未来を拓く科学技術領域の若手研究者に贈る賞 第13回 フロンティアサロン永瀬賞 授賞式を開催

最優秀賞:佐藤佳先生・特別賞:山下真由子先生 最優秀賞副賞3,000万円

ナガセ

2023年10月11日

東進ハイスクール・東進衛星予備校などを運営する株式会社ナガセ(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長 永瀬昭幸)が支援を行う一般財団法人フロンティアサロン財団が、「第13回 フロンティアサロン永瀬賞」の受賞者を選出し、9月22日(金)に東京・帝国ホテルにおいて授賞式を開催したことを報告いたします。最優秀賞は、東京大学 医科学研究所 教授の佐藤佳先生、特別賞は京都大学 理学部数学教室 准教授の山下真由子先生に贈られました。受賞した研究者による高校生のための特別講義「サイエンスセミナー」も同時開催され、約1,000名の高校生が参加。10月5日(木)より日本全国の東進生に映像配信されています。

 

永瀬賞の選出は、25名のフロンティアサロン財団委員により行われています。東京農工大学名誉教授で代表理事の宮田清藏先生や、ノーベル賞級の研究に贈られる「クラリベイト引用栄誉賞」を2023年に受賞した片岡一則先生など、科学技術分野で実績を持つ研究者などを中心に構成されています。

 

 

↑代表理事の宮田清藏先生より「第13回フロンティアサロン永瀬賞」を授与

↑会場は約1,000名の高校生で満席に

 

 

 

1.「第13回 フロンティアサロン 永瀬賞」受賞者のご紹介

 

 

①フロンティアサロン永瀬賞 最優秀賞 
佐藤 佳[さとう けい]先生(東京大学 医科学研究所 教授)

 

講演:新型コロナウイルス学者がうまれるまで

 

1982 年生まれ。京都大学大学院医学研究科修了(短期)、医学博士。京都大学ウイルス研究所助教などを経て、 2018 年に東京大学医科学研究所准教授、 2022 年に同教授。専門は、 HIV (ヒト免疫不全ウイルス)の研究。新型コロナウイルスの感染拡大後、大学の垣根を越えた複数の研究者からなる研究コンソーシアム「 G2P-Japan 」を立ち上げ、変異株の特性に関する論文を次々と発表、世界からも注目を集める。

 

↑最優秀賞・佐藤佳先生のご講演

 

 

 

②フロンティアサロン永瀬賞 特別賞
山下真由子[やました まゆこ]先生 (京都大学 理学部数学教室 准教授)

 

講演:トポロジーと物理学の出会い

 

1995年生まれ。東京大学大学院数理科学研究科博士課程を2019年に中途退学し、京都大学数理解析研究所に採用、現職。2022年論文博士制度を用いて、東京大学より博士(数理科学)の学位を取得。非可換幾何学を専門とし、数学と物理学との境界における場の理論の研究をしている。2022年、学術的プレゼンスが圧倒的に秀でていると評価され、羽ばたく女性研究者賞(マリア・スクウォドフスカ=キュリー賞)第1回最優秀賞を受賞。

 

↑特別賞・山下真由子先生のご講演

 

 

 

2.「フロンティアサロン 永瀬賞」および「サイエンスセミナー」について

 

フロンティアサロン財団は2010年に日本の未来を拓く若手研究者を支援するため設立され、2013年に一般財団法人として認定されました。財団では定期的に若手研究者による講演を開催し、毎年、その講演者の中から永瀬賞受賞者を選出しています。

 

永瀬賞は、「将来のノーベル賞候補」を発掘することを目指し、社会に対して大きく貢献する科学技術の領域において、新しい発想で新分野を開拓する若手研究者に贈る賞です。「将来にわたって未知の領域を切り拓き、その成果が多くの人々に恩恵をもたらす」と期待される方に贈呈することを目的としています。最優秀賞には3,000万円[前回より1,000万円増額]、特別賞には1,500万円[前回より500万円増額]が副賞として受賞者個人に授与される、科学界における大きな賞の一つです。

 

授賞式は毎年9月に行われ、永瀬賞受賞者が高校生に対して特別講義を行う「サイエンスセミナー」を同時開催しています。2020年以降、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点からオンラインで開催しておりましたが、本年は4年ぶりに帝国ホテル[東京都千代田区]にてセミナー形式で開催いたしました。講演は日本全国の東進生に10月5日(木)より映像配信されています。

 

瀬賞の選出は、25名のフロンティアサロン財団委員により行われています。東京農工大学名誉教授で代表理事の宮田清藏先生や、ノーベル賞級の研究に贈られる「クラリベイト引用栄誉賞」を2023年に受賞した片岡一則先生など、科学技術分野で実績を持つ研究者などを中心に構成されています。授賞式当日は、委員の先生方の見守るなか、永瀬賞が授与されました。

 

 

→これまでの受賞者の一覧は 3.「フロンティアサロン 永瀬賞」歴代受賞者 に掲載

→フロンティアサロンの委員の一覧は 4.「フロンティアサロン 永瀬賞」選考委員 に掲載

 

 

3.「フロンティアサロン 永瀬賞」歴代受賞者 

(敬称略、所属・役職は受賞当時)

 

受賞者名

所属・役職   ※受賞当時

テーマ

第13回 2023年

最優秀賞

佐藤佳

東京大学 医科学研究所 教授

新型コロナウイルス学者がうまれるまで

特別賞

山下真由子

京都大学 理学部数学教室 准教授

トポロジーと物理学の出会い

第12回 2022年

最優秀賞

沼田圭司

京都大学大学院 工学研究科 材料化学専攻、高分子材料化学講座 生体材料化学分野 教授

人と地球に優しい高分子材料をつくる~クモ糸の不思議から未来材料へ~

第11回 2021年

特別賞

佐藤荘

東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 教授

はたらく細胞~免疫細胞の多様性と病気~

最優秀賞

星野歩子

東京工業大学 生命理工学院 准教授

細胞が発するメッセージを読み解く未来~人体のSNS #エクソソーム~

第10回 2020年

特別賞

関谷毅

大阪大学総長補佐/栄誉教授

脳を測り、自分を知る~薄くて軽い脳波センサで出来ること~

最優秀賞

三浦恭子

熊本大学 大学院生命科学研究部 老化・健康長寿学講座 大学院先導機構 准教授

老いない!?癌にならない!?ハダカデバネズミの不思議

第9回 2019年

特別賞

加藤英明

東京大学大学院総合文化研究科 先進科学研究機構 准教授

タンパク質を視る・識る・創る -脳の仕組みを知るためのツールを創る-

最優秀賞

武部貴則

東京医科歯科大学統合研究機構教授/横浜市立大学特別教授/シンシナティ小児病院 オルガノイドセンター 副センター長

臓器創生への展望─ ヒューマン・オルガノイドがもたらす医療革命 ─

第8回 2018年

特別賞

林悠

筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(WPI IIIS)准教授/主任研究者

進化した睡眠~夢の意義から夢の医療へ~

最優秀賞

茂呂和世

理化学研究所 統合生命医科学研究センター チームリーダー

新しいリンパ球の発見によって広がる病気への理解

第7回 2017年

特別賞

沙川貴大

東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻 准教授

時間にはなぜ向きがあるのか?―理論物理学の挑戦

最優秀賞

竹内昌治

東京大学 生産技術研究所 教授/生産技術研究所 統合バイオメディカルシステム国際研究センター長

”生きものづくり”への挑戦

第6回 2016年

特別賞

笹川崇男

東京工業大学科学技術創成研究院
フロンティア材料研究所准教授

電子の隠れた超能力の開拓:新奇な絶縁体から超伝導体まで

最優秀賞

伊丹健一郎

名古屋大学大学院理学研究科物質理学専攻 化学系 教授

チカラある分子を創る

第5回 2015年

特別賞

牛場潤一

慶應義塾大学理工学部生命情報学科 准教授

ブレイン・マシン・インターフェースによる脳の治療

最優秀賞

柴田直哉

東京大学大学院工学系研究科総合研究機構 准教授

「最先端電子顕微鏡の世界-原子の直接観察、そしてその先へ-」

第4回 2014年

特別賞

猪熊泰英

東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻 講師/科学技術振興機構さきがけ 研究者

分子構造を捉える手法「結晶スポンジ法」の開発

最優秀賞

内田健一

東北大学金属材料研究所量子表面界面科学研究部門 准教授/科学技術振興機構 さきがけ研究者

スピンゼーベック効果の発見と解明~絶縁体磁石を用いた熱電変換~

第3回 2013年

特別賞

水島昇

東京大学大学院医学系研究科分子生物学分野 教授

オートファジーによる細胞内分解の生理的意義と分子機構

最優秀賞

高橋和利

京都大学iPS細胞研究所 講師

細胞の運命転換技術とその応用

第2回 2012年

特別賞

長谷川祐司

ウィーン工科大学 准教授

量子力学の不思議な世界 不確定性原理の破れを観測

最優秀賞

水落憲和

大阪大学大学院基礎工学研究科物質創成専攻 准教授

ダイヤモンドを用いた量子情報素子

第1回 2011年

最優秀賞

上田泰己

理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター システムバイオロジー研究チーム チームリーダー

「「時間」の生命科学」体内時計をモデル系としたシステム生物学の実現

特別賞

中村龍平

理化学研究所 環境資源科学研究センター 生体機能触媒研究チーム チームリーダー

バクテリアと鉱物材料を用いたエネルギー変換システムの創生

 

 

 

4.「フロンティアサロン 永瀬賞」選考委員

(敬称略、所属・役職は2023年9月末現在)

 

委員名

役職等

宮田清藏

一般財団法人フロンティアサロン財団 代表理事、東京農工大学 名誉教授、(元)東京農工大学 学長

相澤益男

公益社団法人科学技術国際交流センター 会長、東京工業大学 名誉教授、(元)東京工業大学 学長、(元)国立大学協会 会長、(元)内閣府総合科学技術会議 議員

浅島誠

日本学術振興会 学術顧問、東京大学名誉教授、産業技術総合研究所名誉フェロー、帝京大学先端総合研究機構副機構長 学術顧問 特任教授、(元)東京大学 副学長・理事、(元)東京理科大学副学長・総合研究院長、日本国際賞(Japan Prize)審査委員会委員長

今栄東洋子

名古屋大学 名誉教授、国立台湾科技大学 栄誉講座教授、(元)総合科学技術会議 議員

大野弘幸

日本学術振興会 学術システム研究センター所長、東京農工大学 前学長、東京農工大学名誉教授、特別招聘教授

岡野光夫

東京女子医科大学 名誉教授(元副学長)・特任顧問、ユタ大学 教授・細胞シート再生医療センター長

柿本雅明

東京工業大学 名誉教授

片岡一則

公益財団法人川崎市産業振興財団副理事長・ナノ医療イノベーションセンター センター長、東京大学名誉教授

北森武彦

国立清華大学 (台湾) 玉山榮誉講座教授、ルンド大学(スウェーデン)名誉客員教授、東京大学 名誉教授、スウェーデン王立科学アカデミー会員(院士)、(元)東京大学 工学部長、副学長

黒川清

東京大学 名誉教授、政策研究大学院大学 名誉教授、東海大学 特別栄誉教授、(元)日本学術会議 会長、国会福島原子力発電所事故調査委員会 委員長

黒川卓

中部大学 教授、東北大学 特任教授、東京都市大学 客員教授、(元)日経BP社「日経ナノテクノロジー」編集長、(元)日本経済新聞社 科学技術部記者、(元)内閣府総合科学技術会議 専門委員、(元)北海道大学 客員教授、(元)東京工業大学、大阪大学 非常勤講師

小池康博

慶應義塾大学 教授、慶應フォトニクス・リサーチ・インスティテュート 所長

小谷元子

東北大学 理事・副学長、外務大臣次席科学技術顧問

佐藤禎一

桜美林大学特別招聘教授、(元)第六十三代文部事務次官、(元)日本学術振興会理事長、(元)ユネスコ代表部特命全権大使

白井克彦

早稲田大学 名誉顧問・名誉教授、(元)早稲田大学総長

鈴木孝治

慶應義塾大学名誉教授、慶應義塾大学医学部JKiC研究顧問

中西友子

星薬科大学(前)学長・名誉教授、東京大学 名誉教授・大学院農学生命科学研究科特任教授、内閣府 原子力委員会 委員

橋本和仁

国立研究開発法人科学技術振興機構 (JST) 理事長、東京大学名誉教授

板東久美子

日本赤十字社 理事、学校法人津田塾大学 理事、(元)消費者庁 長官、(元)文部科学審議官

光石衛

独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構 理事、(元)東京大学 大学執行役・副学長、(元)東京大学 大学院工学系研究科長、工学部長

村上秀之

国立研究開発法人物質・材料研究機構 構造材料研究センター 上席研究員、早稲田大先進理工学研究科 ナノ理工専攻 教授、(併)芝浦工大客員教授、日本工学アカデミー 会員

室伏きみ子

お茶の水女子大学名誉教授、ビューティ&ウェルネス専門職大学学長、(前)お茶の水女子大学学長、(前)国立研究開発法人日本医療研究開発機構 監事

渡邉正義

横浜国立大学 名誉教授、同学 先端科学高等研究院 上席特任教授

永瀬昭幸

株式会社ナガセ 代表取締役社長

永瀬照久

株式会社ナガセ 専務取締役

 

【株式会社ナガセについて】

1976年創立。日本最大の民間教育ネットワークを展開するナガセは「独立自尊の社会・世界に貢献する人財」の育成に取り組んでいます。有名講師陣と最先端の志望校対策で東大現役合格実績日本一の「東進ハイスクール」「東進衛星予備校」、シェア NO.1の『予習シリーズ』と最新のAI学習で中学受験界をリードする「四谷大塚」、早期先取り学習で難関大合格を実現する「東進ハイスクール中学部」「東進中学NET」、私大総合型・学校推薦型選抜(AO・推薦入試)合格日本一の「早稲田塾」、幼児から英語で学ぶ力を育む「東進こども英語塾」、メガバンク等の多くの企業研修を担う「東進ビジネススクール」、優れた AI 人財の育成を目指す「東進デジタルユニバーシティ」、いつでもどこでもすべての小学生・中学生が最新にして最高の教育を受けられる「東進オンライン学校」など、幼・小・中・高・大・社会人一貫教育体系を構築しています。2022年9月には、幼児~中学生対象の世界標準のプログラミング学習「東進CODE MONKEY」を新たに開講しました。

また、東京五輪個人メドレー2冠の大橋悠依選手をはじめ、のべ47名のオリンピアンを輩出する「イトマンスイミングスクール」は、これからも金メダル獲得と日本競泳界のさらなるレベルアップを目指します。 学力だけではなく心知体のバランスのとれた「独立自尊の社会・世界に貢献する人財を育成する」ためにナガセの教育ネットワークは、これからも進化を続けます。

 

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