【これからの暮らしのスタンダードに】子どもの衛生的習慣 手洗い・シャンプー・歯みがき

“やってみたい!”を応援しながら

花王

2021年1月

花王株式会社

一 日に何度も手を洗う昨今、子どもがきちんと手洗いができているか、気になることはありませんか? 幼いころは大人がやってあげていた身の回りのことも、成長とともに自分でやってみたいと思うようになってきます。その気持ちは子どもの自立としてとても大切です。じょうずに汚れを落とせる方法を、幼いころから身につけさせてあげたいものです。今回は、お子さまが初めて“ひとり洗い”をするときに役立つ、手洗いやシャンプー、歯みがきのポイントについて紹介します。

 

手洗い、シャンプーはいつ頃からひとりでできるの?

手洗いは2歳ごろ、からだ洗いやシャンプーは4~5歳ころから、自分で行なう「ひとり洗い」が始まります。しかし、シャンプーは8歳ごろまで半数以上の家庭で、大人が「仕上げ洗い」をしています。 (図1 花王調べ 2014年5月 インターネット調査 2~10歳の子を持つ親270人(子ども393人))

子どもが自分で行なうようになることは喜ばしいものの、きちんと洗えているか不安だったり、親が洗った方が手早く効率よく洗えるとの声もうかがえます。

 

<手洗いは、6つのポーズを順番に>

小さい子どもはさまざまなものを触ります。感染予防のためにも、きちんとした手洗い方法を身につけることが大切です。ハンドソープを使って、手のひら→手の甲→指の間→爪の間→親指の付け根→手首の順番に30秒程度かけて洗い残しがないように行ないます。


<シャンプーは、髪と地肌を充分に濡らして地肌全体を洗うように>

花王の調査によると、子どもがひとり洗いを始めたころのシャンプ―後の頭皮状態は、洗い残している部分が多いことがわかりました。地肌は約10万本の髪に覆われているため、顔や身体よりも洗いにくく、子どもの毛は細くて絡まりやすいのが特徴です。子どもの小さな手では、指が地肌まで届きにくく洗いにくいのです。髪の指の通りを良くし、地肌まで指を届きやすくするのが、シャンプーのなめらかな泡です。良く泡立てて使いましょう。初めから泡で出てくるタイプは、地肌全体に泡を広げやすく小さな指でも洗いやすく設計されています。

 

小さな子どもにおすすめの洗い方を紹介します。

①髪の絡まりをなくす
髪をぬらす前に、粗いくしか手ぐしで髪の絡まりを解いておきましょう。

②髪と地肌をぬらす
シャンプーをつける前に髪と地肌を充分にぬらします。シャンプーの泡立ちがよくなり、髪を傷めず、地肌も洗いやすくなります。

③地肌全体にシャンプーを届けるように洗う

シ ャンプーを手に取り、指の腹で地肌をシャカシャカ小刻みに動かします。たっぷりの泡を、頭皮と髪全体に行き渡らせるのがポイント。洗い残しが無いように、前→後ろ→右→左と、洗っている部分を意識しながら洗うのがおすすめです。シャンプーの使用量は表示がある場合は確認してみましょう。(泡で出てくるタイプの子ども用のシャンプーでは、髪の長さが耳にかかるくらいで約2プッシュ、肩につくくらいで約4プッシュが使用量の目安です)自分洗いを始めたばかりの頃は、地肌まで行き渡っているか確認してあげましょう。

④すすぎは目と耳の周りに気をつけて
すすぐときは、すすぎ液が入らないように目を閉じたり、耳も抑えるなど注意しながらすすぎましょう。地肌や髪にヌルつきがなくなるまで、充分にすすぎます。耳の後ろ~えり足、耳の上あたりや生え際は、洗いにくいだけでなく、すすぎにくい部分でもあります。地肌にすすぎ残しの無いように念入りに行ないます。絡まりやすい場合は、シャンプー後にコンディショナーをするとよいでしょう。

⑤やさしくしっかりと乾かす
手で髪の水気を切ったら、乾いたタオルで髪の毛を挟むようにしてポンポンと水分をとったり、タオルを頭にかぶって、タオルの上から指で髪の根元の水分を拭き取るようにしましょう。ドライヤーが使える場合は、しっかりと乾かすと、まとまりやすく、寝ぐせ対策にもなりますよ。

 

歯みがきはいつ頃からひとりでできるの?

歯は生後6カ月ころから生えはじめ、乳歯が生えそろうのはだいたい2~3歳の間です。乳歯が生えそろったら自分でみがく練習をし始めるのがよいと言われていますが、小学校低学年までは、磨き残しを減らすために、大人の仕上げみがきが推奨されています(出典:クインテッセンス出版(株)新小児歯科学第3版)。むし歯に、自然治癒はありません。放っておけば、ますます悪化してしまいます。乳歯をむし歯にしないようにするのも大切ですが、乳歯でむし歯になりやすいと6歳ごろから生えかわる永久歯でもむし歯になりやすい環境にあるので、そうならないためにも幼いころから正しい方法でみがく習慣がつくと良いですね。

また、歯ブラシを口にくわえたまま歩きまわったり、遊ぶなどすると、思わぬ事故の原因になり大変危険です。必ずその場に留まるか、座って歯みがきをするようにしましょう。

 

<みがき残しを防ぐ歯みがきは、11本意識して>

 口の中は、複雑な凹凸がたくさんあります。また、奥歯のみぞや、歯と歯の間、歯と歯肉のさかい目などは、歯ブラシが届きにくく、みがき残しが多いところです。

 

①みがく順番を決める

歯みがきは、むし歯になりやすいところから順に行なうことがおすすめです。みがく順番を決めると磨き残しが少なくなります。まずは、下奥歯のかみあわせ→外側→内側の順で、左右の下奥歯をみがきます。次に上奥歯のかみあわせ→外側→内側、最後に上前歯の前側→裏側→下前歯の前側→裏側です。この順に、歯を1本1本ていねいにみがいていきましょう。

 

② ハミガキ剤を使う

ハミガキ剤は“グチュグチュペッ”ができるようになったら使いましょう。歯垢が落としやすくなります。また、フッ素配合のハミガキ剤には、歯質を強くし、むし歯を予防する効果があります。あずき粒大を歯ブラシにとってみがいてください。誤って飲みこんでも特に害はありませんが、ブラッシング後に飲み込まないように練習しましょう。

③歯みがきは1日2回以上、歯ブラシは毛先が開いたら交換を。
むし歯や口のトラブルを予防するには、1日2回以上ていねいにみがいて、歯垢をしっかり落とし、ハミガキ剤の有効成分を口の中のすみずみに届けることが大切です。特に就寝中は、唾液の分泌が少なくなり、細菌が繁殖しやすくなると言われています。寝る前には、より念入りに行ないましょう(出典:Dawes C,:Rhythms in salivary flow rate and composition. Internat JChronobiol,2:253~279,1972)。

また、歯ブラシは毛先が開いてしまうと、きちんと汚れが落とせないので、そうなる前に、早めに取り替えましょう。子どもが歯ブラシを頻繁に噛んでしまうようならば、仕上げ磨き用の歯ブラシは別で用意するのがおすすめです。

④歯医者さんで定期健診を受けましょう。

歯みがきの状態を歯医者さんでチェックしてもらうのもおすすめです。子どものうちはむし歯の進行が早いので、定期的に健診に行くなど歯医者さんに相談してみましょう。

 

小さなうちは、自分でしようとしている気持ちを大切にしながら、そっとお手伝いしてあげてください。

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プレスリリース添付画像

シャンプー

図1 子どもの洗浄における親のサポート

手洗いは、6つのポーズを順番に

すすぎ

みがきのこし

歯みがき順番

子ども 指先手洗い

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