金属のように熱を通す絶縁体のゴムシートを開発

――様々な電子デバイスの放熱に役立つ やわらかな熱マネジメント材料の実現――

産総研

発表のポイント

◆ゴムの原料に環動高分子を用いることでゴム弾性を維持しつつ、厚み方向に金属的な熱伝導率を実現しました。

◆パルス交流電界による電界強度の増大とゲル化反応の抑制により、絶縁体フィラーの面直配向に成功しました。

◆フレキシブルデバイスをはじめ、各種の電子デバイス用の熱層間材などへの応用が期待されます。

 

 

概要

東京大学大学院新領域創成科学研究科の長谷川瑠偉大学院生(産業技術総合研究所先端オペランド計測技術オープンイノベーションラボラトリ リサーチアシスタント兼務)と、同研究科の伊藤剛仁准教授、寺嶋和夫教授(産業技術総合研究所先端オペランド計測技術オープンイノベーションラボラトリ特定フェロー兼務)らによる研究チームは、窒化ホウ素フィラーと、環動高分子のポリロタキサンを複合化し、金属のように熱を通す絶縁体のゴムシートを開発しました。

 

水中プラズマ技術で表面を改質したフィラーを高分子溶液に分散し、電界強度を従来の50倍に高めたパルス交流電界をシート厚み方向に印加してフィラーの配向度を高めたシートを成形しました。これにより、ゴムのように柔らかく、シート厚み方向の熱伝導率が金属並みに高い絶縁体のゴムシートを実現しました。このゴムシートは、スマートフォン等の電子部品の放熱シートへの応用が期待されます。

 

なお、この技術の詳細は、2024年5月15日にComposites Part Aで発表される予定です。

 

プレスリリースの詳細はこちら

https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2024/pr20240515/pr20240515.html

本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。

プレスリリース添付画像

  • エリア
    東京都
  • キーワード
    研究開発、ゴムシート、絶縁体、高熱伝導性、ポリロタキサン、窒化ホウ素フィラー、放熱シート
このプレスリリースには、報道機関向けの情報があります。

プレス会員登録を行うと、広報担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など、報道機関だけに公開する情報が閲覧できるようになります。

プレスリリース受信に関するご案内

このプレスリリースを配信した企業・団体

  • 名称 国立研究開発法人産業技術総合研究所
  • 所在地 茨城県
  • 業種 政府・官公庁
  • URL https://www.aist.go.jp/
  • ※購読している企業の確認や削除はWebプッシュ通知設定画面で行なってください
  • SNSでも最新のプレスリリース情報をいち早く配信中