ジオテクノロジーズとJTB、ゴールデンウィーク期間中の関東人気温泉地における人流調査を共同実施

熱海・箱根・伊香保・草津・鬼怒川・河口湖エリアの訪問者数が前年比5.7%増加

2025年5月22日

ジオテクノロジーズ株式会社

株式会社JTB

 ジオテクノロジーズ株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:八剱 洋一郎)と株式会社JTB(本社:東京都品川区、代表取締役 社長執行役員:山北 栄二郎)は、ゴールデンウィーク(以下GW)期間中に関東圏在住の方を主な対象として、関東の人気温泉地6エリア(熱海・箱根・伊香保・草津・鬼怒川・河口湖)における訪問者数を共同で調査しました。

 その結果、2025年のGWにおける人流は、前年(2024年)と比べて5.7%増加したことが明らかになりました。中でも、鬼怒川は26.2%増、伊香保は17.6%増と、特に顕著な伸びが見られます。

 今年のGWは飛び石連休であったことに加え、昨今の物価上昇などの影響によって遠方への旅行が控えられ、比較的アクセスしやすい関東圏の近場の温泉地への来訪者が増加したと推察されます。

 

 

鬼怒川・伊香保で来訪者が大幅増 混雑回避志向が後押しか

 2025年のGW期間中、関東の人気温泉地6エリアでは前年比5.7%の旅行者増が見られました。特に鬼怒川(26.2%増)と伊香保(17.6%増)は高い伸びを示しました。これらの地域は、他地域に比べて、宿泊費の高騰や混雑を避けたい国内旅行者が選んだ“穴場”として注目された可能性があります。

 普段と比べてGW中がどのくらい混雑するかの指標である混雑率のデータでは、全国平均が12.7%増だったのに対し、河口湖は19.6%増と突出した一方で、鬼怒川はわずか0.9%増にとどまりました。

 また、来訪者の年齢層では、箱根は29歳以下が31.6%と若年層に人気を集める一方、鬼怒川は20.7%にとどまるなど、地域によって来訪者の年齢層に違いが見られました。

 

※前年増加率:2024年のGWと比較した2025年の増減率(人流分析)

※GW混雑率:通常の土日と比較した1日当たりの混雑の増減率(人流分析)

※若者指数 :各エリア総滞在者数のうち29歳以下を合計した人数の比率(人流分析)

 

[人流データの可視化]

 

 

宿泊率・リピート率・満足度などに地域差

 さらに本調査は、持続可能な観光地域づくりの取組を支援し、オーバーツーリズムなどの課題解決にも貢献することを目的として実施しています。各地域の観光地域づくり法人(DMO)が観光施策を検討・実行するうえでの重要な指標である「必須KPI(重要業績評価指標)」の4項目(旅行消費額・延べ宿泊者数・来訪者満足度・リピーター率)に着目し、人流データと来訪者アンケートを組み合わせて、多角的な分析を行いました。

 宿泊率では、鬼怒川が42.7%と最も高く、家族連れの宿泊客が多い傾向が見られました。対して、箱根や河口湖は宿泊率が低く、日帰りや立ち寄り観光の利用が多かったと考えられます。

リピート率では、箱根が62.4%と突出しており、日帰りを含め気軽に訪れやすい観光地であることがうかがえます。

 満足度は全6エリアで高水準でしたが、草津が最も高い評価を獲得し、根強い人気の高さが表れました。

また、鬼怒川では若年層の来訪が少ない一方で家族連れの宿泊が中心であり、その結果、旅行消費額が高くなる傾向があると推測されます。

 

※宿泊率 :同一エリアに連続2日以上滞在した人の割合(人流分析)

※リピート率:過去3年以内に同一エリアへ訪問したことのある人の割合(アンケート調査)

※満足度指数:各エリアへの訪問満足度を5段階で評価した際の平均(アンケート調査)

※旅行消費額:交通費を除く宿泊費、飲食費、その他費用の合計額(アンケート調査)

 

草津は恋人・夫婦、鬼怒川は家族連れに支持 

 観光地の来訪者層や移動手段について、人流データとアンケート結果をもとに傾向を分析しました。

 訪問者の構成では、草津が恋人・夫婦層に人気で71%を占め、静かに過ごせる温泉地としての魅力が支持されたと見られます。一方で、鬼怒川は家族連れが55%と最多となりました。

 また、各観光地への移動手段をジオテクノロジーズの人流データから推定したところ、全体では「自動車」が65%、「鉄道・その他」が35%という結果となりました。なかでも熱海や箱根では鉄道利用が多く、これは若者の来訪が多く、公共交通の利便性が高いことが背景にあると推察されます。

 

※同伴者:それぞれのエリアに同行した人についての集計(複数回答可)(アンケート調査)

 

 ※交通手段:それぞれのエリアへ移動した際に利用した交通手段を独自に推計(人流分析)

 

最後に

 本調査では、2025年GW期間を対象に、ジオテクノロジーズの人流データ、アンケート調査、JTBの観光調査のノウハウを用いて、関東圏6つの温泉地の観光特性を定量的に可視化し、横断的な比較分析を行いました。観光DXが進む中、各DMOには、データに基づく戦略立案と効果検証が求められています。本調査で地域ごとの観光ニーズや行動傾向を明らかにする事で、今後の観光施策やプロモーション戦略をより効果的に組み立てるための示唆が得られることがわかりました。今後、両社で更なる観光DXを実現し、オーバーツーリズム対策や効果的な観光戦略の立案など、持続可能な観光モデルの構築と地域経済の活性化を同時に実現することを目指します。

 

調査手法について

概要:JTBの観光調査のノウハウを基に、ジオテクノロジーズが人流データの分析とトリマのアンケートを実施。

対象期間:2025年4月27日〜5月6日

対象エリア:熱海・箱根・伊香保・草津・鬼怒川・河口湖

取得データ:性年代、同伴者属性(日帰り/宿泊)、渋滞情報、来訪頻度

取得方法:スマートフォンのGPSを用いた位置情報の分析(N=18,386)、およびトリマアプリ内でのアンケート調査(N=991) 

 

株式会社JTBについて

 株式会社JTBは「交流創造事業」を事業ドメインとし、全国に広がるネットワークを生かし、さまざまな人流・物流・商流の創造による交流人口・関係人口の拡大を通じて、地域や観光事業者の課題を解決するお手伝いをしています。『人と人』、『人と場所』、『人とコト』をつなぎ、常に新たな価値を創出し地域に新たなイノベーションを起こす事を追求していきます。 ※ 「交流創造事業」は、JTBの登録商標です。

・HP:https://www.jtbcorp.jp/jp/ 

 

ジオテクノロジーズ株式会社について

 当社は、1994年の創業から一貫してデジタル地図を提供しています。翌年には地図ソフト「MapFan」を発売。その後、国内初のiモード地図や、カーナビ、法人向けの地図データ、位置情報ソリューションをはじめ、高度な自動運転の実現に不可欠なAD/ADAS用地図をいち早く提供しています。

また、2020年にリリースしたポイ活アプリ「トリマ」に代表されるアプリケーションのユーザーとの接点により、人の移動やその背景にある意識といった現実世界の状況「インサイト」をリアルタイムで把握することが出来るようになってきています。

 当社は、これらの人流をはじめとする膨大なビッグデータと、約30年間整備してきた地理空間データを掛け合わせて最先端技術を用いて分析することにより、「今この瞬間のインサイト」を提供し、より快適でサスティナブルな世界の実現という社会貢献を目指しています。

・HP https://geot.jp/

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  • 名称 ジオテクノロジーズ株式会社
  • 所在地 東京都
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