リンヴォック、既存治療で効果不十分な中等症以上の活動期クローン病の治療薬として、国内の適応追加承認
2023年6月26日
アッヴィ合同会社
アッヴィ、「リンヴォック(R)錠」(ウパダシチニブ水和物)について、既存治療で効果不十分な中等症から重症の活動期クローン病患者さんの治療薬として、日本における適応追加承認を取得
ー 「リンヴォック(R)錠」(ウパダシチニブ水和物)は経口投与のヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤であり、本承認により7番目の適応症を取得
ー クローン病は10代後半から20代での発症が多く、患者数が増加傾向にある指定難病1,2
ー 1日1回の経口投与であることから、クローン病患者さんの治療への負担軽減が期待
ー 中等症から重症の活動期クローン病の患者さんを対象とした、日本を含む複数の国際共同試験データから得られた結果に基づく承認3-5
アッヴィ合同会社(本社:東京都港区、社長 : ジェームス・フェリシアーノ)は、本日、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤リンヴォック(R)錠(一般名:ウパダシチニブ水和物、以下「リンヴォック」)について、既存治療で効果不十分な中等症から重症の活動期クローン病の寛解導入療法、および維持療法の治療薬として適応追加承認を取得しました。リンヴォックは低分子のJAK阻害剤であり、1日1回投与の経口剤です。本承認取得により、リンヴォックは日本において、既存治療で効果不十分な関節リウマチ、関節症性乾癬(乾癬性関節炎)、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎、強直性脊椎炎、アトピー性皮膚炎、潰瘍性大腸炎に続く7番目の適応症を得ました。
クローン病は、10代、20代での発症が多く、日本国内の患者数は約7万人と推定され、年々増加傾向にある指定難病です1,2。胃腸(または消化器)管に炎症が起きることにより、持続的な下痢や、腹痛、直腸出血をきたす慢性、全身性の疾患です6-8。進行性の疾患であり、時間経過とともに悪化します7,8。さらにクローン病の徴候・症状は予測できないため、患者さんにとって身体面だけでなく精神面、経済面でも大きな負担となることもあります9。クローン病は、症状が良くなったり(寛解)悪くなったり(再燃)を繰り返すことが多く、長い経過の中で重症化し、入院や手術が必要になることも少なくありません。
そのため、クローン病の治療では、できるだけ早期に治療をはじめ、疾患をコントロールして症状が落ち着いている状態(寛解)を維持し、患者さんの生活の質(QOL)を高めることが重要です。しかし、現状の治療法では初期治療が奏功しない一次無効や、治療奏功後に時間の経過と共に効果が減弱する二次無効となる患者さんも存在します10-22。本承認取得により、こうしたクローン病患者さんのアンメットニーズに応える新たな治療選択肢の提供が可能となります。
また、これまで既存治療で効果不十分な中等度から重症の活動期クローン病に対する治療として承認されていた従来の生物学的製剤は、いずれも注射などの非経口投与でしたが、リンヴォックは1日1回投与の経口剤であることから、患者さんの治療における負担軽減が期待されます。
本承認は、中等症から重症のクローン病を有する成人患者さんを対象とした、日本人患者さんを含む複数の国際共同試験データから得られた結果に基づいています3-5。より詳細な情報はwww.clinicaltrials.gov(NCT03345836、NCT03345849、NCT03345823)にてご覧いただけます。
リンヴォック(R)錠 製品概要(下線部:今回の改訂箇所)
販売名 |
リンヴォック(R)錠45mg、同30mg、同15mg、同7.5mg |
一般名 |
ウパダシチニブ水和物 |
効果又は効能 |
既存治療で効果不十分な下記疾患 〇関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む) 〇関節症性乾癬 〇X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎 〇強直性脊椎炎 〇アトピー性皮膚炎 〇中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入及び維持療法 (既存治療で効果不十分な場合に限る) 〇中等症から重症の活動期クローン病の寛解導入及び維持療法 (既存治療で効果不十分な場合に限る) |
用法及び用量 |
<関節リウマチ> 通常、成人にはウパダシチニブとして15mgを1日1回経口投与する。 なお、患者の状態に応じて7.5mgを1日1回投与することができる。 <関節症性乾癬、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎、強直性脊椎炎> 通常、成人にはウパダシチニブとして15mgを1日1回経口投与する。 <アトピー性皮膚炎> 通常、成人にはウパダシチニブとして15mgを1日1回経口投与する。 なお、患者の状態に応じて30mgを1日1回投与することができる。 通常、12歳以上かつ体重30kg以上の小児にはウパダシチニブとして15mgを1日1回経口投与する。 <潰瘍性大腸炎> 導入療法では、通常、成人にはウパダシチニブとして45mgを1日1回8週間経口投与する。なお、効果不十分な場合はさらに8週間投与することができる。 維持療法では、通常、成人にはウパダシチニブとして15mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて30mgを1日1回投与することができる。 <クローン病> 導入療法では、通常、成人にはウパダシチニブとして45mgを1日1回12週間経口投与する。 維持療法では、通常、成人にはウパダシチニブとして15mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて30mgを1日1回投与することができる。 |
リンヴォックについて
アッヴィが自社開発したリンヴォックは、低分子の選択的JAK阻害剤で、複数の免疫関連疾患の治療薬として開発が進められています。本剤は機能的選択性を示し、JAK2のペアを介してシグナルを伝達
するサイトカイン受容体と比較して、JAK1またはJAK1/3を介するシグナル伝達を優先的に阻害します23。リンヴォックは2020 年1 月に、既存治療で効果不十分な関節リウマチの患者さんに対する治療薬として日本における製造販売承認を取得しました。また、2021 年5月には既存治療で効果不十分な関節症性乾癬(乾癬性関節炎)、同年8月には、既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎、2022年5月には既存治療で効果不十分な強直性脊椎炎、同年9月には既存治療で効果不十分な中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入及び維持療法、2023年2月にはX線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎の治療薬として、適応追加承認を取得しました。
アッヴィについて
アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製と提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。患者さん一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、精神・神経疾患、アイケア、ウイルス、消化器疾患、さらにアラガンエステティックスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。Twitterアカウント@abbvie、Facebook、Instagram、YouTubeやLinkedInでも情報を公開しています。
日本においては、1,500人を超える社員が、医療用医薬品の開発、輸入、製造販売に従事しています。免疫疾患、肝疾患、精神・神経疾患、がんの各領域を中心に、患者さんの人生を豊かにしたいと願い、日々の業務に取り組んでいます。詳しくは、www.abbvie.co.jpをご覧ください。FacebookやYouTubeでも情報を公開しています。
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- 所在地 東京都
- 業種 医薬品
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