4/23（金）ハシビロコウ新エリア〝Big bill（ビッグビル）〟オープン！

アジア地域初のハシビロコウ繁殖に挑戦！

2021/4/14 20:30

2021年4月14日

神戸どうぶつ王国

神戸どうぶつ王国（株式会社どうぶつ王国、本社：兵庫県神戸市、園長：佐藤哲也）では、新エリア
「ハシビロコウ生態園 Big bill（ビッグビル）」が完成し、2021年4月23日（金）より公開いたします。

アフリカの湿地帯に生息するハシビロコウは、国際自然保護連合（IUCN）のレッドリストで絶滅危惧Ⅱ類（絶滅寸前）に分類されており、日本国内では7園13羽（※１）しか飼育されていません。希少種を絶やさず増やしていく「種の保存」も動物園の大切な役割です。新エリア「ハシビロコウ生態園 Big bill（ビッグビル）」では、ハシビロコウの生息環境であるアフリカの湿地を再現し、飼育下で世界で2例しかないアジア地域初の繁殖に挑戦します。

注釈※１）公益財団法人日本動物園水族館協会加盟園館 5園11羽、民間施設2施設2羽）

☆新エリア展示場について

■緑豊かな湿地帯を再現

ハシビロコウの国内飼育では最大級の広さのこのエリアは、ガジュマルやパピルスなど室内であることを忘れるほどの植物が茂り、様々な命のつながりが形成する湿地の風景が広がります。また、雨季と乾季を再現するため季節によって雨が降る設備も整い、緑豊かな広がる大地を故郷に持つハシビロコウの繁殖を目指します。

総面積：1625㎡（テニスコート約6面分）

植物の種類：約40種

主な植物の種類：ガジュマル（高さ5m、2本）

マングローブ（ヤエヤマヒルギ、オヒルギ、メヒルギなど）

パピルス（200株）

川や池がある緑溢れる湿地が出現。

雨季乾季の環境を作るため、人工降雨設備が整っている。

パピルスが茂る池には観察デッキがあり、ハシビロコウをより近くに感じることが出来る。

ハシビロコウの他にも、ベニヘラサギやベニハチクイ、シロクロゲリなどが仲間入り。

～担当者からのメッセージ～　
植物管理部：南都善彦

パピルスと熱帯性スイレンをメインとしたアフリカの自生する植物も植栽しました。沖縄から移植してきたパピルスを湿地帯に植え付け、パピルスの中に立つハシビロコウの姿や華やかに咲く熱帯性スイレンの中を佇む姿が見られるのか期待しています。エリアに配置してある原木には着生シダ等を着生させており、しっかり着生すればより自然な雰囲気を作ってくれるでしょう。今後、植物がしっかり根付きより緑が生い茂った環境になっていってくれると思います。

☆ハシビロコウとは

ハシビロコウ

英名：Shoebill
学名：Balaeniceps rex

分類：ペリカン目　ハシビロコウ科

分布：アフリカ中央部、南スーダンからザンビアにかけての湿地

特徴：ゆったりとした動きで、しばしば彫像のように動きを止めるため、「動かない鳥」として知られる。動かない理由は、待ち伏せ型の狩りをするから。巨大な嘴を持ち、嘴を打ち合わせて音を出す”クラッタリング”を行う。

■神戸どうぶつ王国のハシビロコウ

ボンゴ（オス）

年齢：推定8歳

体重：約6～7kg　体高：約140㎝

性格：気分屋

マリンバ（メス）

年齢：推定5歳

体重：約4～5kg　体高：約130cm

性格：怖がり

■ハシビロコウの繁殖について

農薬や工場排水の大量流出などによる環境汚染が進み、生息地の破壊という人的理由から野生での生息数が減少しています。野生での繁殖期は雨季終わりと言われていますが、飼育下での情報量は少ないのが現状です。動物園・水族館は希少種を絶やさず増やす「種の保存」も大きな役割ですが、ハシビロコウの繁殖は大変難しく、世界でも動物園での繁殖はベルギーで１例(２個体)、アメリカで１例(１個体)の２例しか成功していません。