電通、新型コロナウイルス日米定点生活者意識調査第17回目を実施

電通

2021年9月28日

株式会社 電 通

変異種への懸念高まり、外出への不安増加。日米ともに半数の人が海外旅行や

ライブイベントでのワクチン接種証明提示に賛成。

 

 株式会社電通(本社:東京都港区、社長:五十嵐 博)は、2021年9月上旬、全国20〜69歳の男女1,000名を対象に「COVID-19生活者意識ナビゲーター(第17回日米比較編)」を実施しました。

 本調査は、電通グループの海外事業を統括する電通インターナショナル社(旧:電通イージス・ネットワーク社)の米国拠点Dentsu U.S.が米国において、新型コロナウイルスによる生活者意識の変化を20年3月下旬から21年8にかけて22回にわたり調査したものとほぼ同じ内容を日本国内でも調査したものです。前回の7月下旬に引き続き、日本での第17回目の調査を9月上旬(8月後半に、国内の1日当たり新規感染者数が2万人を突破し、その後ピークを過ぎ1万人台にまで落ち着いた時期)に行いました。比較対象である米国の第22回目は8月中旬に調査を行いました。

 

 第17回調査の主なファインディングスは以下の通りです。なお、一部の調査項目は情勢を鑑みながら追加・変更を行っているため、設問によっては比較可能な項目がある回との対比を行っております。

 

<主なファインディングス>

1. 日米ともにステージの後退傾向がみられた。日本ではステージ3「順応・適応」以降のポイントが減少し、ステージ2「変化への対応」が増加し、今年4、5月頃の水準まで後退。米国でも感染者の再拡大を受け、ステージ4「収束の兆し」、5「収束後の生活へ」が前回から13ポイント低下。

2. コロナ禍の状況認識は、日本では「感染は悪化していて、手に負えない状況だと思う」が46%となり、前回の47%から引き続き高い傾向に。米国でも「感染は悪化していて、手に負えない状況だと思う」が前回から11ポイント増加し、26%となった。

3. 日本におけるワクチンの効果や安全性に対する信用度は「完全に信用する」「ある程度は信用する」の合計が前回から3ポイント増えて71%と過去最多を更新。

4. 日米ともに半数から半数以上が「海外旅行」や「ライブイベント」でのワクチン接種証明の提示に賛成。

5. 日本では、外出に対して「危険を感じる」が前回より7ポイント増加し82%に。

6. 日本において接種経験者は、外出時や人に会うことなどに対して「不安が減った」とする人が約6割。

 

 

<詳細結果>

1.日米ともにステージの後退傾向がみられた。日本ではステージ3「順応・適応」以降のポイントが減少し、ステージ2「変化への対応」が増加し、今年45月頃の水準まで後退。米国では感染者の再拡大を受けて、ステージ4「収束の兆し」、5「収束後の生活へ」が前回から13ポイント低下。

・新型コロナウイルスの影響下における生活者の心理変容を5つのステージで捉えて傾向を把握。

・感染の再拡大によりステージ4が減少したもののステージ3以降が59%を占める米国に対し、日本ではステージ3以降が35%にとどまる。

(図表1)生活者の心理ステージ 

質問:新型コロナウイルスの感染拡大のような公衆衛生上の危機に面した時、人々の気持ちの変化にはいくつかの 「ステージ」があると言われています。今回の新型コロナウイルスの感染拡大があなたの日常生活にどのような影響を与えたかを考えていただき、現在のあなたの状況に最も当てはまるものを1つお選びください。

出典:社会心理学の「キューブラ=ロスモデル」から着想を得て、COVID-19での心理変容に置き換えて定義。ステージ文言などは電通オリジナルで作成。

 

 

2.コロナ禍の状況認識は、日本では「感染は悪化していて、手に負えない状況だと思う」が46%となり、前回の47%から引き続き高い傾向に。米国でも「感染は悪化していて、手に負えない状況だと思う」が前回から11ポイント増加し、26%となった。

・日本は前回調査からあまり変化はない。

・米国では、「感染状況は悪化しているが、対応できる範囲内だと思う」が24%から44%に上昇。前回40%だった「感染状況は次第に落ち着きを取り戻してきていて、対応できていると思う」が19%まで減少。

(図表2)コロナ禍の状況認識

質問: これまでの国内の新型コロナウイルスの感染状況の経過について、あなたはどう感じますか?以下のうち、最も当てはまるものをお選びください。

 

 

3.日本におけるワクチンの効果や安全性に対する信用度は「完全に信用する」「ある程度は信用する」の合計が前回から3ポイント増えて71%と過去最多を更新。

・「信用しない」と回答した割合は、第1回目からほぼ変化がない。

 (図表3)コロナワクチンへの信用度合い


質問:新型コロナウイルスのワクチンについて、あなたはどの程度、効果や安全性を「信用」しますか?新型コロナウイルスワクチンについて知っていること・情報を踏まえ、ご回答ください。

 

 

4日米ともに半数から半数以上が「海外旅行」や「ライブイベント」でのワクチン接種証明の提示に賛成。

・日米ともに「海外旅行」でのワクチン接種証明の提示を賛成する声が最多。

・日本は、「子どもの通学・行事」のみ3割台の賛成、他の項目はすべて4~5割が提示に賛成。米国は、日本と比べて全項目で、1割前後接種証明を提示することに賛成を示す声が多い。

(図表4)ワクチン接種証明の提示(「賛成」と回答した割合)

質問:以下それぞれの項目について、新型コロナウイルスのワクチン接種証明の提示を必須とすることに賛成・反対かをお答えください。

 

 

5日本では、外出に対して「危険を感じる」が前回より7ポイント増加し82%に。

・米国では73%が「外出時に危険を感じない」と回答しており、日米で大きな差がみられる。

(図表5)外出時に感じる危険性

質問:現在、外出することについてどのくらい心配していますか?

 

 

6日本において接種経験者は、外出時や人に会うことなどに対して「不安が減った」とする人が約6割。

・ワクチン接種により、コロナへの不安が減った人は57%、不安は変わらない人は43%となった。

(図表6)ワクチン接種による気持ちの変化(ワクチン接種経験者のみ回答)

質問:外出すること/人混みに行くこと/人と会うこと などに対する不安感について、新型コロナウイルスのワクチンを接種した後の気持ちの変化をお答えください。

 

<日本での調査概要>

タイトル: COVID-19生活者意識ナビゲーター

調査手法: インターネット調査

調査時期: 第1回:2020年4月23~24日、 第2回:2020年5月11~13日

第3回:2020年5月28~31日、 第4回:2020年6月 9~11日

第5回:2020年6月24~26日、 第6回:2020年7月 8~10日

第7回:2020年8月13~16日、 第8回:2020年9月16~18日

第9回:2020年10月21~23日、 第10回:2020年11月19~22日

第11回:2021年1月28~30日、 第12回:2021年3月19~20日

第13回:2021年4月28日~5月2日、 第14回:2021年5月19日~5月21日

第15回:2021年6月25日~5月26日、 第16回:2021年7月30日~7月31日

第17回:2021年9月3日~4日

エリア : 全国

対象者 : 全国20~69歳の男女1,000名

調査内容: 新型コロナウイルス感染症に対する心理ステージ、生活行動、企業への期待など

調査実施: 株式会社電通

 

<米国での調査概要>

タイトル: COVID Crisis Navigator

調査手法: インターネット調査

調査時期: 第1回:2020年3月27~29日、 第2回:2020年4月3~4日

第3回:2020年4月9~12日、 第4回:2020年4月17~18日

第5回:2020年4月 24日、   第6回:2020年5月8日

第7回:2020年5月22日、   第8回:2020年6月5日

第9回:2020年6月19日、 第10回:2020年7月10日

第11回:2020年8月7日、   第12回:2020年9月11日

第13回:2020年10月6日、  第14回:2020年11月11日

第15回:2021年1月14日、 第16回:2021年2月10日

第17回:2021年3月12日、  第18回:2021年4月16日

第19回:2021年5月19日、   第20回:2021年6月10日

第21回:2021年7月15日、    第22回:2021年8月月12日

エリア : 全米

対象者 : 全米18~64歳の男女1,000名

調査内容:新型コロナウイルス感染症に対する心理ステージ、生活行動、企業への期待など

調査実施:Dentsu U.S.

 

 

<参考:米国と日本における新型コロナウイルス関連トピックと調査実施タイミング>

【米国】

第1回:アメリカにおける感染者数が世界最多を記録した直後に実施

第2回:失業保険申請数が増加するなど景気経済への影響が顕在化してきた中での実施

第3回:新規感染者数や死者数が継続して高く推移している中での実施

第4回:事態が長期化している中での実施

第5回:一部の州での経済活動の再開などが報じられ始めたタイミングで実施

第6回:多くの州で一部の経済活動を部分的に再開した中での調査

第7回:50の州全てで経済が再開。一方、失業率が高い水準のタイミングでの調査

第8回:人種差別への抗議運動が広がり、コロナでも多数がデモに集結していた中での調査

第9回:複数の州で新規感染者数の最多記録が更新され、第二波への懸念が高まる中での調査

第10回:累計感染者数が300万人を超え、依然として失業率が高止まりしている時期に調査

第11回: 7月中旬~後半にかけて新規感染者数が7万人を超えピークを迎えた後、落ち着きを見せ始めた中での調査

第12回: コロナ感染拡大から6カ月、感染拡大はまだ落ちつかず、大統領選挙の話題が増えてきている中での調査

第13回:大統領選挙まで1か月。中西部での感染が拡大。NYでは一部地域で再封鎖実施も報道される中での調査

第14回:大統領選挙が行われた。1日の感染者数が10万人を突破し、感染者数が急激に拡大している中での調査

第15回:ワクチン接種が開始されるも、新規感染者数が30万人突破。変異株の感染拡大も懸念される中での調査

第16回:バイデン政権によりワクチン接種が加速・本格化。1日あたり新規感染者数が10万人を下回る中での調査

第17回:ワクチン接種進むも、変異株などの影響から新規感染者数は減らない中での調査

第18回:ワクチン接種のペースが鈍化、変異株への感染も引き続き多い中での調査

第19回:国民の約3分の1がワクチン接種を完了し、1日当たり新規感染者数が3万人台まで減った中での調査

第20回:アメリカ成人約半数がワクチン接種を2回とも完了し、1日当たり感染者数が1万人前に減った中での調査

第21回:国内新規感染の約6割をデルタ変異株が占めるなど、デルタ変異株が急速に拡がりはじめる中での調査

第22回:アメリカ国民の半数がワクチン接種を2回とも完了するも、デルタ変異株により感染者の増加が止まらない中での調査

 

 

【日本】

第1回:緊急事態宣言が対象地域を全国に拡大(4/16)して1週間が経過した中での実施

第2回:ゴールデンウィーク / ステイホーム週間が明け、感染者数が3月末以降初めて100人を下回った中で実施

第3回:全国で緊急事態宣言が解除された数日後の調査

第4回:全国で緊急事態宣言が解除されてから2週間後。東京アラートが解除されるまでのタイミングで実施

第5回:都内ホストクラブでのクラスタ発生を中心に、感染者が再び増加してきた中での実施

第6回:東京都を中心に感染者数が大幅に増加し、都外への外出自粛が要請された中での実施

第7回:国内の感染者数が1,000人を超え、各地で感染が拡がる中迎えたお盆・夏季休暇中での実施

第8回:感染者数は減少傾向にあり、9月14日に自民党総裁選が行われた直後のタイミングでの実施。

第9回:感染者数が安定して推移、「GoToトラベル」キャンペーンの東京発着分追加、「GoToEat」キャンペーン開始など経済活性化政策が強化される中で実施

第10回:国内の1日あたり新規感染者数2,000人を超え、過去最高を更新する中で実施

第11回:年明け一気に感染者数が増え、2度目の緊急事態宣言が発令。変異株の感染も報告される中で実施

第12回: 4都県では引き続き緊急事態宣言下(調査終了翌日3/21に解除)の中で実施。

第13回:まん延防止等重点処置や緊急事態宣言が適応・発令される中で実施

第14回:新規感染者数が高止まりし、GWから延長している緊急事態宣言の再延長が検討される中での調査

第15回:国内の1日当たり新規感染者数が2,000人前後まで落ち着き、緊急事態宣言からまん延防止等重点措置へ移行した中での調査

第16回:東京オリンピックが開催される中、国内の1日当たりの新規感染者数が1万人を突破し、東京・沖縄で緊急事態宣言の延長が決定した中での調査

 第17回:8月後半に、国内の1日当たり新規感染者数が20,000人を突破し、その後ピークを過ぎ1万人台にまで落ち着いた中での調査。

 

<参考:その他の主なファインディングス>

(ア)年末年始にしたいこと

・年末年始の予定は、確実に行う予定は「帰省」10%が最多、他は1割以下となった。職場の人との忘年会やレジャー(ウィンタースポーツなど)は、そもそも興味がないが5割を超えた。

 (図表7)年末年始にしたいこと

質問:年末年始の予定として、以下を行いたいと思いますか?

 

 

(イ)年末年始の予定へのコロナの影響

・年末年始の予定は、「コロナが大いに影響」と「少しは影響する」人の合計が日本87%、米国77%となった。

・大いに影響すると思う」では日本では56%、米国では29%と差がみられた。

 (図表8)年末年始の予定へのコロナの影響

質問:年末年始の予定を立てるにあたり、新型コロナウイルスの影響はどのくらいあると思いますか?

 

 

(ウ)クリスマスプレゼントに買いたいもの

・クリスマスプレゼントは、日本では特に買わない人が3割強と、米国6%と差がみられた。その中で日本の首位は「お菓子」27%、米国では「服」63%となった。

(図表9)クリスマスプレゼントに買いたいもの

質問:クリスマスに向けて自分や家族、知人のためにプレゼントを購入するとしたら、どのようなものを買いたいと思いますか?あてはまるものを全てお選びください。

 

 

(エ)自分へのクリスマスプレゼント

・自分へのクリスマスプレゼントの購入意向は、日米で比較すると米国の方が高い結果に。

・日本では若年ほど購入意向が高く、「とても買いたい」「買いたい」が20代で60%が回答、30代で50%が回答した。

 (図表10)自分へのクリスマスプレゼント

質問: クリスマスや冬のセールなど、年末年始の買い物において、自分自身へのプレゼント、ご褒美を買いたいと思いますか?

 

以上

 

 

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