平昌冬季五輪の選手に関する調査

産業能率大学

2018年3月13日

産業能率大学スポーツマネジメント研究所

平昌冬季五輪の選手に関する調査

~五輪前後に(事前:1万人+事後:1千人)アンケート調査を実施~

産業能率大学スポーツマネジメント研究所(所長:情報マネジメント学部教授 中川直樹)は、2月9日~25日まで開催された平昌冬季五輪の前後に「平昌冬季五輪の日本代表選手」に関する調査を実施しました。事前調査は1月31日から2月2日まで1万人を対象に平昌冬季五輪に出場する日本代表全124選手の「認知」や「注目」などを尋ね、事後調査は2月26日から28日まで事前調査の回答者から1千人を抽出し、選手の「視聴」や「満足」などについて尋ねました。いずれもインターネット調査会社を通じて実施しています。

調査の結果、「MVP(満足度)」「印象度」「話題性」の1位はいずれもフィギュアスケートの羽生結弦選手でした。右足首のけがからの復帰戦となった今大会で、同種目66年ぶりの2大会連続の金メダルを獲得したことが高く評価されました。大会前後で最も知名度が上がった選手は、カーリングの藤沢五月選手。正確なショットで銅メダル獲得に貢献したほか、競技以外でも注目を集めました。事後の「満足率」から事前の「注目率」を引いて算出したブレーク度の1位は、女子チームパシュートと新種目マススタートで2個の金メダルを獲得したスピードスケートの高木菜那選手でした。

調査の設計・分析は、過去の五輪(北京、バンクーバー、ロンドン、ソチ、リオ)でも調査を実施した同研究所の小野田哲弥研究員(情報マネジメント学部准教授)が担当しました。本調査について小野田研究員は「大会前・大会後ともに日本代表の全選手を対象にしているため、各選手の知名度上昇や期待と満足との差分を定量的に測ることができた。また満足の理由も尋ねているため、視聴者が感動するポイントなども定性的に把握できた。今回新たに話題性の指標も取り入れたが、メダルの色に留まらない選手評価の可能性について、さらに研究を重ねたい」と話しています。

▼部門別ランキング

【満足度】

1位:羽生 結弦(フィギュアスケート)

2位:小平 奈緒(スピードスケート)

3位:高木 美帆(スピードスケート)

【印象度】

1位:<金>羽生 結弦(フィギュアスケート男子シングル)

2位:<金>小平 奈緒(スピードスケート女子500m)

3位:<金>スピードスケート女子チームパシュート(高木美帆・菊池彩花・佐藤綾乃・高木菜那)

【話題性】

1位:<金>羽生 結弦(フィギュアスケート男子シングル)

2位:<銅>カーリング女子(藤沢 五月・吉田 夕梨花・吉田 知那美・鈴木 夕湖・本橋 麻里)

3位:<金>小平 奈緒(スピードスケート女子500m)

【知名度アップ】

1位:藤沢 五月(カーリング)

2位:高木 菜那(スピードスケート)

3位:吉田 知那美(カーリング)

【ブレーク度】

1位:高木 菜那(スピードスケート)

2位:原 大智(フリースタイルスキー)

3位:藤沢 五月(カーリング)

【最も印象に残った海外選手】

1位:アリーナ・ザギトワ(ロシア/フィギュアスケート)

2位:ショーン・ホワイト(米国/スノーボード)

3位:エフゲニア・メドベージェワ(ロシア/フィギュアスケート)

 同:ハビエル・フェルナンデス(スペイン/フィギュアスケート)

【意識調査結果】

▼調査概要

調 査 方 法 :インターネット調査

調 査 期 間 :①事前調査:1月31日~2月2日/②事後調査:2月26日~2月28日

調 査 対 象 :①20代~60代の男女 計1万人/②20代~60代の男女 計1千人(①から1千人を抽出して追跡調査)

※サンプル割付(地域・年代・性別)は、総務省統計局「人口推計(2016年10月1日現在)」(2017年4月14日公表/調査時最新データ)に準拠

▼各部門について

MVP(満足度)=視聴した選手のうち「特によかった」と回答された比率。(視聴内20選手まで)データの信頼性を確保するため、認知率5%以上の選手が対象。

印象度=日本選手団が獲得したメダルについて「印象に残っている」ものを回答してもらった。全回答者数(1千人)を母数に「印象に残っている」と回答された比率。

話題性=「印象に残っている」と回答されたメダルについて、理由をFA(自由記述)で尋ねた。それぞれ「印象に残っている」の回答者を母数にFAが記入された比率。

知名度アップ=事後調査「認知率」-事前調査「認知率」より算出。

ブレ―ク度=事後調査「満足率」-事前調査「注目率」より算出。

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