体制で推進しています。
2024年春、全商品に「コウジ酸」を配合した「デルメッド ブライトニング シリーズ」をバージョンアップ新発売!
2024年春、デルメッドの「ブライトニング シリーズ」をバージョンアップ新発売しました。
全体に伸ばしやすい「ブライト二ング クリーム」、狙ったところに密着させる「ブライトニング スポットクリーム」、シートマスク「ブライトニング マスク」の3商品から成るシリーズです。
今回のバージョンアップでは、「コウジ酸」を中心に美容成分を見直し、「コウジ酸」に加え「北海道ハマナスエキス」、「フランカブランカ」、「ローズマリーエキスホワイト」の計4つの美容成分を共通成分として全商品に配合しました。さらに、各商品の特長を際立たせる自然由来の美容成分をそれぞれに配合し、テクスチャーも“よりよい使い心地”としています。
●デルメッド ブライトニング クリーム(医薬部外品)
内容量:30 g(約1ヶ月分)
価格:7,700円(税込)
レフィル価格:7,480円(税込)
●デルメッド ブライトニング スポットクリーム(医薬部外品)
内容量:20 g(部分使用で3~4ヶ月分)
価格:5,500円(税込)
●デルメッド ブライトニング マスク(医薬部外品)
内容量:22 mL × 6枚入り(週1~2回使用が目安)
価格:6,930円(税込)
三省製薬株式会社 会社概要
■社 名 三省製薬株式会社(Sansho Pharmaceutical Co.,Ltd.)
■創 業 1960年3月
■代表取締役社長 陣内 宏行
■資本金 8,767万円
■売上高 26億2,435万円 (2024年3月期)
■事業所 本社
〒816-8550 福岡県大野城市大池2丁目26番7号
佐賀工場
化粧品原料製造および化粧品製造業者としてCOSMOS認証取得工場、
ISO9001、ISO22716(化粧品GMP)取得工場
〒841-0048 佐賀県鳥栖市藤木町5番1
■事業内容 化粧品原料の開発、製造、販売
医薬部外品・化粧品の開発、製造、販売 (自社ブランド・OEM)
■従業員数 102人
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 三省製薬株式会社
- 所在地 福岡県
- 業種 化学
- URL https://www.sansho-pharma.com/
過去に配信したプレスリリース
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12/9 10:00