混合物(製品など)のヒトノロウイルス不活化効果評価技術に関する花王・北里大学の特許実施権を無償提供

花王

2020年12月23日

花王株式会社

花王株式会社(社長・澤田道隆、以下「花王」という)、及び北里大学などを運営する学校法人北里研究所(理事長:小林弘祐、以下「北里大学」という)は、社会の衛生課題解決に向けた取り組みの一環として、花王が2020年7月に発表した「複雑な混合物(製品等)のヒトノロウイルス※1不活化※2効果を評価する技術」※3について、花王および北里大学が保有する特許(特許第6777837号)※4の実施権を無償で提供※5することを決定しました。

※1 ノロウイルスのうち、ヒトに感染するノロウイルスを“ヒトノロウイルス”と表記しました。

※2 ウイルスの感染性を失わせること。不活性化

※3 2020年7月21日 花王ニュースリリース https://www.kao.com/jp/corporate/news/rd/2020/20200721-001/

   ヒトノロウイルス不活化効果を混合物で評価する新手法を開発 

※4 北里大学の特許の申請は、法人名(学校法人北里研究所)で行なっています。

※5 本評価法を実施する場合に、本件(花王・北里大学)以外の特許が必要な場合があります。

 

この特許は、腸管オルガノイドにヒトノロウイルスを感染させて、さまざまな混合物の不活化効果を評価する際に、腸管オルガノイドにダメージを与える可能性のある成分(界面活性剤など)を適切に除去する手法を記述したものです。

ヒトノロウイルスは、冬季に流行する食中毒の原因となる主要なウイルスです。ヒトノロウイルス感染症には、根本的な治療法がなく、ワクチンも開発途上です。そのため、ヒトノロウイルスに起因する食中毒や感染症の流行の拡大を防ぐには、ヒトノロウイルスを不活化できる消毒剤等の開発が求められています。

従来は、ヒトノロウイルスを用いた混合物(製品など)の不活化評価は不可能であったため、近縁の代替ウイルスで評価が行なわれてきました。この技術をひろく使っていただくことで、複雑な成分からなる混合物(製品など)のヒトノロウイルス不活化効果を評価することが可能となり、ヒトノロウイルスに対して効果のある消毒剤の開発が進むことが期待されます。

 

花王は、中期経営戦略で「未来の命を守る会社になる」という方向性を示しています。また北里大学は、北里研究所・北里大学の理念「いのちを尊(たっと)び、生命の真理を探究し、実学の精神をもって社会に貢献する。」に則り、今回の取り組み実施に賛同いたしました。

花王と北里大学は、今回の取り組みにより、ヒトノロウイルス感染症から人々を守ることに貢献していきたいと考えます。

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