「燕三条 工場の祭典」 ロンドンでの展示が本格始動へ

2018年3月23日

外務省 戦略的対外発信拠点室

三条市経済部商工課

日本の魅力を世界に発信する「ジャパン・ハウス」が、

燕三条地域でも事業発表会を実施

「燕三条 工場の祭典」 ロンドンでの展示が本格始動へ

 外務省による、日本の魅力を世界に発信する事業「ジャパン・ハウス」は、多様な日本の地域の魅力発信を目的に「ジャパン・ハウス地域活性化プロジェクト」をスタート。本プロジェクトの初企画として、新潟県燕三条地域の「燕三条 工場の祭典」と連携した企画を2018年の秋、ジャパン・ハウス ロンドンにて実施することが決定しています。

 このプロジェクトの事業発表会を2018年3月2日(金)東京での発表会に続き、2018年3月20日(火)、三条ものづくり学校 105 Gallery(新潟県三条市桜木町 12-38)にて実施しました。

  当日は、清水 和彦 外務省広報文化外交戦略課首席事務官が、ジャパン・ハウスと「ジャパン・ハウス地域活性化プロジェクト」に関する事業説明を行いました。本プロジェクトの目的として、日本の魅力の重要な要素のひとつである、日本の地域を積極的に発信していくことや、このプロジェクトの初企画として、新たに開館するジャパン・ハウス ロンドンにて、新潟県燕三条地域の「燕三条 工場の祭典」と連携した企画を2018年の秋に実施することを説明。また、これをモデルケースとして、今後ジャパン・ハウス サンパウロ、ロサンゼルスにおいても現地事務局が手掛ける地域活性化プロジェクトを推進していくことを発表しました。

  その後「ジャパン・ハウスとこれからの地域活性化について」というテーマで行われたパネルディスカッションでは、ジャパン・ハウス ロンドン企画局長のサイモン・ライト氏、國定勇人三条市長、モデレーターとしてForbes Japan副編集長の藤吉雅春氏が登壇。國定勇人市長は「ロンドンは昔も今もファッションブランドやトレンドの震源地であり、ロンドンで発信することは世界基準で通用することに等しい。しかし素材そのものを伝えても目の肥えたロンドンでは通用しない。だからこそ現地で企画されることで、世界に接続できる価値に昇華できる。その意味でジャパン・ハウスと連携して発信していくことは重要である」と、本プロジェクトでロンドンと連携した企画展示を行うことへの期待を語り、サイモン・ライト氏は「「燕三条 工場の祭典」では、職人の熱意やものづくりの技術に触れて多くの 感動を得られた。工場やものづくりの現場を開放して見せることは、イギリスのオープンハウスという、普段立ち入ることのできない有名建築を開放する取り組みに似ている。そして工場の祭典というこの素晴らしい企画を実施したプロデューサーやデザイナーと出会い、彼らのエネルギーに触れたことが、今回 燕三条の工場の祭典を選定した理由になった」と本プロジェクトのモデルケースとして燕三条地域の取り組みを選定した思いを語りました。

 ジャパン・ハウス地域活性化プロジェクトでは、ロンドン、サンパウロ、ロサンゼルスの3拠点にて今後さらに日本の地域の魅力を発信するため、これからも様々な地域を取り上げ、オールジャパンとしての魅力を発信していく予定です。 

登壇者のその他のコメントに関しては、別紙資料を御覧ください。

パネルディスカッション 登壇者のご案内

パネルディスカッション 登壇者のコメント

【ジャパン・ハウス地域活性化プロジェクト発表会について】

■各登壇者のコメント

・サイモン・ライト氏

「 「燕三条 工場の祭典」で、偽りのない本物の日本に出合ったと感じた。伝統は過去だけのものではなく、現在まで受け継がれ、未来をも含む言葉。過去と現在、ものづくりの行程、機能の進化、 さらには職人や物を使う人との関わりなど、工場の祭典の魅力を通して包括的に日本のストーリーを伝えていきたい」

・國定勇人三条市長

「昔も今も世界の情報の震源地であるロンドンに、奈良でも京都でもなく、燕三条を選んでいただき、 責任と重圧を感じるとともに自負心もある。燕三条のものづくり文化にロンドンやジャパン・ハウスの目線を取り込むことで、世界の市場に同期できる化学反応が生み出せると期待している」

・藤吉 雅春氏

「外務省が地域活性化に取り組むことには大変意義がある。地域でいつも言われている悩みは、市場が縮小し、販路がないということ。それを打開するために海外に開いていくことは外務省のもつ強みを活かした本来的な役割でもある。燕三条の製品が外国の人々のライフスタイルに溶け込むことで、日本人には想像しなかった化学変化が期待できる、地域活性化のヒントになる」

ジャパン・ハウスについて

 ジャパン・ハウスは、展示やセミナー、日本の製品の販売、食の提供などを通して、日本の様々な魅力や政策を発信する施設です。これまで日本に関心のなかった人々を含む幅広い層に向けて理解や共感を創出し、親日派・知日派を拡大することを目的とします。

 2017年4月にはサンパウロでジャパン・ハウスが開館し、すでに69万人の来場者数を突破。ロサンゼルスは2017年12月に一部先行開館し、さらにロンドンも今年の開館に向けて準備を進めています。

ジャパン・ハウス地域活性化プロジェクトについて

 日本の魅力を発信する上で、多様な気候や自然、独自の文化が生み出す地域性は欠かすことができない要素です。

その魅力を積極的に発信することで、ジャパン・ハウスから地域活性化の初動をつくり、相互の関係をつくり出すのが本プロジェクトです。

 その初企画として、2018年の秋にジャパン・ハウス ロンドンで、新潟県燕三条地域の工場見学イベント 「燕三条 工場の祭典」の要素を取り入れた、同地区の金属加工文化を中心とした紹介を実施する予定です。

今後、ジャパン・ハウス サンパウロ、ロサンゼルスにおいても、現地事務局が手掛ける地域活性化プロジェクトを推進していく予定です。 

燕三条地域のものづくりについて

 燕三条地域は新潟県のほぼ中央、信濃川沿いに位置する、面積約540km²、人口約18万人規模の地域です。

 江戸時代の和釘づくりを転機に、家族経営や数人程度の小規模な企業が、刃物や 金属洋食器などの金属製品を中心に、世界に誇る多種多様な製品をつくり出しています。鍛造機やプレス機を駆使し、自動車などの機械部品を供給している企業も多い一方で、鍛冶や鎚起などを始めとした伝統的な技法を守り続けている職人も多数存在する、全国有数の高度な技術を誇る産業集積地として有名です。

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