一橋大学名誉教授 野中郁次郎氏、 日本工学アカデミー 小泉英明氏 による緊急提言

After or Together COVID-19には「利他」と「共感」のスピリットを

FCAJ

2020/5/5 15:15

2020年5月5日

一般社団法人Future Center Alliance Japan https://futurecenteralliance-japan.org/

NEWS RELEASE

報道関係者各位

 

2020年5月5日

一般社団法人Future Center Alliance Japan

 

一橋大学名誉教授 野中郁次郎氏、
日本工学アカデミー 小泉英明氏 による緊急提言
After or Together COVID-19には「利他」と「共感」のスピリットを

 

 一般社団法人FCAJ(Future Center Alliance Japan:代表理事 紺野登)は同社団法人の特別アドバイザーである野中郁次郎氏及び小泉英明氏より今後の社会についての提言をいただき、ここに発表いたします。本内容は2020年4月21日及び5月3日のzoomによるシンポジウム、セミナーに基づいております。

 

<緊急提言>

 今回のCOVID-19パンデミックで命を落とされた多くの方々そしてご家族に謹んで哀悼の意を表したい。

COVID-19の影響は医療・医学を越え、政治・経済だけでなく人々の思想や生き方自身を大きく変えることになると考えられる。「自己中心主義」から「利他」と「共感」へと思考を転換する必要があり、組織のリーダーに求められるのは「何のために事業を行うか?」という目的と併せ「倫理的に恥じない事なのか?」を問いかける力である。今後ますます業種の境界、官・民を超えた対話の場(プルーラルセクター)が求められ、そこでの構想力が問われる時代になり、それに対する投資を怠らない事が新たな未来につながることをここに提言したい。

 

 

1)賢慮のリーダーシップ・倫理観の必要性〜野中郁次郎氏

 ニューノーマルと言われるようにCOVID-19の影響は大きく社会を変えもう元には戻らない。このような社会では、変化し混沌とする状況のなかでも、目指すべき共通善と目の前の現実の相互作用のなかで、素早く決断を下して未来を創り出す賢慮のリーダーシップがますます重要となる。賢慮のリーダーシップの基盤は、「いま・ここ」で、ヒト、モノ、環境すべてに直接向き合う共感だ。

 現場における共感をもとに、知の格闘によって突破口を見いだし、組織的かつ自律分散的に実行する。また、「共通善」を軸に利害を超え、草の根も含めた世界の知のネットワークを結集する。われわれの先人には渋沢栄一のほか、利他と利己を動的に総合することを唱え、実践した多くの先人がいる。「三方よし」に代表される日本的経営の原点を、スクラムを組んで再構築し、世界に発信すべきときであろう。

野中郁次郎

一橋大学名誉教授、日本学士院会員

知識創造理論を世界に広めた、ナレッジ・マネジメントの権威。

2002年紫綬褒章受賞、同年米国の経営学会で最も権威のあるAcademy of Management Fellow Groupにアジアから初めて選出された。

また、ウォールストリートジャーナル"The most influential business thinkers Top20"にアジアから唯一選出された。その他受賞多数。

主な著書:「失敗の本質」「知識創造の経営」「ビジネスモデルイノベーション」「知的機動力の本質」など多数。(写真@山口結子)

 

 

2)自己中心主義から利他主義(Altruism)への転換〜小泉英明氏

 パンデミックへの対応を誤ると、悲劇的な人災としての側面が顕著になる。「理論崩壊」(論理崩壊)を生じさせない真摯な姿勢(Integrity)が鍵である。人間進化と生物多様性の自然現象として捉え、恣意的ではない科学的(evidence-based)な取り組みを切に望むものである。また、「人類の安寧とより良き生存」(Human Security and Well-Being)の視座から、自然科学・人文学・社会科学・芸術を架橋融合して、パンデミックを契機にした新たな社会システムの構築が求められる。

 昨今、世界に「自己中心主義」が蔓延していたが、パンデミックは人類に謙虚さや感謝、そして国家・民族を超えた連携の貴さを取り戻す契機となり得る。忘れられた「利他主義」(Altruism)は輝きを増し、共生(ともいき)の中で他者を思いやる「温かな心」は、自己の幸せそのものに繋がることを自覚する。

 個体の死は、生において非連続的であるが、現生人類の生存は連続的である。イノベーションもまた「非連続の連続」の理法に従う。個々のイノベーションは非連続遷移であるが、社会イノベーションは遷移の統合の上に連続的(continual)に創発され、人類の生存を豊かなものとする。パンデミック後に、より心豊かな人類の未来が創られることを強く期待したい

小泉英明

(公社)日本工学アカデミー上級副会長、国際理工学アカデミー連合理事、東京大学先端科学技術研究センター フェロー/ボードメンバー、(株)日立製作所 名誉フェローその他多数。環境・医療などの分野で、多くの新原理を創出し「心と脳の科学」という新たな分野を提起し、道を拓いた。大河内賞受賞3回、米国R&D100賞受賞2回。

主な著書:『アインシュタインの逆オメガー脳の進化から教育を考える』『脳の科学史ーフロイトから脳地図、MRIへ』『脳は出会いで育つ』など多数。

 

 

※一般社団法人Future Center Alliance Japan (FCAJ)は、産学官民が参加・連携する組織(プルーラルセクター)であり、経済と社会を繋ぐオープンイノベーション の「場」として、自社や自組織の枠を超えた社会課題や未来課題への対応、新たな産業を構想する活動を2016年より行っています。https://futurecenteralliance-japan.org/

 

May/3/2020 Zoom seminar の様子

 

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