ウパダシチニブ水和物、アトピー性皮膚炎に対する治療薬として、日本における適応追加承認を申請
2020年10月28日
アッヴィ合同会社
アッヴィ、ウパダシチニブ水和物について、中等症から重症のアトピー性皮膚炎に対する治療薬として、日本における適応追加承認を申請
●中等症から重症のアトピー性皮膚炎を有する患者さんを対象とした第III相試験プログラムと第Ⅱb相試験データに基づく申請1-4
●アトピー性皮膚炎は、多様な症状により身体的、心理的および経済的な負担が生じる疾患5, 6
アッヴィ合同会社(本社:東京都港区、社長 : ジェームス・フェリシアーノ)は、本日、ウパダシチニブ水和物(以下、「ウパダシチニブ」)について、中等症から重症のアトピー性皮膚炎を有する患者さんの治療薬として、適応追加承認を申請しました。ウパダシチニブは、低分子のヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬で、アトピー性皮膚炎を適応症とする1日1回投与の経口剤として開発中です。承認された場合、中等症から重症のアトピー性皮膚炎の患者さんに対して、新たな全身治療薬の選択肢を届けることが可能になります。
今回の申請は、中等症から重症のアトピー性皮膚炎を有する患者さんを対象にウパダシチニブを評価した3つの第III相試験データおよび1つの第Ⅱb相試験データに基づいています1-4。いずれの試験においても、主要評価項目および重要な副次評価項目を達成しました。中等症から重症の成人および青年のアトピー性皮膚炎患者さんを対象に実施した2つの第III相国際共同試験の主要評価項目は、投与16週時における湿疹面積・重症度指数のベースラインからの75%以上の改善(EASI 75)およびアトピー性皮膚炎の全般的な重症度の総合評価(vIGA-AD)スコア0/1(「消失」または「ほぼ消失」)であり、プラセボ群と比較して、ウパダシチニブはより有意な結果が認められました1-2。安全性の結果は、これまでに報告されている様々な領域(関節リウマチ、乾癬性関節炎(関節症性乾癬))に対する結果と一貫しており、新たに検出された安全性リスクは認められませんでした1-4。
アトピー性皮膚炎は、慢性で再発を繰り返す炎症性疾患です。激しいかゆみの症状と掻破行動を
繰り返すことにより、皮膚がひび割れ、鱗状となり、滲出液が出るのが特徴です5, 7, 12。多様な症状が、患者さんに身体的、心理的および経済的な負担を与えます5, 6。世界規模の調査では、成人の約2~10%が、生涯のいずれかの時点でアトピー性皮膚炎に罹患すると推定されています7。アトピー性皮膚炎の成人患者さんのうち、20~46%が中等症から重症です8。
ウパダシチニブについて
アッヴィが自社開発したウパダシチニブは、低分子の選択的 JAK 阻害薬で、複数の免疫関連疾患の治療薬として開発が進められています。クローン病および潰瘍性大腸炎、強直性脊椎炎を対象とするウパダシチニブの第III 相試験が進行中です9-13。本剤は JAK2、JAK3 および TYK2 に比べて、JAK1 に対して強力な阻害活性を示すように設計されています14。2020年1月には、既存治療で効果不十分な関節リウマチの患者さんに対する治療薬として日本における製造販売承認を取得しました。また、2020年6月に、乾癬性関節炎(関節症性乾癬)に対する治療薬として適応追加承認を申請しました。
アッヴィについて
アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製と提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。患者さん一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、神経疾患、アイケア、ウイルス、ウイメンズヘルス、消化器疾患、さらにアラガンエステティクスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。Twitterアカウント@abbvie、Facebook、LinkedInやInstagramでも情報を公開しています。
日本においては、1,200人を超える社員が、医療用医薬品の開発、輸入、製造販売に従事しています。自己免疫疾患、新生児、肝疾患、神経疾患、がんの各領域を中心に、患者さんの人生を豊かにしたいと願い、日々の業務に取り組んでいます。詳しくは、www.abbvie.co.jpをご覧ください。
1.Evaluation of Upadacitinib in Adolescent and Adult Patients With Moderate to Severe Atopic Dermatitis (Eczema) (Measure Up 1). ClinicalTrials.gov. 2020 Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03569293
2.A Study to Evaluate Upadacitinib in Combination With Topical Corticosteroids in Adolescent and Adult Participants With Moderate to Severe Atopic Dermatitis (AD Up). ClinicalTrials.gov. 2020 Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03568318
3.A Study to Evaluate ABT-494 (Upadacitinib) in Adults With Moderate to Severe Atopic Dermatitis. ClinicalTrials.gov. 2020 Available at: https://www.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02925117?term=NCT029251174.
4.A Study to Evaluate Safety of Upadacitinib in Combination With Topical Corticosteroids in Adolescent and Adult Participants with Moderate to Severe Atopic Dermatitis. ClinicalTrials.gov. 2020 Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03661138.
5.Nutten S. Atopic Dermatitis: Global Epidemiology and Risk Factors. Ann Nutr Metab 2015;66(suppl 1):8–16.
6.EFA. Atopic Eczema: Itching for Life Report. 2018. Available at: https://www.efanet.org/images/2018/EN_-_Itching_for_life_Quality_of_Life_and_costs_for_people_with_severe_atopic_eczema_in_Europe_.pdf.
7.Bieber T. Atopic dermatitis. Ann Dermatol. 2010;22(2): 125-37.
8.Shrestha S et al. Burden of Atopic Dermatitis in the United States: Analysis of Healthcare Claims Data in the Commercial, Medicare, and Medi-Cal Databases. Adv Ther. 2017;34(8):1989–2006.
9.Burmester G.R., et al. Safety and efficacy of upadacitinib in patients with rheumatoid arthritis and inadequate response to conventional synthetic disease-modifying anti-rheumatic drugs (SELECT-NEXT): a randomised, double-blind, placebo-controlled phase 3 trial. Lancet. 2018 Jun 23;391(10139):2503-2512. doi: 10.1016/S0140-6736(18)31115-2. Epub 2018 Jun 18.
10.A Multicenter, Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Study of ABT-494 for the Induction of Symptomatic and Endoscopic Remission in Subjects With Moderately to Severely Active Crohn's Disease Who Have Inadequately Responded to or Are Intolerant to Immunomodulators or Anti-TNF Therapy. ClinicalTrials.gov. 2020. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02365649.
11.A Study Comparing Upadacitinib (ABT-494) to Placebo and to Adalimumab in Participants With Psoriatic Arthritis Who Have an Inadequate Response to at Least One Non-Biologic Disease Modifying AntiRheumatic Drug (SELECT - PsA 1). ClinicalTrials.gov. 2020. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03104400.
12.A Study to Evaluate the Safety and Efficacy of ABT-494 for Induction and Maintenance Therapy in Subjects With Moderately to Severely Active Ulcerative Colitis. ClinicalTrials.gov. 2020. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02819635.
13.A Study Evaluating the Safety and Efficacy of Upadacitinib in Subjects With Active Ankylosing Spondylitis (SELECT Axis 1). ClinicalTrials.gov. 2020. Available at:https://clinicaltrials.gov/ct2/show/study/NCT03178487.
14.Cohen S., et al. Safety profile of upadacitinib in Rheumatoid Arthritis: Integrated analysis from the SELECT Phase 3 Clinical Program. EULAR 2019; THU0167.
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 アッヴィ合同会社
- 所在地 東京都
- 業種 医薬品
- URL http://www.abbvie.co.jp/
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