FSC®30周年記念フォーラムを開催

2024/12/6 13:00

総勢300名の皆様と共に、世界と日本におけるFSCの30年の歴史を振り返り、

カーボンニュートラルやネイチャーポジティブを目指す社会におけるFSC認証の更なる普及に向け

新たな一歩を踏み出しました。

左からFSC国際事務局特使キム・カールステンセン、林野庁長官青山豊久氏、

環境省自然環境局局長植田明浩氏、FSCジャパン代表太田猛彦

　国際的な森林認証制度FSC(Forest Stewardship Council®)の普及啓発を行うFSCジャパン(特定非営利活動法人日本森林管理協議会、代表:太田猛彦)は、本年FSCが国際的に30周年を迎えることを記念し、FSCの世界と日本における軌跡を振り返るとともに、未来のFSCについて語り合うことを主旨として、11月29日(金)に30周年記念フォーラム「30Years of FSC: Driving Sustainable Impact in Japan and Beyond」を東京、永田町の星陵会館で開催いたしました。

　会場とオンライン合わせて300名以上の皆様にご参加いただき、大盛況のうちに終了いたしました。

開会挨拶として、FSCジャパンと長きにわたり活動を共にし、本年9月にFSC国際事務局長を退任したばかりのFSC国際事務局特使キム・カールステンセンとFSCジャパン代表太田猛彦がご挨拶させていただき、来賓挨拶では林野庁長官青山豊久氏、環境省自然環境局局長植田明浩氏のお二人よりご挨拶いただきました。

　続いて基調講演では、FSC国際事務局初代事務局長ティモシー・シノットによるビデオメッセージにて、FSC設立当時の背景や歴史についてご紹介いたしました。

後半は二つの座談会を実施し、実際にFSC認証に取り組む皆様の声をご紹介いたしました。一つ目の座談会は、「紙業界が支えたFSC認証のこれまでとこれから」と題し、ファシリテーターとして一般社団法人日本サステナブル・ラベル協会代表理事山口真奈美氏、紙のサプライヤーとして王子マネジメントオフィス株式会社山本宏美氏、紙のユーザーとして日本マクドナルド株式会社飯澤雄三氏、紙業界全体の取り組みを推進する立場としてWWFジャパン古澤千明氏にご登壇いただき、他の業界に比べFSC認証の普及が進んでいる紙業界における紙のサプライチェーンに関わるそれぞれの立場から、これまでのご苦労やどのようにそれを乗り越えてきたか、これからの時代におけるFSC認証の意義などについてお話しいただきました。

　２つ目の座談会では、「FSC認証の価値」と題し、FSCジャパン事務局長西原智昭がファシリテーターを務め、FSC国際事務局特使、前事務局長キム・カールステンセン、日本で初めてFSC認証を取得した森林管理者として速水林業速水亨氏、その際の審査員を務めた東京大学名誉教授白石則彦氏に登壇いただき、長年取り組んできた当事者として感じるFSC認証の価値や、FSCが世界や日本の林業者に与えた影響、これからの時代にFSCが日本の林業者に提供できる価値などについてお話しいただきました。

　その後、宮本卯之助商店いやさかプロジェクトによる、世界初のFSC認証和太鼓の力強い演奏をお楽しみいただき、最後に未来宣言と題し、WWFジャパン自然保護室森林グループ長、FSCジャパン理事相⾺真紀子より、今後の展望として、社会がカーボンニュートラルやネイチャーポジティブの実現に向かう今こそ、FSC認証の主流化を目指すチャンスであることを述べさせていただきました。

　参加者からは、FSC設立当時のことを知ることができる貴重な機会だった、川上と川下の両面からの議論があり興味深かった、FSC認証の価値を再認識し、これからの森林管理について考えるきっかけになったなどのご感想をいただきました。

　また、FSC 30周年を記念し、これまで国内を中心にFSC認証に携わっていただいた方々の中から、総勢41名の皆様からの貴重なお話をまとめた記念誌を発行し、会場参加の皆様にお配りいたしました。こちらの記念誌については、後日FSCジャパンHPにデータを掲載させていただく予定です。

　記念フォーラムにご登壇いただいた皆様ならびにご参加いただいた皆様、記念誌の制作にご協力いただいた皆様に、心より御礼申し上げます。

FSCジャパンでは、今後もFSC認証の価値を積極的に発信し、さらなる普及に努めてまいります。

【開会挨拶】

FSC国際事務局特使