インプラント工法®による初の地すべり抑止杭を完工

近年頻発する土砂災害の対策工事として優位性を発揮(長崎県)

技研製作所

2020/8/18 14:00

2020/8/18

株式会社 技研製作所

株式会社技研製作所(本社:高知市、代表取締役社長:北村精男)のグループ企業・株式会社技研施工(本社:高知市、代表取締役社長:大平厚)は、建設の進む九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)沿線で初めて実施されたインプラント工法による地すべり抑止杭工事を完了しました。 

これまで地すべり抑止杭は埋込み杭※1が主流でした。当現場ではインプラント工法Ⓡと埋込み杭工法(大口径ボーリングマシン+鋼管杭打設)が比較検討された結果、GRBシステム※2によるインプラント工法は➀大規模な作業用仮設桟橋が要らない“仮設レス施工”により不安定な地盤を乱さない点②工費、工期ともに縮減できる点が優位性として評価され採用となりました。また本工事では、圧入した杭上にワンタッチで取り付けられる足場「GRBプラットフォーム」が初導入されました。 

当社は今回の実績を足掛かりとし、近年多発する土砂災害の事前防災ニーズを見据え、地すべり抑止杭工事への提案を強化していきます。

 

※1 あらかじめ掘削した穴に既成杭を埋め込む工法
※2 圧入機とパワーユニット移動装置、クレーン、杭搬送装置が施工した杭上を自走し、その上で作業を完結させるシステム。作業用仮設工事が不要。

 

 

 

■現場概要

本件は、長崎県東彼杵(ひがしそのぎ)町に建設される九州新幹線彼杵川橋りょう工事に伴うものです。傾斜地かつ地形が複雑な現場では地すべり面が確認されており、一帯は国の地すべり防止区域に指定されています。地すべりは、地下水の影響と重力によって土塊(どかい)が移動して発生する土砂災害です。地すべり抑止杭とは、安定地盤にまで打ち込むことで移動する土塊を固定する杭のことです。

 

 

■工事概要

地下水を通しながら土塊の移動を抑えるため、杭間に間隔を空ける飛び杭施工を行いました。飛び杭施工を効率化する「スキップロックアタッチメント」を用い、硬質地盤対応の鋼管杭回転切削圧入機「ジャイロパイラー」を使ったGRBシステムにより施工しました。計498mの区間に各列(2列)3mピッチの千鳥配置で、計172 本の鋼管杭(長さ31.5m~37m)を圧入しました。

 

 

■「GRBプラットフォーム」初採用

技研施工は当現場に合わせて「GRBプラットフォーム」を開発し、飛び杭施工においてもGRBシステム施工を可能としました。本件では当初、現場を整地して杭材搬送路などを確保する計画でしたが、不安定な地盤に影響を及ぼす恐れがあったため、この足場の開発が求められました。GRBプラットフォームによって杭材搬送装置などが足場の上を移動できるようすることで、飛び杭施工における“仮設レス施工”を実現し、整地で地盤を乱すリスクを回避しました。足場には後工程の作業効率をアップさせる効果もあることから、今後もさまざまな現場での活用が期待されます。

 

■今後の期待

当グループは、地すべりが発生しやすい地盤における抑止杭工事においては、GRBシステムによるインプラント工法こそが適していると考えています。地すべり抑止杭として初の施工実績ができたことで、同工事への提案力強化と全国各地での採用拡大を期待しています。

 

 

工事概要

工事名 九州新幹線(西九州)、彼杵川橋りょう
工事目的 地すべり抑止杭
発注者 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構
元請 鹿島・富士ピー・エス・梅林特定建設工事共同企業体
施工場所 長崎県 東彼杵郡 東彼杵町 坂本郷
施工期間 2017年7月10日~2020年7月10日
使用機械 F401(ハイスペック機)、SCU-400M、CB4-2、TB8(PR1×2)、GRBプラットフォーム、スキップロックアタッチメント
杭型式・寸法 鋼管杭φ1200 L=31.5~37.0m 172 本※B-1 ブロック 74 本, B2-1 ブロック 18 本, B2-2 ブロック 80 本鋼矢板Ⅳ型 L=10.0m 108 枚 ※18 枚/ヵ所 計6 ヵ所(初期圧入用)

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