工業技術研究院はオートモーティブワールド2019に出展 「パワーモジュール」「インテリジェント化製造」

工業技術研究院

工業技術研究院(以下:ITRI)は本日(16日)からの3日間、東京ビッグサイトで開催されるオートモーティブワールド2019に出展し、「パワーモジュール」及び「インテリジェント化製造」を主題とし、出展しました。当記事ではこの度出展したものを5つ紹介します。

2019/01/16

工業技術研究院はオートモーティブワールド2019に出展

「パワーモジュール」「インテリジェント化製造」を主題とするクルマの先端技術展

 工業技術研究院(以下:ITRI)は本日(16日)からの3日間、東京ビッグサイトで開催されるオートモーティブワールド2019に出展しました。オートモーティブワールドはクルマの先端技術展に関する世界最大級の専門展で、1120社、4万人を動員するものと予想されています。ITRIは「パワーモジュール(註1)」及び「インテリジェント化製造」を主題とし、出展しました。「パワーモジュール」ではモジュールの設計をはじめ、プロセスの開発、検証テストや量産試作等の実現ができ、次世代家電製品のインバーター・コンプレッサー、工業用モーター、電動車両モーター駆動などの先進技術及び製品開発サービスを提供します。「インテリジェント化製造」はITRIのAI及びシステム統合技術による統合サービスを応用し、メーカーの製造プロセス効率と品質を向上させ、インダストリー4.0の実践により近くなりました。

 市場調査やマーケティングを専門としている矢野経済研究所の調査によると、パワーエレクトロニクス市場の産額は2020年に290.1億USドルに達すると予測されているとのことです。そのうちのパワーモジュールは主にモーター駆動機、インバーター機器、電源装置などのコンポーネントに用いられ、伝送と運用プロセスでの変換及び抑制上に必要な電力を提供し、機械動力の核心となっています。ITRI電子及び光電系統研究所(Electronic and Optoelectronic System Research Laboratories)所長呉志毅(Chih Yi, Wu)氏によると、全世界が省エネ・低炭素化に取り組んでおり、エネルギー利用効率の向上によって、省エネがますます社会に普及・浸透していくことが明らかになっています。これはパワーモジュールの重要性が著しく増加すると意味しています。関連技術の進歩することで、将来の省エネ自動車、電気自動車、自動車の電子化、ソーラーエネルギー、風力などの発電設備の迅速な発展をもたらします。

 この記事ではITRIがこの度出展したものを5つ紹介します。

「SiP(3-in-1)インテリジェントパワーモジュール」は高密度集積パッケージ構造で、マイクロコントローラユニット、ゲートドライバ、パワートランジスタ(Si MOSFET)の統合に成功しました。高放熱性・高絶縁性の熱伝導性材料(TIM)及び高熱伝道アルミ基板を用いることで、全体的な体積が36%縮小されると同時に、電磁適合性、安全性及び放熱の問題が解決されました。

「IGBTインテリジェントパワーモジュール」は台湾の会社のPANJITグループ(PANJIT International Inc.)と共同開発したもので、コンピュータ支援エンジニアリングのソフトウェアエンジニアイング分析によって、従来の製品より運用上の40%の熱抵抗を削減し、運用中ウェハーの温度を20°C下げ、電気エネルギーの変換でのシステム安定性及び転換効率を向上させました。一方、パワーモジュールの開発では、完成された設計、パッケージ、量産テストなどのITRI独自の研究基礎及び経験を有しているため、迅速的かつ信頼できる技術を提供しています。

 また、ITRIはオートモーティブワールド2019にて多数のインテリジェント化製造解決策を出展しました。呉志毅(Chih Yi, Wu)氏は次のように言いました。インテリジェント化製造はグローバルテクノロジー及び高齢化の発展で、必然なトレンドになり、設備の取り替えよりも、インテリジェント化製造のほうが生産効率を改善することができます。人力不足の問題を和らげるほかに、少量多様化、迅速生産、周期短縮などとおった今の製造需要に対応することができます。

 「HMIスクリーンショットIIOTシステム(註2)」は異なる世代のIoTシステムに用いられ、データ収集技術で各設備のデータを収集し、これらの情報を無線通信モジュールでRFID検知制御部品と連結します。さらに各情報を集め、ビッグデータを作り、より精密な生産パラメータをモニターすることができます。伝統製造業は機器の生産状況を知るために、専門家に機器の検査を依頼して、情報を集めるため、かなり手間がかかる上に、効率的に生産プロセスを把握することができず、即時的な情報が得られません。

 「プリント基板欠陥検査システムAuto-VRS(註3)」は高速回路比較と深層ニューラルネットワークに基づく欠陥分類を通じて、欠陥誤検出を選別し、誤検出率を50%低減しました。台湾のPCB産業は世界市場シェアの3割を占め、全体的なサプライチェーンの生産額が8000憶台湾ドルを超え、「電子製品の母」という美称があります。

 「リアルタイム液体濃度検出システム(註4)」はメッキ液のイオン濃度を即時に測定することができ、製造効率と生産力を向上させます。

展示会のさらに詳しい情報はAutomotive World 2019へ。

【出展情報】

会場:東京ビッグサイト

ブース:E50-14

開催日:1月16日(水)~1月18日(金)

オートモーティブワールドHP:https://www.automotiveworld.jp/ja-jp.html

【当記事に関するお問い合わせ】

工業技術研究院マーケティングコミュニケーション室 劉家妤(Kayo Liu)

Tel:+886 936-606-694

E-mail:KayoLiu@itri.org.tw

【註1:モジュール設計・解析プラットフォーム】

ITRIのモジュール設計・解析プラットフォームはシミュレーションによる熱、電気、応力及び信頼性など様々な物理特性の解析・評価を提供しております。システムレベルのシミュレーション結果を結合評価し、モジュールデザインにフィードバックすることで、モジュールデザインの最適化を実現しました。

【註2:HMIスクリーンショットIIOTシステム】

通信規格に対応していない旧型PLCなど既存の設備をIoT化するためのトータルソリューション。HMIのスクリーンショットから情報の収集と分析を行い、イーサネットを介して遠隔端末装置にデータが送信されます。遠隔端末装置からの双方向通信による遠隔制御も可能。また、PLCシステム内のデータの読み取りが不要なため、生産工程における重要パラメーターなどのデータ送信中の機密情報漏えいの心配もございません。

【註3:プリント基板欠陥検査システムAuto-VRS】

プリント基板(PCB)製造における自動光学検査装置(AOI)の誤検出率は高く、従来PCBメーカーはPCBの欠陥検査に検証修復システム(VRS)と検査員の目視による再検査を行っていました。Auto-VRSシステムは高速回路比較と深層ニューラルネットワークに基づく欠陥分類を通じて、欠陥誤検出を選別・削除し、誤検出率を低減すると同時に、検査員の作業負荷を軽減することができます。このようなAuto-VRSの優位性により、作業効率と欠陥検出精度の向上が実現できます。

【註4:リアルタイム液体濃度検出システム】

従来、基板のめっき工場において、銅イオンなどめっき液のイオン濃度を一定に保つには、メッキ液のサンプルを採取し、実験室にて測定(滴定法や原子吸光法など)を行う必要がありました。このような測定はかなりの時間がかかり、めっき液のイオン濃度を即座に測定することができません。また、実験室でめっき液のイオン濃度の異常が検出された場合でも、生産ラインでは大量の基板の生産が行われ、歩留りに大きく影響する可能性があります。ITRIはそれらの問題を解決するため、リアルタイムで液体濃度を測定するシステムを開発しました。

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