「2024年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」

~CCI/電通/電通デジタル/セプテーニが共同で2024年の詳細分析と2025年の予測分析を実施~

電通

2025年3月12日

株式会社 電 通

 国内電通グループのデジタル領域をけん引する4社(CCI/電通/電通デジタル/セプテーニ)は、電通が2025年2月27日に発表した「2024年 日本の広告費」の調査結果のうち、インターネット広告媒体費の内訳を、広告種別、取引手法別などの切り口で分析し、さらに2025年の予測を加えた「2024年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」を発表しました。

※2024年 日本の広告費:https://www.dentsu.co.jp/news/release/2025/0227-010853.html

 

 2024年の日本の総広告費は、通年で前年比104.9%の7兆6,730億円となり、2021年から4年連続で成長し、3年連続で過去最高を更新しました。その中でインターネット広告費(1996年に推定開始)は、社会のデジタル化を背景に堅調に伸長し、前年より3,187億円増加して3兆6,517億円(前年比109.6%)と過去最高を更新し、その構成比は日本の総広告費全体の47.6%を占めました。また、インターネット広告費からインターネット広告制作費および物販系ECプラットフォーム広告費を除いたインターネット広告媒体費は、ビデオ(動画)広告、中でもSNS上の縦型動画広告などの伸長により、前年比110.2%の2兆9,611億円となりました。

 

2024年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」のポイント

 

1.ビデオ(動画)広告は 前年比123.0%の8,439億円と、最も高い成長率

ビデオ(動画)広告は前年比123.0%の 8,439億円と、広告種別の中で最も高い成長率となった。

内訳は、インストリーム広告が 4,260億円(構成比50.5%)、アウトストリーム広告が 4,178億円(同49.5%)と、ほぼ同水準となった。

 

2.ソーシャル広告は11,008億円と、推定開始以降はじめて1兆円を突破

ソーシャルメディアのサービス上で展開されるソーシャル広告は、前年比113.1%の1兆1,008億円となり、1996年の推定開始以降はじめて1兆円を超えた。インターネット広告媒体費に占める構成比は37.2%となった。

 

3.広告種別では検索連動型広告が約4割と、最も高い構成比

インターネット広告媒体費を広告種別構成比で見ると、検索連動型広告が40.3%と最も高く、次いでビデオ(動画)広告が28.5%、ディスプレイ広告が25.8%となった。ビデオ(動画)広告がディスプレイ広告を推定開始以降はじめて上回った。

 

4.2025年のインターネット広告媒体費は32,472億円へ増加すると予測

2025年のインターネット広告媒体費は、ビデオ(動画)広告およびソーシャル広告、検索連動型広告の継続的な成長を背景に、前年比109.7%の3兆2,472億円になると予測する。ビデオ(動画)広告は二桁成長を維持し、前年比114.7%の9,677億円と予測する。

 

 

インターネット広告媒体費の広告種別構成比

 ~ビデオ(動画)広告は前年比123.0%の8,439億円と、最も高い成長率~

 

 2024年のインターネット広告媒体費は、前年比110.2%の2兆9,611億円(電通「2024年 日本の広告費」より)であった。インターネット広告媒体費を広告種別で見ると、ビデオ(動画)広告は前年比123.0%の8,439億円と最も高い成長率となり、構成比でもディスプレイ広告を上回る28.5%となった。検索連動型広告は推定開始以降はじめて1兆円を突破した2023年から更に増加し、2024年は前年比111.2%の1兆1,931億円となった。【グラフ1】

 

【広告種別の定義】

・ビデオ(動画)広告:動画ファイル形式(映像・音声)の広告

・ディスプレイ広告:Webサイトやアプリ上の広告枠に表示する画像、テキストなどの形式の広告

・検索連動型広告:検索サイトに入力した特定のワードに応じて、検索結果ページに掲載する広告

・成果報酬型広告:インターネット広告を閲覧したユーザーが、あらかじめ設定されたアクションを行った場合に、メディアや閲覧ユーザーに報酬が支払われる広告

・その他のインターネット広告:上記以外のフォーマットのインターネット広告、メール広告、オーディオ(音声)広告など。タイアップ広告を含む

 

【グラフ1】インターネット広告媒体費の広告種別構成比

 

インターネット広告媒体費の取引手法別構成比

 ~運用型広告は26,095億円で、インターネット広告媒体費に占める構成比は9割に迫る~

 

 インターネット広告媒体費を取引手法別で見ると、運用型広告は前年比111.1%の2兆6,095億円で、インターネット広告媒体費に占める構成比は88.1%となった。予約型広告は前年比105.4%の伸長で2,789億円となり、成果報酬型広告は前年比99.3%とわずかに減少し727億円となった。【グラフ2】

 

【取引手法の定義】

・予約型広告:純広告やタイアップ広告として、代理店・メディアレップ経由、もしくは直接広告主に販売されたもの、およびデジタル・プラットフォーム(ツール)やアドネットワークを通じて非入札方式(固定価格)で取引されるもの

・運用型広告:検索連動型広告、およびデジタル・プラットフォーム(ツール)やアドネットワークを通じて入札方式で取引されるもの

・成果報酬型広告:インターネット広告を閲覧したユーザーが、あらかじめ設定されたアクションを行った場合に、メディアや閲覧ユーザーに報酬が支払われる広告

 

【グラフ2】インターネット広告媒体費の取引手法別構成比

 

インターネット広告媒体費の広告種別×取引手法別構成比

 ~ビデオ(動画)広告は運用型が前年比123.0%、予約型も前年比123.2%といずれも大きく伸長~

 

 広告種別×取引手法別では、運用型の検索連動型広告がインターネット広告媒体費全体に占める構成比が最も高い40.3%。次いで運用型のビデオ(動画)広告が運用型のディスプレイ広告を推定開始以降はじめて上回り、24.0%となった。【グラフ3】

 

【グラフ3】インターネット広告媒体費の広告種別×取引手法別構成比

 

ビデオ(動画)広告市場

 ~インストリーム広告とアウトストリーム広告の構成比はほぼ同水準~

 

 ビデオ(動画)広告は、前年比123.0%の8,439億円と、広告種別で最も高い成長率となった。その内訳は、動画コンテンツの間に挿入されるインストリーム広告が4,260億円(構成比50.5%)、Webサイト上の広告枠や記事のコンテンツ面などで表示されるアウトストリーム広告が4,178億円(構成比49.5%) となり、ほぼ同水準であった。また、取引手法別では運用型広告が84.4%を占めた。【グラフ4】 

 

【ビデオ(動画)広告の定義】

動画ファイル形式(映像・音声)の広告。以下のようなものを含みます

・インストリーム広告:動画コンテンツの前、中、後に再生する動画ファイル形式の広告

・アウトストリーム広告:ディスプレイ広告枠などの動画コンテンツ外で表示される動画ファイル形式の広告。Web上の広告枠や記事のコンテンツ面などで表示されるインフィード広告で動画ファイル形式のものも含む

 

【グラフ4】ビデオ(動画)広告の広告種類別・取引手法別構成比

 

ソーシャル広告市場

 ~ソーシャル広告は前年比113.1%の11,008億円~

 

 ソーシャルメディアのサービス上で展開されるソーシャル広告は、前年比113.1%の1兆1,008億円となり、2019年の推定開始以降はじめて1兆円を超えた。インターネット広告媒体費に占める構成比は37.2%となった。

 ソーシャル広告を種類別に「SNS系」、「動画共有系」、「その他」に分類すると、SNS系が4,550億円(構成比41.3%)、動画共有系が4,054億円(構成比36.8%)、その他が2,404億円(構成比21.8%)となり、 動画共有系の割合が前年から増加した。【グラフ5】

 

【ソーシャル広告の定義】

・ソーシャルメディア(※)のサービス上で展開される広告

※ユーザーが投稿した情報をコンテンツとし、ユーザー間で共有・交流するサービスを提供するメディア(プラットフォーム)

-JIAA「インターネット広告基礎用語集 2024年度版」より-

・ソーシャルメディア例:SNS/ブログサービス/ミニ(マイクロ)ブログ/動画共有サイト/ソーシャルブックマーク/電子掲示板 など

【ソーシャル種別の定義】

SNS系はSNSプラットフォーム(動画共有系を除く)、動画共有系はユーザー投稿型動画共有サイト、その他はブログや電子掲示板 など

 

【グラフ5】ソーシャル広告の構成比推移・広告種類別構成比

 

インターネット広告媒体費総額の推移と予測

 ~2025年のインターネット広告媒体費は、前年比109.7%の32,472億円へ~

 

 2025年も堅調に拡大し、前年比109.7%の3兆2,472億円になると予測する。【グラフ6】

 

【グラフ6】インターネット広告媒体費総額の推移(予測) 

 

ビデオ(動画)広告市場の推移と予測 

 ~2025年のビデオ(動画)広告は、前年比114.7%の9,677億円へ~

 

 2025年も二桁成長を維持し、前年比114.7%の9,677億円になると予測する。アウトストリーム広告とインストリーム広告はほぼ同等の成長を見込む。【グラフ7】

 

【グラフ7】ビデオ(動画)広告市場の推移と予測 

 

<調査概要>

調査主体 :株式会社CARTA COMMUNICATIONS(CCI)/株式会社電通/株式会社電通デジタル/株式会社セプテーニ

調査時期 :2024年12月~2025年2月

調査方法 :以下の調査に基づき、推定作業を実施

①インターネット広告媒体社などを対象としたアンケート調査(Web調査)

「2024年(令和6年) 日本の広告費 インターネット広告媒体売上についてのお伺い」 として実施

② 同、追加ヒアリング調査

③ 各種データ収集・分析

・本資料内グラフにおける数値は、表示単位未満を四捨五入して表示しているため、計算値が一致しない場合があります。

 

<会社概要>

株式会社CARTA COMMUNICATIONS(https://www.cci.co.jp/

所在地  : 〒105-5536 東京都港区虎ノ門2-6-1 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー36F

代表者  : 代表取締役社長 目黒 拓

事業内容 : 総合デジタルマーケティング事業を展開。広告枠の販売に加えて、メディアやプラットフォーマーと共にプロダクトやソリューション、サービスを開発し事業会社に提供。

 

株式会社電通(https://www.dentsu.co.jp/

所在地  : 〒105-7001 東京都港区東新橋1-8-1

代表者  : 代表取締役 社長執行役員  佐野 傑

事業内容 : 顧客のマーケティング全体に対するさまざまなソリューション提供に加え、デジタル時代の変革に対応する効率的な広告開発、最適なお客様体験のデザイン、マーケティング基盤そのものの変革、さらには顧客の事業変革などを支援しています。また、マーケティング領域を超えて進化させた多様なケイパビリティを掛け合わせ、顧客と社会の持続的成長に貢献する統合ソリューションを提供。

 

株式会社電通デジタル(https://www.dentsudigital.co.jp/

所在地  : 〒105‐7077 東京都港区東新橋1-8-1

代表者  : 代表取締役社長執行役員 瀧本 恒

事業内容 : 電通デジタルは、国内最大規模の総合デジタルファームです。「人の心を動かし、価値を創造し、世界のあり方を変える。」をパーパスに、生活者に寄り添うクリエイティビティとテクノロジーを統合

的に活用することで、あらゆるトランスフォーメーションを実現しています。クライアント企業の事業成長パートナーとして、共に新たな価値を創造することで、経済そして社会の「変革と成長」を目指しています。

 

株式会社セプテーニ(https://www.septeni.co.jp/

所在地  : 〒160-6128 東京都新宿区西新宿8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー28F

代表者  : 代表取締役社長 清水 雄介

事業内容 : デジタル広告をはじめ、データ、AIを活用したソリューションの提供などを通じて、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を総合的に支援。

本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。

プレスリリース添付画像

このプレスリリースには、報道機関向けの情報があります。

プレス会員登録を行うと、広報担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など、報道機関だけに公開する情報が閲覧できるようになります。

プレスリリース受信に関するご案内

このプレスリリースを配信した企業・団体

  • ※購読している企業の確認や削除はWebプッシュ通知設定画面で行なってください
  • SNSでも最新のプレスリリース情報をいち早く配信中