ボストン・サイエンティフィック FARAPULSE パルスフィールドアブレーション システム日本での薬事承認取得

2024年9月30日

(このプレスリリースは、2024年9月27日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳、編集したものです。)

 

ボストン・サイエンティフィック(本社:マサチューセッツ州マールボロ、ニューヨーク証券取引所略号:BSX)は、9月26日にFARAPULSE™ パルスフィールドアブレーション(PFA)システムが日本において薬事承認を取得したことを発表しました。FARAPULSE PFAシステムは、これまでの標準的な熱アブレーション治療に代わる新しい治療法であり、薬剤抵抗性を有する再発性症候性の発作性心房細動の治療において、心臓組織のパルスフィールドアブレーション手技および心臓電気生理学的検査に使用することを目的として、承認を取得しました 。

 

 

販売名: FARAWAVE カテーテル

医療機器承認番号: 30600BZX00197000

 

販売名: FARASTARコンソール

医療機器承認番号: 30600BZX00196000

 

 

ボストン・サイエンティフィックのエレクトロフィジオロジー担当プレジデントであるニック・スパデア-アネロは、次のように述べています。「FARAPULSE PFAシステムは、これまでに世界で12万5000例以上の臨床使用実績があり、その安全性、有効性、および効率性に関するエビデンスが蓄積されてきています。現在65カ国以上で承認されているFARAPULSE PFAシステムの急速な普及は、発作性心房細動の治療におけるパラダイムシフトを示しており、医師と患者さんの双方に新たな治療選択肢を提供するものと考えます。この先進的な技術を日本にも導入することを楽しみにしています。」

 

日本では、心房細動(AF)を患っている患者さんが100万人を超えると推定されています1。AFは、死亡や脳卒中、心不全のリスクを高めることが知られており2世界でも心房細動の有病率は3,800万人に上ると推定されています3。従来の治療法である熱アブレーションは、高温や低温を用いてAFに関連する心臓の組織を焼灼します。しかし、FARAPULSE PFAシステムは、非熱的な電場を使用し、周囲の正常組織に損傷を与えることなくアブレーションを行うことが期待されます。

 

東京医科大学病院 病院長特別補佐 循環器内科 主任教授 里見和浩先生は、次のように述べています。「FARAPULSE PFAシステムは、リアルワールドエビデンスと実臨床での広範な使用により、従来の熱アブレーションに比べ効率的でより安定した結果が得られること、また安全性が実証されていく治療法であることと考えます。この技術は医療の現場を大きく前進させ、患者さんの治療成績の向上に寄与する可能性があります。患者さんの病状に合わせたAF治療の選択肢がさらに広がることを期待しています。」

 

この度の承認取得の根拠となった臨床試験の一つに、薬剤抵抗性を有する症候性の発作性心房細動患者さんを対象に、高周波アブレーションおよび冷凍アブレーションによる標準治療群を対照群として、 FARAPULSE PFAシステムを用いた治療群と比較し、FARAPULSE PFAシステムによる治療の安全性、有効性を確認した、初の無作為化臨床試験「ADVENT試験」があります。ADVENT試験において、FARAPULSE PFAシステムは標準治療群に対し、主要安全性評価項目および主要有効性評価項目のいずれにおいても非劣性を示すことが検証されました。また、手技時間は標準治療群と比較してFARAPULSE PFAシステム群で統計的に有意に短かったこと、肺静脈総断面積の変化量は標準治療群と比較してFARAPULSE PFAシステム群で統計的に小さかったことが確認されました。

 

なお、日本において、FARAPULSE PFAシステムが保険償還され次第、発売する予定です。

 

<ボストン・サイエンティフィックについて>

ボストン・サイエンティフィックは、世界中の患者さんの健康を向上させる革新的なメディカルソリューションを提供することにより、患者さんの生活を改善しています。40年以上に亘り、グローバルにおいて医療テクノロジーのリーダーとして、患者さんの満たされていないニーズに応え、ヘルスケアにかかるコストを削減するパフォーマンスの高いソリューションを幅広く提供することにより、患者さんの生活に貢献するためのメディカルサイエンスを発展させています。日本においては、心血管疾患領域をはじめ、不整脈・心不全疾患領域、末梢血管疾患、消化器疾患、泌尿器疾患、婦人科疾患領域、疼痛管理・パーキンソン病の治療領域で、患者さんの人生を実り多いものにすることに全力で取り組み、日本の医療に意義のあるイノベーションを起こしていきます。

企業サイト:https://www.bostonscientific.jp

 

 

将来予測に関する記述についての注意事項

 

本プレスリリースには、証券法(1933年制定)第27A条および証券取引法(1934年制定)第21E条の意味するところの将来予測に関する記述が含まれています。「予期する」「期待する」「予想する」「信じる」「計画する」「推定する」「意図する」「目指す」などの語句を用いた表現が将来予測の記述となりますが、これらの記述は現時点で得られた情報による確信、想定、推定に基づくものであり、将来の事象や業績の保証を意図するものではありません。将来予測の記述には、当社の事業計画、臨床試験、および製品の性能と影響に関する記述なども含まれます。基本的前提が結果的に不正確であった場合、もしくは一定のリスクや不確実要素が具体化するような場合には、将来予測に関する記述で明示または含意された見込みや予測と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。これらのリスクや不確実要素は、当社の事業戦略の実施能力に実際に影響している場合や、将来的に影響を及ぼす可能性があり、その結果、本プレスリリースに記述した予想と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。本プレスリリースをご覧になる際には、将来予測に関する記述を過信されませんようご注意ください。

 

このような相違をもたらす可能性のあるリスクや不確実要素の例として、将来の経済、競争、医療償還および法規制の条件、新製品導入、人口統計学的動向、知的所有権、訴訟、金融市況、当社および競合他社の将来的な経営上の意思決定などがあります。新たなリスクや不確実要素は随時発生の可能性があり、予測が困難です。これらの要因すべてを正確に予測することはほとんど不可能であり、その多くは当社の制御の及ばないものです。当社の将来的な経営に影響する可能性のあるこれらの要因およびその他の重大なリスクや不確実要素の一覧およびその詳細説明につきましては、米国証券取引委員会に提出した最新の10-K年次報告書パートI 1A項目「危険因子」をご参照ください。なお、この内容は、提出済みもしくは今後提出する10-Q四半期報告書パートII 1A項目「危険因子」で更新される場合があります。本プレスリリース発行後に当社の予測に変化が生じた場合、または予測の根拠となった事象、条件、状況に変化が生じた場合、または将来予測と実際の結果に相違をもたらす原因となる変化が生じた場合においても、当社は将来予測に関する記述内容を公式に更新または改訂する予定はなく、その義務を一切否認します。本注意事項は本プレスリリースに記載された将来予測に関するすべての記述に適用されます。

 

 

1 Bordignon S, Chiara Corti M, Bilato C. Atrial Fibrillation Associated with Heart Failure, Stroke and Mortality. J Atr Fibrillation. 2012 Jun 15;5(1):467. doi: 10.4022/jafib.467. PMID: 28496747; PMCID: PMC5153082.

 

2 Ohsawa M, Okayama A, Sakata K, Kato K, Itai K, Onoda T, Ueshima H. Rapid increase in estimated number of persons with atrial fibrillation in Japan: an analysis from national surveys on cardiovascular diseases in 1980, 1990 and 2000. J Epidemiol. 2005 Sep;15(5):194-6. doi: 10.2188/jea.15.194. PMID: 16195640; PMCID: PMC7904304.

 

3 Kornej, J., B\u00f6rschel, C. S., Benjamin, E. J., & Schnabel, R. B. (2020). Epidemiology of Atrial Fibrillation in the 21st Century. Circulation Research, 127(1), 4-20. doi: 10.1161/CIRCRESAHA.120.3111098765432116340.

 

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