アッヴィ、ベネトクラクスの未治療CLLに対する追加併用療法を含む適応追加で欧州委員会(EC)より承認取得

アッヴィ

2026年6月25日

アッヴィ合同会社

アッヴィのベネトクラクス、未治療の慢性リンパ性白血病に対する追加併用療法を含む適応追加について欧州委員会(EC)より承認を取得

 

ー 第3相AMPLIFY試験、第3相GLOW試験、および第2相CAPTIVATE試験のデータに基づく、ベネトクラクスとアカラブルチニブ(オビヌツズマブ併用の有無を問わない)の併用療法およびベネトクラクスとイブルチニブの併用療法の追加

ー ベネトクラクスを用いた固定期間併用療法は、患者さんに無治療期間をもたらす可能性がある、CLLの新たな治療選択肢

 

イリノイ州ノースシカゴ、2026年5月29日(米国時間)-アッヴィ(NYSE: ABBV)は本日、欧州委員会(EC)が、ベネトクラクスについて、未治療の慢性リンパ性白血病(CLL)の成人患者さんを対象とする、アカラブルチニブとの併用(オビヌツズマブ併用の有無を問わない)およびイブルチニブとの併用を含む適応追加承認したことを発表しました。今回の適応拡大は、欧州委員会がこれらの併用療法をアカラブルチニブおよびイブルチニブの各添付文書に追加したことを受けたものです。これらの経口剤のみによる固定期間併用療法は、現在の標準治療を支えるものであり、初回治療のCLL患者さんおよび医療従事者に対し、治療を休止できる可能性を含め、さらなる経口薬による分子標的療法の選択肢を提供します。

ECによる承認は、欧州連合加盟国すべてに加え、アイスランド、ノルウェーおよびリヒテンシュタインにも適用されます。1

 

アッヴィのがん領域のvice presidentでglobal medical affairs担当のSvetlana Kobinaは、次のように述べています。「ベネトクラクスを用いた併用療法は、CLLの一次治療において良好な有効性および安全性プロファイルを示しています。化学療法を伴わない経口投与のベネトクラクスによる固定期間併用療法が添付文書に追加されることで、治療を休止できる可能性のある治療選択肢を検討する患者さんおよび医療従事者のニーズの変化に応えるものです。アッヴィは、がんとともに生きる人々の標準治療を変革することに取り組んでおり、経口剤のみのベネトクラクス併用療法が服用できるようになることで、CLL治療における複雑な意思決定を行う患者さんと医療従事者の選択肢が広がり、柔軟な対応が可能になります」

 

ベネトクラクスとアカラブルチニブ(オビヌツズマブ併用有無を問わない)の併用療法は、第3相AMPLIFY試験のデータによって裏付けられています。また、ベネトクラクスとイブルチニブの併用療法は、第3相GLOW試験および第2相CAPTIVATE試験のデータに基づいています。

 

イタリア・ミラノのサン・ラファエル大学の医学腫瘍学教授(Professor of Medical Oncology at the Università Vita-Salute San Raffaele)で、AMPLIFYおよびCAPTIVATEの運営委員会メンバー兼治験責任医師であるPaolo Ghia, MD, Ph.D.は次のように述べています。「CLLは依然として治癒困難ながんであり、患者さんが再発を経験することも少なくありませんが、併用療法で効果的に管理することが可能です。併用療法は、CLLとともに生きる患者さんの治療負担を軽減する有効な選択肢となっています。未治療の患者さんにおいて持続的奏効が示されており、治療を休止できる期間を得ることも可能となるベネトクラクスを用いたこれらの新たな併用療法は、長時間を要する点滴投与や継続治療を必要とせずに、患者さんの治療選択肢を広げるものです」

 

CLLは成人において最も一般的な白血病の一つであり、骨髄の細胞から発生し、その後特定の白血球(リンパ球)へと成熟する細胞に由来するがんの一種です。近年、治療成績の改善がみられていますが、CLL患者さんが個々のニーズに合った治療法を選ぶ際に、依然として困難な判断を迫られることがあります。

 

European CLL Associationの臨時組織開発責任者(interim association development lead)であるJan Rynneは次のように述べています。「CLLとともに生きる人々は、疾患管理において多くの課題に直面し、それによりメンタルヘルスや生活全体の質に影響を及ぼすことがあります。追加される併用療法の選択肢によって治療を休止できる可能性は、CLLとともに日々を過ごす患者さんやそのご家族にとって、生活の質の面で極めて重要な意味を持ちます」

 

未治療の成人CLL患者さんの治療において、ベネトクラクスをアカラブルチニブ(オビヌツズマブ併用有無を問わない)と併用した場合、そしてイブルチニブと併用した場合の副作用の一覧、用法・用量、禁忌、その他の注意事項についての詳細は、製品概要をご参照ください。2

 

AMPLIFY試験について

AMPLIFY(NCT03836261)試験は、染色体17p欠失(del(17p))変異またはTP53変異を有しない未治療の慢性リンパ性白血病(CLL)患者さんを対象に、ベネトクラクスとアカラブルチニブの固定期間併用療法(オビヌツズマブの併用有無を含む)と免疫化学療法を比較し、その有効性および安全性を評価した、無作為化、国際共同、多施設共同、非盲検の第3相試験です。3

 

試験結果では、ベネトクラクスとアカラブルチニブの固定期間併用療法は免疫化学療法と比較し、優れた有効性を示しました。試験結果によると、この併用療法は免疫化学療法と比べて疾患進行または死亡のリスクを35%低下させました。無増悪生存期間(PFS)の中央値は、化学免疫療法群では47.6カ月であったのに対し、併用療法群では到達しませんでした。オビヌツズマブを含む3剤併用療法でも臨床的に意味のある有効性が示され、PFS中央値は同様に到達しませんでした。併用療法の安全性プロファイルは、各薬剤単独で知られている安全性プロファイルと一致していました。AMPLIFY試験では、新たな安全性シグナルは認められませんでした。4

 

ベネトクラクスとアカラブルチニブを投与された患者さんでは、いずれのグレードでも最も多かった有害反応(15%以上)は、頭痛(35%)、下痢(33%)、筋骨格痛(25%)、COVID-19(21%)、疲労(18%)、あざ(17%)、発疹(16%)、悪心(15%)でした。いずれのグレードでも最も多かった臨床検査値異常(15%以上)は、好中球減少(78%)、血糖値上昇(74%)、リンパ球減少(56%)、血小板減少(43%)、ヘモグロビン減少(35%)、カルシウム低下(30%)、ALT上昇(26%)、尿酸上昇(25%)、LDH上昇(24%)、カリウム上昇(22%)、AST上昇(22%)、ALP上昇(20%)、血糖値低下(20%)、クレアチニン上昇(19%)、ナトリウム低下(15%)でした。15%以上の患者さんでみられたGrade 4の検査値異常には、絶対好中球数減少(15%)が含まれました。

 

ベネトクラクスとアカラブルチニブを投与された患者さんの25%で重篤な有害反応が見られました。最も多い重篤な有害反応(2%以上)は、COVID-19肺炎を含むCOVID-19(9%)、二次性原発悪性腫瘍(2.7%)、および好中球減少症(2.1%)でした。致死的有害事象は患者さんの3.4%で発現しました。最も多かった致死的有害事象にはCOVID-19およびCOVID-19肺炎が含まれました。

 

GLOW試験について

GLOW(NCT03462719)試験は、未治療の成人CLL患者さんを対象に、ベネトクラクスとイブルチニブの固定期間併用療法とクロラムブシルとオビヌツズマブの併用療法を比較し、無増悪生存期間(PFS)を評価する、無作為化非盲検の第3相試験です。5

GLOW試験における64カ月間の追跡調査の結果、未治療CLLの高齢患者さんおよび併存疾患を有する患者さんにおいて、ベネトクラクスとイブルチニブの固定期間併用療法は、クロラムブシル+オビヌツズマブと比較して、PFSおよび全生存期間(OS)に臨床的に意義のある改善をもたらしました。64カ月の追跡時点で、ベネトクラクス+イブルチニブは、クロラムブシル+オビヌツズマブと比較して、疾患進行または死亡のリスクを73%低下させました。OSについても、本レジメンは死亡リスクを54%低下させました。試験結果では、PFS中央値はベネトクラクス+イブルチニブで65カ月、クロラムブシル+オビヌツズマブでは23カ月でした。6

ベネトクラクスとイブルチニブの併用療法の安全性プロファイルは、それぞれの薬剤を単剤使用した場合の安全性プロファイルと概ね一致しており、忍容性プロファイルは登録された患者集団におけるCLL治療と一致していました。最も多かったグレード3以上の治験薬投与下の有害事象は、ベネトクラクス+イブルチニブでは好中球減少症(34.9%)、感染症(17%)、下痢(10.4%)であり、クロラムブシル+オビヌツズマブでは好中球減少症(49.5%)、感染症(11.4%)、血小板減少症(20%)でした。治験薬投与下の死亡は、ベネトクラクス+イブルチニブで7例、クロラムブシル+オビヌツズマブで2例認められました。

ベネトクラクスとイブルチニブの併用療法は忍容性が良好であり、有害事象として腫瘍崩壊症候群(TLS)が認められなかったのに対し、クロラムブシル+オビヌツズマブでは6例に認められました。64カ月の追跡時点において、ベネトクラクス+イブルチニブ群における重大な毒性または疾患進行が認められない期間は、クロラムブシル+オビヌツズマブ群と比較して有意に延長されました(52カ月対31カ月)。治験薬投与下の有害事象のないPFS(TEAE-free PFS)の解析では、ベネトクラクス+イブルチニブの投与を15カ月間受けた患者さんは、クロラムブシル+オビヌツズマブの投与を6カ月間受けた患者さんと比較して、グレード3または4の毒性が認められた期間がわずかに長かったものの(2カ月対1カ月)、ベネトクラクス+イブルチニブではTEAE-free PFS期間が大幅に長かった(50カ月対30カ月)ことから、より長期間にわたり重大な毒性を伴うことなく疾患が制御されたことが示されました。

 

CAPTIVATE試験について

CAPTIVATE(NCT02910583)試験は、未治療のCLLまたは小リンパ球性リンパ腫(SLL)の成人患者さんを対象に、微小残存病変(MRD)に基づく投与中止およびベネトクラクスとイブルチニブによる固定期間併用療法の両方を評価する、多施設共同の2コホート第2相試験です。7

本試験では、ベネトクラクスとイブルチニブの固定期間併用療法による5.5年時点でのPFS率が66%、OS率が97%という結果でした。また、CLL患者さんの73%は、ベネトクラクス+イブルチニブを15カ月間に投与された後も5.5年間にわたり、無治療状態を維持していました。8

ベネトクラクス+イブルチニブの投与を受けた患者さんにおいて最も多かった治験薬投与下の有害事象は、下痢(62%)、悪心(43%)、好中球減少症(42%)、関節痛(33%)であり、有害事象の重症度は主にグレード1または2でした。最も頻度の高いグレード3または4の有害事象は、好中球減少症(33%)、高血圧(6%)、好中球数減少(5%)でした。イブルチニブ導入期間中、致死的有害事象が1例(突然死)認められました。重篤な有害事象は36例(23%)でした。

 

ベネトクラクスについて
ベネトクラクスは、B細胞リンパ腫2(BCL-2)タンパク質に対し、選択的に結合および阻害するファーストインクラスの薬剤です。一部の血液がんでは、BCL-2がアポトーシスと呼ばれるがん細胞の自然死または自己破壊の過程を阻止します。ベネトクラクスは、BCL-2タンパク質を標的とし、アポトーシスの過程を回復させる作用があります。

 

ベネトクラクスは、アッヴィとロシュ社が開発を行っています。米国ではアッヴィとロシュグループの一員であるジェネンテック社が共同販売しており、米国以外ではアッヴィが販売しています。これらの企業が共同でBCL-2研究に取り組んでおり、種々の血液がんおよび他のがんを対象に、複数の臨床試験でベネトクラクスを評価しています。ベネトクラクスは、米国を含め80を超える国で承認されています。

 

がん分野におけるアッヴィについて

アッヴィでは、治療が困難ながんと向き合う世界中の患者さんに対し、治療水準の向上と革新的な治療法の提供に尽力しています。当社は、血液がんおよび固形がんの幅広い領域において、開発中の治療法からなる多様なパイプラインを推進しています。私たちは、がん細胞の増殖を抑制する、またはその排除を可能にする標的治療薬の創出に注力しています。その実現に向けて、低分子医薬品、抗体薬物複合体(ADC)、免疫腫瘍学に基づく治療薬、二重特異性抗体、新規CAR-Tプラットフォームなど、さまざまな分子標的治療モダリティおよび生物学的アプローチを活用しています。専門性の高い経験豊富なチームが革新的なパートナーと協力し、画期的新薬となり得る治療薬の開発促進に努めています。

 

現在、当社の広範なオンコロジーポートフォリオには、血液がんおよび固形がんの幅広い領域を対象とする承認済み治療薬と開発中の治験薬が含まれています。世界で最も広く蔓延し、深刻な負担をもたらすがんの一部を対象に、複数の臨床試験において35件を超える開発中の医薬品を評価しています。人々の生活に大きな影響をもたらすべく取り組む中で、患者さんが当社のがん治療薬にアクセスできるよう、ソリューションの検討にも取り組んでいます。

詳細については、http://www.abbvie.com/oncologyをご覧ください。

 

アッヴィについて

アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製とソリューションの提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、精神・神経疾患、がん、さらに美容医療関連のアラガン・エステティックスポートフォリオの製品・サービスです。

アッヴィの詳細については、www.abbvie.comをご覧ください。LinkedIn, Facebook, Instagram, XYouTubeでも情報を公開しています。

 

References:

1.European Medicines Agency. Conditional marketing authorisation. European Medicines Agency website. Accessed May 2026. Available at: https://www.ema.europa.eu/en/human-regulatory-overview/marketing-authorisation/conditional-marketing-authorisation

2.VENCLYXTO Summary of Product Characteristics (SmPC).

ClinicalTrials.gov. Study of Acalabrutinib (ACP-196) in Combination With Venetoclax (ABT-199), With and Without Obinutuzumab (GA101) Versus Chemoimmunotherapy for Previously Untreated CLL (AMPLIFY). Available at: https://clinicaltrials.gov/study/NCT03836261. Accessed May 2026.

3.Brown JR, Seymour JF, Jurczak W, et al. Fixed-Duration Acalabrutinib Combinations in Untreated Chronic Lymphocytic Leukemia. N Engl J Med. 2025;392(8):748-762. https://www.nejm.org/doi/abs/10.1056/NEJMoa2409804

5.ClinicalTrials.gov. A Study of the Combination of Ibrutinib Plus Venetoclax Versus Chlorambucil Plus Obinutuzumab for the First-line Treatment of Participants With Chronic Lymphocytic Leukemia (CLL)/Small Lymphocytic Lymphoma (SLL) (GLOW). Available at: https://clinicaltrials.gov/study/NCT03462719. Accessed May 2026.

6.Niemann CU, Munir T, Owen C, et al. First-Line Ibrutinib Plus Venetoclax Vs Chlorambucil Plus Obinutuzumab in Elderly or Comorbid Patients (Pts) with Chronic Lymphocytic Leukemia (CLL): Glow Study 64-Month Follow-up (FU) and Adverse Event (AE)-Free Progression-Free Survival (PFS) Analysis. Blood. 2024;144 (Supplement 1):1871. https://doi.org/10.1182/blood-2024-203269

7.ClinicalTrials.gov. Ibrutinib Plus Venetoclax in Subjects With Treatment-naive Chronic Lymphocytic Leukemia /Small Lymphocytic Lymphoma (CLL/SLL) (Captivate). Available at: https://clinicaltrials.gov/study/NCT02910583. Accessed May 2026.

8.Allen J, Siddiqi T, Kipps TJ, et al. Treatment Outcomes After Undetectable MRD With First-Line Ibrutinib (Ibr) Plus Venetoclax (Ven): Fixed Duration Treatment (Placebo) Versus Continued Ibr With Up to 5 Years Median Follow-up in the CAPTIVATE Study. 2022 American Society of Hematology (ASH) Annual Meeting. December 11, 2022.

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