全国の10~70代の男女1,000人に聞く「歯科診療」および「歯科医師」に関する第5回意識調査

2020年10月21日

一般社団法人日本私立歯科大学協会

11月8日はいい歯の日!

全国の10~70代の男女1,000人に聞く

「歯科診療」および「歯科医師」に関する第5回意識調査

新型コロナで、歯や口内の健康リスクがアップ?

新型コロナウイルス感染拡大で、約6割が歯科受診を控えたいと回答

この人に診てほしい…「理想の歯科医師像」

男性は 福山雅治さん、女性は 天海祐希さん

一般社団法人日本私立歯科大学協会(東京都千代田区)は、11月8日の「いい歯の日」を前に、幅広い世代(10~70代)の男女1,000人に対して、「歯科診療」および「歯科医師」に関する意識調査を実施しました。前回2016年に続く今回は、5回目の調査となります。

◆調査期間:2020年9月16日(水)~9月18日(金)

◆調査対象:10~70代の男女1,000人

■新型コロナで、歯や口内の健康が損なわれやすい状況に

・コロナ感染拡大で、61.7%が「歯科受診や健診を控えたい、できれば控えたい」と回答。

・これまで歯科医院でコロナ感染が起こっていないことを、73.8%が「知らなかった」。

・「マスクをするようになって、笑ったり、口を大きく動かすことが少なくなった」(44.3%)、

 「マスクをするようになって、歯の健康や口臭を気にすることが減った」(25.4%)など、

 コロナ以降、歯や口内の健康が損なわれやすい状況になっている。

■かかりつけ歯科医院がある人は約7割、前回調査から6ポイントUP

・かかりつけの歯科医院がある人は70.1%。前回調査(2016年)から6ポイント上昇。

・かかりつけの歯科医院の満足度は約80点(79.5点)。

■理想の歯科医師像は 男性福山雅治さん、女性天海祐希さん

・理想の歯科医師の条件は「高い技術」(74.0%)、「丁寧な治療」(72.7%)、「人柄・優しさ」(70.1%)。

・有名人に例えると、男性では「福山雅治」さん、女性では「天海祐希」さん。

調査概要/まとめ

【1】コロナ禍での歯科受診について

新型コロナウイルスの感染が拡大する状況下での歯科受診について調査を実施。新型コロナウイルス感染が広がっている時期(2020年2月~8月)の歯科受診・歯科定期健診に関して聞いたところ、「感染拡大中に受診・健診を控え、現在も実施していない」人が、「歯科受診」で19.8%、「歯科定期健診」で21.4%といずれも約5人に1人となりました。

そこで、あらためて「新型コロナウイルス感染が広がっていることで、あなたは、歯科受診や歯科定期健診を受けることについて、どのように感じていますか?」と聞くと、61.7%が「歯科受診や健診を控えたい/できれば控えたい」と回答。その理由としては、「口をあける必要があるため、感染リスクがあると思うため」(63.2%)が1位、「歯科医師や歯科衛生士と近い距離で治療や検査を受けるため、感染リスクがあると思うから」(54.0%)が2位に。感染を懸念して、歯科受診や健診に消極的な姿勢になっているようです。

しかし、2020年9月時点で、歯科医院で新型コロナウイルスの感染は起こっていません。このことを知っていたかを聞いた質問では73.8%と大多数が「知らなかった」と答えています。

また、新型コロナウイルスの感染が拡大し、マスクの着用が日常的になってからのことを聞いた質問では、「マスクをするようになって、歯の健康や口臭を気にすることが減った」(25.4%)人が4人に1人という結果に。そのほか、コロナ以降、「在宅時間が増えて、間食や、晩酌など、食べたり飲んだりしている時間が増えた」人も43.3%に上っており、新型コロナウイルスの感染拡大状況下は、歯や口内の健康を損ないやすい環境であるといえそうです。

【2】歯科診療・歯科医師に対する意識と実態

「歯科医院への通院経験」を聞いたところ、97.3%と大多数が「通院したことがある」と回答。そのうち約7割(65.8%)が「約1年以内に通院した」と答えています。また、通院経験がある方(973人)が「歯科医院に通う(通った)目的」としては、「むし歯の治療」(46.1%)、「歯のクリーニング(歯垢・歯石除去)」(34.6%)、「むし歯の予防」(24.5%)などが上位となりました。さらに、「主にどのような時に歯科医院に行きますか?」という質問では、「定期健診などで定期的に受診している」が38.9%でトップに。前回(2016年)の30.3%と比べても8ポイント以上の上昇がみられ、定期的な歯科受診の考え方が広がっている様子がうかがえます。

次に、「かかりつけの歯科医院があるか」を聞いたところ、70.1%が「ある」と回答。こちらも前回(64.3%)と比べると約6ポイント上昇しており、かかりつけ歯科医の普及が進んでいる様子がうかがえます。なお、「かかりつけになってからの年数」は平均で約「8.9年」、「かかりつけの歯科医院の満足度」は全体平均で「約80点(79.5点)」に上りました。また、「かかりつけの歯科医院があることのメリット」を聞いた質問では、「安心して治療が受けられる」が65.8%で最多に。こうした安心感が、かかりつけ医師との長い付き合いや、高い満足度につながっているのかもしれません。さらに、「かかりつけの歯科医院を選ぶ際、重視したこと」については、「立地がよい」(59.4%)に次いで、「歯科医師の人柄がよい」が54.1%となりました。「通いやすさ」だけでなく、「歯科医師の人物像」を重視している人が多いことが分かります。

また、高齢化が進む日本社会においては、将来的に、通院ではなく、歯科医師や歯科衛生士が自宅に来て診療する「訪問(在宅往診)歯科診療」の需要が増えていくと考えられます。現時点での利用・認知状況を聞くと、訪問(在宅往診)歯科診療を自分または家族が利用したことがある人は10.7%となりました。さらに、認知率についても、半数近く(47.0%)に上っています。

続いて、「歯科医師のイメージ」について調査を実施。その結果、歯科医師は「清潔だ」(91.6%)、「丁寧だ」(85.1%)、「信頼できる」(83.2%)、「やさしい」(77.7%)などの回答が多く挙がりました。なお、職業として捉えた場合では、「収入が高い仕事」(90.9%)、「やりがいがある仕事」(87.0%)、「尊敬される仕事」(85.9%)などが上位に。一方で、その責任の重大さからか、「ハードな仕事」(78.3%)というイメージを持つ人も多いようです。また、「歯科医師は、子どもや孫になってほしい職業」と答えた人も半数以上(50.1%)に上っています。

さらに、自身が考える「理想の歯科医師」について質問すると、「高い技術で治療をしてくれる」が74.0%で最多に。以下、「丁寧な治療をしてくれる」(72.7%)、「人柄がよい・優しい」(70.1%)と続きました。また、「この人が歯科医師だったら、診てもらいたいと思う有名人」について聞くと、男性では福山雅治さん(30票)、女性では天海祐希さん(68票)に支持が集まりました。

【3】口内環境・オーラルケアに対する意識と実態

「口内環境・オーラルケア」に関しては、まず「自身の歯の本数」について質問しました。永久歯は全部で28本であり、親知らずが4本あると合計32本になります。これを踏まえて、年代別に回答を見ると、10代では平均28.4本ですが、その後、年齢が上がるにつれて平均本数が減っていき、50代では25.0本、60代では24.1本、70代では21.8本がそれぞれの平均値となりました。

次いで、現在の「歯や口腔の悩み」を聞くと、「食べ物がはさまる」(29.8%)、「歯並び・噛み合わせ・すき歯」(24.2%)、「むし歯がある」(23.3%)、「歯垢・歯石が多い」(23.2%)などが上位に。また、自分の「歯や口腔の健康に対する自信」を質問すると、「自信がある」と答えた人は27.0%にとどまり、残りの約7割(73.0%)は「自信がない」と答えました。こうした「歯や口腔の健康に対する自信」は、口腔内以外の健康面や精神面にも大きく影響するようで、前問で「自信がある」と答えたグループと「自信がない」グループでは、「健康である」と思うかどうかで28.4ポイント、「滑舌がいい」かで28.2ポイント、「毎日が充実している」かで25.2ポイントの差が生じています。

一方で、「他人の口内環境で気になる点」としては、「口臭が強い」(68.3%)が最も多く、以下、「タバコのヤニ・茶渋の沈着・歯の黄ばみ」(59.6%)、「歯並び・すき歯・噛み合わせが悪い」(56.7%)、「歯垢・歯石が多い」(56.1%)などの回答が目立っています。

次に、「オーラルケア」について質問しました。オーラルケアとは、口腔内のケア、つまり歯や歯ぐき、舌などを清潔にし、健康的に保つことを指します。まず、 「自分で行っているオーラルケア」について聞くと、「歯ブラシで歯磨き」(87.3%)のほか、「歯間ブラシやフロスを使用する」(41.0%)、「自分に合った歯ブラシを選ぶ」(35.0%)、「マウスウォッシュを使用する」(26.7%)などが上位となりました。続いて、「歯科医院でのオーラルケア」について聞いた質問では、「必要だと思うので、実際に受けている」が45.3%と半数近くに。前回の34.6%と比べても10ポイント以上増えており、歯科医院でのオーラルケアが普及していることが分かります。なお、歯科医院で実際にオーラルケアを受けていると回答した人(453名)にその内容を聞くと、「歯垢・歯石除去、機械による清掃」(85.2%)が最多で、以下、「むし歯のチェック」(68.4%)、「歯周病チェック・予防」(58.7%)、「歯磨き指導」(55.6%)と続きました。さらに年代別でも違いが見られ、10代では「フッ素塗布」が35.6%と、全体平均(23.4%)を大きく上回っているほか、50代では「歯周病チェック・予防」(70.3%)の回答、70代では「義歯のメンテナンス」(20.7%)の回答が目立っています。

「歯や口腔の健康についての考え」を聞いた質問では、歯や口腔を健康に保つことが「全身の健康にとって大切である」と回答した人が95.9%という結果に。また、「自分の歯で食事を行うことが、『健康長寿』において重要だ」(93.8%)、「歯や口腔を健康に保つことは、体の老化を防止することに役立つ」(91.4%)と回答した人も多く、それぞれ9割を超えています。

※詳しい調査結果はPDFにてご確認いただけます。

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