『令和6年能登半島地震建築物被害調査等報告』をHPで公開しました
令和8年9月25日
国土技術政策総合研究所
『令和6年能登半島地震建築物被害調査等報告』 をHPで公開しました
国土交通省国土技術政策総合研究所及び国立研究開発法人建築研究所では令和6年1月1日に発生した令和6年能登半島地震に関し、発災直後より分野別に専門家を現地に派遣し、地震及び地震動、木造、鉄筋コンクリート造、基礎・地盤、鉄骨造、非構造部材、津波・瓦屋根、火災等の建築物被害調査等を実施するとともに、住宅再建・地域復興に向けた調査を行っています。このたび、令和6年10月に出版した速報以降の調査研究の成果を取りまとめ、両研究所のホームページで公開しましたのでご案内します。
■背景・目的
本報告書では、これら成果のうち、主として令和6年10月に刊行した速報以降に明らかになった調査結果及び行政施策の技術的裏づけとなった研究成果として、木造建築物の悉皆調査、輪島市内の転倒被害を生じた鉄筋コンクリート造建築物の被害調査、火災被害の調査、建築物の機能継続等に係る設備被害の調査について、研究資料として令和8年7月1日時点で取りまとめたものです。
本報告書でまとめられた知見が能登半島地震からの復旧・復興に反映され、また、今後想定される他の地震においても活用されることを切に期待します。
■報告書の概要
① 木造建築物の悉皆調査の詳細分析
・2007年および2024年の能登半島地震における悉皆調査結果を基に、建築物被害の比較および追跡調査を実施した。
・建築年代別の比較からは、いずれの地震においても旧耐震基準で建設された木造住宅の被害が多い傾向が確認されたが、2024年の地震では大破以上の被害棟数が2007年の約2倍に増加していた。
・追跡調査の結果、建て替えや補修が行われた建築物の一部では、2024年の地震において被害が軽微に抑えられている事例が確認された。一方で、十分な耐震対策が講じられなかった場合には、次の地震において被害がより増大することが示された。
2007年と2024年における木造住宅の年代別被害度
② 転倒被害を受けたRC造建築物等の詳細調査及び原因分析
・転倒被害を生じた建築物(A建物)及び転倒には至らなかったものの大きな沈下被害を生じた建築物(B建物)について、被害の要因分析のための調査を行った。
・A建物の転倒被害に係る状態について、被災シナリオを示した。
・B建物について、大きな沈下被害を受けたものの転倒には至らなかったことから、転倒を生じたA建物との差異について検討した。
・転倒や沈下の要因分析のため、A建物及びB建物の敷地及び周辺において標準貫入試験、コーン貫入試験等の地盤調査および採取した試料を用いた土質試験なども実施し、別途付録として取りまとめた。
被災シナリオ
③ 建築物の地震後継続使用性に関する建築設備の被害調査
・令和6年能登半島地震により被害を受けた33施設75棟の建築物を対象に、建築物・設備機器の被害調査と、地震後継続使用性の実態把握調査を実施した。
・各設備(機能)の地震後継続使用性の単純和により建築物全体としての地震後継続使用性をグラフ化し、地震後継続使用性に大きく影響した要素を明らかにした。
・給排水設備被害による阻害が多く見られたため、阻害要因ごとに継続使用性を確保するための改善例を示した。
④ 建築物の火災被害調査
(速報以降に新たな調査は実施しておらず、速報に対する軽微な修正を反映したもの)
・本報告では、2024年1月1日に輪島市河井町で発生した市街地火災について、同年1月4日に実施した現地調査の結果を整理した。
・焼失区域は約50,800m2・約300棟と推定され、総務省消防庁によれば焼失面積は約49,000m2、焼損棟数は約240棟(継続調査中)とされている。
・焼け止まりの最も大きな要因は離隔距離であったと考えられるが、一部、離隔距離が小さい場合でも焼け止まりが確認された。
・本火災の延焼の速さは20~40m/h程度で、弱風時の市街地火災(地震火災)である1995年阪神淡路大震災における市街地火災と同程度、強風時の市街地火災である2016年糸魚川市火災よりは遅かったと推測される。
■本報告書の入手方法
以下の国総研HPよりダウンロードできます。
・国総研資料 第1356号「令和6年能登半島地震建築物被害調査等報告」
URL:https://www.nilim.go.jp/lab/bcg/siryou/tnn/tnn1356.htm
本報告書の表紙
※なお、令和6年10月に公表済みの速報については、以下の国総研HPよりダウンロードできます。
・国総研資料 第1296号「令和6年能登半島地震建築物被害調査等報告(速報)」
URL:https://www.nilim.go.jp/lab/bcg/siryou/tnn/tnn1296.htm
■組織概要
組織名称:国土交通省 国土技術政策総合研究所
代表者 :所長 星隈 順一
所在地 :〒305-0804 茨城県つくば市旭1番地
【本件に関するお問い合わせ先】
国土技術政策総合研究所 建築研究部
基準認証システム研究室長 石井 宏典(内線4324)
TEL:029-864-4387
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- 名称 国土技術政策総合研究所
- 所在地 茨城県
- 業種 政府・官公庁
- URL https://www.nilim.go.jp/
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