繊維強化プラスチック（FRP）の専業大手で太陽の塔の顔や、はやぶさ２の構造体を手掛けたスーパーレジン工業の社会課題を解決する注目独自技術の紹介

　スーパーレジン工業株式会社（社長:朝倉明夫 本社:東京都稲城市）は、航空機の燃費改善や航続距離の向上に役立つ炭素などの繊維強化プラスチック製品の付加価値をさらに向上させる独自技術で優位性をもった企業です。 かつては万博の象徴的建設物となった芸術家岡本太郎氏の太陽の塔の顔から、最近では世界初の偉業を成し遂げた日本の小惑星探査機はやぶさ２の構造体なども手掛けております。繊維強化プラスチック（FRP）の技術は大幅に進化しており、その活用は産業分野からアートまでさらに用途を増やしています。

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　炭素繊維を素材で用いた炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は、軽量・高強度の特性から、航空機の燃費改善や航続距離の向上に役立っております。また、走行距離の向上目的で電気自動車分野（EV）での使用も広まりつつあります。消費電力を抑えるために大型の液晶パネル製造装置にも用いられ、エネルギー消費削減のために金属に代わる構造部材として今後も有効な素材です。さらに、軽量で成形もしやすい製品の登場でアート作品への応用も進んでいます。

①独自開発エポキシフォームによる軽量化と形状の柔軟化技術

　炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は元来、軽くて強い素材です。これをさらに軽量化する場合は、CFRPの間にフォーム材(樹脂の発泡体)を挟んだサンドイッチ構造としますが、既存のフォーム材は硬い板形状のものしかなく、形状に制限がありました。しかし、スーパーレジン工業が得意の樹脂技術を活かして開発したフォーム材(エポキシフォーム)は、素材としての柔軟性があり、熱による形状変化が可能なため、CFRPとのサンドイッチ構造体の最終形状に制限がなくなるのが大きな特徴です。

独自開発エポキシフォーム

　これにより、今まで作ることが困難だったCFRPとフォーム材のサンドイッチ構造での円筒を可能とし、製品に必要な機械物性を保持したまま、CFRPのみの円筒の約半分の重さを実現しました。また、ドローンのプロペラガードのような複雑形状の軽量化も可能としました（図参照）。

　CFRPを活用した製品・部品は、エネルギー消費削減のために有効ですが、本技術の利用により、車、ドローン、産業機器のCFRPを活用した製品・部品のさらなる軽量化が可能となり、消費エネルギー低減を加速させることができます。

②エコ素材活用を可能とする樹脂技術

　繊維強化プラスチック（CFRP）に、本来の原料以外の添加物を入れた場合は、強度が低下することが多いのですが、スーパーレジン工業は、植物由来の材料の一つである改質リグニンを添加しても、CFRPの軽くて強い特性を維持できる樹脂技術を開発しました。これにより、エコ素材をCFRPに使用するためにエポキシ樹脂に混合する際に一般的な機械的特性の低下という問題と、環境に優しい物質の使用の両方を解決し、CFRPを現状よりエコフレンドリーな素材にバージョンアップさせる技術に道を拓きました。

　スーパーレジン工業は、SDGsを可能とする技術の提供で、お客様と共にSDGs社会の実現を進めてまいります。

　上記の最新技術につきましては、電話やメールでの問い合わせの他、関連する技術について工場見学も受け付けています。ご関心ある方はお気軽にお申し出ください。

スーパーレジン工業概要

[設立] 1957年11月25日

[資本金] 1億円

[代表取締役] 朝倉明夫

[本社所在地] 東京都稲城市坂浜2283

[事業内容] 炭素繊維・ガラス繊維を中心としたFRPの成形加工メーカー。

太陽の塔の顔や、はやぶさ２の構造体を手掛けた実績があり、航空・宇宙、産業機器、モニュメントなどの幅広い分野に対してFRPの研究開発・製造・販売を行っています。

[URL] https://www.super-resin.co.jp/