7万人超のストレスチェックで判明!ストレス要因業種別ランキング② 仕事の自由度が健康に影響か?

株式会社ドクタートラストは、ストレスチェックの実施を受託した321の企業・団体、合計72,311人分の集団分析データをもとに[ストレス要因]業種別ランキングを算出しました。その結果、「医療・福祉」「運輸」「公務」で仕事の自由度が高く、「郵便等」「不動産」「教育」で自由度が低いことが判明しました。

2017年8月30日

ストレスチェック全業種データ分析レポート【2】

4つの[ストレス要因]業種別ランキング ②仕事の負担

~仕事の裁量と健康リスクの相関関係~

株式会社ドクタートラスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:高橋雅彦、以下「ドクタートラスト」)は、ストレスチェックの実施を受託した321の企業・団体における集団分析データをもとに、「ストレスチェック全業種データ分析レポート【2】4つの[ストレス要因]業種別ランキング」を算出しました。

4つのストレス要因とは「仕事の負担」「仕事のコントロール」「上司とのコミュニケーション」「同僚とのコミュニケーション」を示しますが、今回は、このうち「仕事のコントロール」業種別ランキングを公表します(「上司とのコミュニケーション」「同僚とのコミュニケーション」は次回以降公表します)。

・ ストレスチェック全業種データ分析レポート【1】3つの[健康リスク]業種別ランキング:https://prw.kyodonews.jp/prwfile/release/M104468/201707274140/_prw_PR1fl_rosinhn7.pdf

・ ストレスチェック全業種データ分析レポート【2】4つの[ストレス要因]業種別ランキング ①仕事の負担:http://prw.kyodonews.jp/prwfile/release/M104468/201708295096/_prw_PR1fl_ji543lu8.pdf

【調査結果のポイント】

■ 「医療・福祉」は、仕事のコントロールが最もしづらい。

■ 「健康リスク」が最も高い「運輸」は仕事のコントロールもしづらい。

■ 「健康リスク」が最も低い「郵便等」は、仕事のコントロールがしやすい。

「ストレスチェック全業種データ分析レポート【1】3つの[健康リスク]業種別ランキング」で解説した健康リスクは、「仕事の負担」「仕事のコントロール」「上司とのコミュニケーション」「同僚とのコミュニケーション」という4つのストレス要因から算出しています。

今回はこれらストレス要因のうち、「仕事のコントロール」の業種別ランキングを紹介・解説します。

[仕事のコントロール]ランキング
~最もコントロールしづらい業種は「医療・福祉」。次いで「運輸」

「仕事のコントロール」をランキング化したものが「表2 [仕事のコントロール]ランキング」です。

【表2】[仕事のコントロール]ランキング

【表2】[仕事のコントロール]ランキング

「仕事のコントロール」とは、「職業性ストレス簡易調査票」中の次の3問の従業員による回答結果を合算した値です。

8. 自分のペースで仕事ができる

9. 自分で仕事の順番・やり方を決めることができる

10. 職場の仕事の方針に自分の意見を反映できる

すなわち、仕事をする際に個人がどれくらい仕事をコントロールできるか、または、してよいか、その自由度が問われており、コントロールが困難な業種ほど上位にランキングされています。

1位は「医療・福祉」6.9。2位は、少し開いて「運輸」7.3。以降、「公務」「インフラ」「金融」という順でした。

「医療・福祉」は、患者や利用者の状況をつぶさに見て、臨機応変に対応する仕事です。

それゆえ働く側が仕事の手順やペース配分を決めることは困難であり、また、人手不足の職場であればなおさら仕事のコントロールは難しくなるでしょう。

そうした事情から、上位にランクされたのだと考えられます。

「運輸」は、個々の労働者が働くエリアの交通事情が大きく影響しているかもしれません。

昨今の貨物輸送、旅客輸送の増加による首都圏を中心とした道路渋滞等が業種のランキングを押し上げている可能性があります。

続く「公務」「インフラ」といった業種は、ゴールが明確で、やり方もあらかじめ定められている仕事が多いと想定されます。

そうだとすれば、個々人の仕事のコントロールが困難であることは頷けます。

ランキングの最下位、つまり最も仕事のコントロールが効く業種は、郵便局員等の多い「郵便等」でした。

[仕事の負担]ランキングも最下位でしたが、仕事の負担の少なさと自由度の高さは相関関係にあるといえるでしょう。

※ 次回は「上司とのコミュニケーション」の業種別ランキングを紹介・解説します。

【参考】業種別・健康リスク総合ランキング

【参考】業種別・健康リスク総合ランキング

図表の詳しい見方や解説は「ストレスチェック全業種データ分析レポート【1】3つの[健康リスク]業種別ランキング」(https://prw.kyodonews.jp/prwfile/release/M104468/201707274140/_prw_PR1fl_rosinhn7.pdf)をご覧ください。

■ ストレスチェックとは

・ 労働安全衛生法の改正により、2015年12月から毎年1回の実施が企業(労働者が50人以上いる事業所)に義務付けられた制度。

ストレスチェック受検にあたっては、厚生労働省が開発した「職業性ストレス簡易調査票」を用いる企業が多い。

・ 制度の目的は2つあり、1つは労働者自身のストレスへの気づきを促すこと。

もう1つは企業が「集団分析」により自社のストレス状況を知り、職場改善につなげること。

集団分析により職場ごとのストレス状況を把握し、改善に必要な措置を講じることは、企業の「努力義務」とされている。

■ 調査概要

調査対象:ドクタートラスト・ストレスチェック実施サービス 2016年度契約企業・団体の一部

企業・団体数:321 

有効受検者数:72,311人(男性46,375人 女性25,936人)

※ 本件の業種分類は「日本標準産業分類」に準拠。名称は、わかりやすく簡略化しています。内容は以下参照。

【建設】:建築、土木工事、設備工事等

【製造】:食料品、繊維、化学、機械、電子部品等

【インフラ】:電気、ガス、熱供給、水道等

【情報通信】:通信、テレビ局、情報サービス、インターネット等

【運輸】:旅客運送、貨物運送、倉庫等。郵便局は入らない

【卸売・小売】:商品卸売、飲食料品卸売、各種小売、無店舗小売等

【金融】:銀行、保険、金融商品取引等

【不動産】:不動産取引・賃貸、物品賃貸等

【学術・専門】:研究所、法律事務所、広告等

【宿泊・飲食】:宿泊、飲食、持ち帰りサービス等

【生活・娯楽】: 理美容、旅行、冠婚葬祭、ゴルフ場等

【教育】:幼稚園、学校、学習塾、美術館等

【医療・福祉】:病院、老人ホーム、福祉事務所等

【郵便等】:郵便局、協同組合等

【その他サービス】:廃棄物処理、自動車整備、職業紹介、宗教等

【公務】:国家公務、地方公務

【株式会社ドクタートラスト】http://doctor-trust.co.jp/

株式会社ドクタートラスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:高橋雅彦)は企業ではたらく人の健康管理を専門に受託している会社です。

産業医(国内第1位)や保健師などの医療資格者が企業を訪問の上、健康診断結果に基づく健康指導、過重労働者面談、ストレスチェック(業界第1位)、職場巡視、衛生委員会への参加などの業務を実施します。

【ストレスチェック実施サービスに関するお問合せ】

株式会社ドクタートラスト 産業保健部

TEL:03-3464-4000

メールフォーム:https://www.stresscheck-dt.jp/sc_form/

本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。

プレスリリース添付画像

【表2】[仕事のコントロール]ランキング

【参考】業種別・健康リスク総合ランキング

このプレスリリースには、報道機関向けの情報があります。

プレス会員登録を行うと、広報担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など、報道機関だけに公開する情報が閲覧できるようになります。

プレスリリース受信に関するご案内

このプレスリリースを配信した企業・団体

  • ※購読している企業の確認や削除はWebプッシュ通知設定画面で行なってください
  • SNSでも最新のプレスリリース情報をいち早く配信中