シュナイダー、NVIDIA Mission ControlとNVIDIA GB300 NVL72に対応したリファレンスデザインを新発表
2025/10/02
シュナイダーエレクトリック
シュナイダーエレクトリック、電源管理と液体冷却制御を統合した、NVIDIA Mission ControlとNVIDIA GB300 NVL72に対応した新しいリファレンスデザインを発表
※本リリースは9月18日に フランス リュエイユ=マルメゾンにて発表されたプレスリリースの抄訳です。
・業界初の制御機能を備えたAIインフラ向けリファレンスデザインとして、NVIDIA Mission Controlとエンタープライズアプリケーション間のOT/ITのシームレスな連携を実現
・NVIDIAと共同開発した新しい「NVIDIA GB300 NVL72」向け電源・冷却リファレンスデザインで、次世代Blackwell GPUの導入をサポート
・AIファクトリーの迅速な展開を支援し、あらゆる場所でのAIインフラ構築を加速可能にする2つのリファレンスデザイン
エネルギーマネジメントとオートメーションのデジタルトランスフォーメーションのリーダーであるシュナイダーエレクトリックは、NVIDIAと共同開発した2種類の新しいリファレンスデザインを発表しました。これにより、AI対応インフラの導入期間を大幅に短縮し、オペレーターによるAIインフラの採用を支援します。
1つ目のリファレンスデザインは、電源管理と液体冷却制御システムを統合した、業界初かつ唯一の重要なフレームワークを提供します。これには、Motivair(モティベア)の液体冷却技術が含まれており、複雑なAIインフラコンポーネントのシームレスな管理を可能にします。また、NVIDIAが手掛けるAIファクトリー向けの運用およびオーケストレーションソフトウェアである 「NVIDIA Mission Control」との相互運用性も備えており、クラスター管理やワークロード管理機能にも対応しています。
この制御システムのリファレンスデザインは、シュナイダーエレクトリックが提供する「NVIDIA Grace Blackwell」システム向けのデータセンターリファレンスデザインとも併用可能であり、最新のアクセラレーテッド・コンピューティング技術に対応しながら、電源および液冷システムの制御をシームレスに行うことができます。
2つ目のリファレンスデザインは、最大142kW/ラックのAIファクトリー向けインフラ導入に焦点を当てたもので、特に「NVIDIA GB300 NVL72」ラックを単一のデータホールで展開するための設計です。次世代「NVIDIA Blackwell Ultra」アーキテクチャに対応するフレームワークとして設計されており、施設電源、施設冷却、ITスペース、ライフサイクルソフトウェアの技術領域に関する情報を網羅しています。このリファレンスデザインでは、ANSI(米国規格協会)およびIEC(国際電気標準会議)両方の規格に対応した構成を提供しています。
スピードに対応する設計
AIの進化に伴い、現在のデータセンター運営者は、高密度GPUアクセラレーテッドAIクラスターの迅速な展開という課題に対応するため、リファレンスデザインのフレームワークを活用しています。シュナイダーエレクトリックは、最新のAIインフラソリューションが登場する前から、検証済みで実績のある物理インフラの設計を提供することで、次世代の電源および液冷制御インフラを設計・導入できるよう支援し、コスト・効率・信頼性の最適化を実現してきました。
シュナイダーエレクトリックの完全設計済みリファレンスデザインは、最新のAIファクトリーの基盤を築き、データセンター運営者が「何かあった時に対応する」だけでなく、「何かが起こる前に備える」ことを可能にします。
「シュナイダーエレクトリックは、新しいリファレンスデザインにより、先進的なAIインフラの設計・展開・運用プロセスを効率化しています」と、シュナイダーエレクトリックのシニアバイスプレジデント兼CTOであるJim Simonelli氏は述べています。「統合された電源管理と液体冷却制御を備えた最新のリファレンスデザインは、将来対応型でスケーラブル。NVIDIAとの共同設計により、現実のアプリケーションに対応し、AI需要の急増に対応するデータセンター運営者を支援します。」
「私たちは、電源・冷却・運用における統合されたインテリジェンスが、データセンターアーキテクチャを再定義する新たなアクセラレーテッド・コンピューティングの時代に突入しています」と、NVIDIAのデータセンターエンジニアリングディレクターであるScott Wallace氏は述べています。「シュナイダーエレクトリックの最新の制御リファレンスデザインは、重要なインフラデータをNVIDIA Mission Controlと接続し、今日そして未来の最先端アクセラレーテッド・コンピューティングインフラに対応する、厳密に検証された設計図を提供します。」
“プラグ・アンド・プレイ”のエンドツーエンド制御システム
今回発表した画期的な制御リファレンスデザインは、NVIDIA GB300 NVL72およびNVIDIA GB200 NVL72の展開において、NVIDIA Mission Controlを活用しながら、エネルギー管理や液体冷却のためのエッジデバイスと、施設制御とをつなぎ接続します。MQTTプロトコルに基づく「プラグ・アンド・プレイ」アーキテクチャを採用し、OT(運用技術)インフラとIT(情報技術)システムを橋渡しすることで、運営者はあらゆるレイヤーからのデータを活用し、パフォーマンスを最適化できるようになります。
建物管理ソフトウェアとAIインフラ管理ソフトウェア間のシームレスな相互運用性に焦点を当てたこの制御リファレンスデザインは、電源と冷却の冗長システムを確立し、AIラックの電力プロファイル測定に関する新しいガイダンスも導入しています。最終的には、重要な電源および冷却リソースの正確かつリアルタイムな管理を可能にし、AI展開における最高水準の稼働率、信頼性、ピークパフォーマンスを保証します。
このエンドツーエンド制御システムが提供する主な機能:
・標準化されたインターフェース形式により、電源管理および液冷制御データをローカルアプリケーションやAIインフラ管理ソフトウェア、デジタルツイン、AI/ML、その他のエンタープライズシステムなどの上位データ消費者・ツールに公開。
・冷却および電力分配インフラの冗長性管理を目的とした制御アーキテクチャ。CDU(クーラント・ディストリビューション・ユニット)やRPP(リモート・パワー・パネル)を含み、ホワイトスペース(IT機器の設置エリア)およびグレースペース(バックエンドインフラの設置エリア)環境の両方でレジリエンスを確保。
・AIラックの電力プロファイル測定に関する新しいガイダンス。ラックのピーク電力および電力品質の監視に重点を置く。
高密度AIクラスター向け NVIDIA GB300 NVL72 リファレンスデザイン
シュナイダーエレクトリックの「NVIDIA GB300 NVL72」向けリファレンスデザインは、最大ラック密度142kWの「NVIDIA GB300 NVL72」ベースのクラスター(例:NVIDIA DGX SuperPOD with DGX GB300システム)の展開をサポートします。このデータホールは、液冷CDUおよび高温チラーを使用し、最大1,152基のGPUを搭載した3つのクラスターを収容するために最適化されています。
このリファレンスデザインには、シュナイダーエレクトリックの業界をリードするETAPおよびEcoStruxure IT Design CFDモデルも含まれており、ユーザーはデジタルツインを活用して、特定の電源・冷却シナリオをシミュレーションし、ユニークなアプリケーションに最適な設計を行うことができます。
本設計は、以前発表した「NVIDIA GB200 NVL72」向けの設計を基に構築されており、シュナイダーエレクトリックはNVIDIAとの継続的な協業を通じて、「NVIDIA GB300 NVL72」プラットフォームに先駆けた完全設計・検証済みモデルを提供しています。
今回発表されたリファレンスデザインは、AIに対するデータセンター業界の最も差し迫ったニーズに応えるための、シュナイダーエレクトリックとNVIDIAの長年にわたる協業の継続を示すものです。これらの新しい設計に加え、シュナイダーエレクトリックは、プリファブモジュール、既存データセンターの改修、NVIDIA GB200 NVL72およびGB300 NVL72ベースのクラスター向けに特化したAIインフラなど、さまざまなシナリオに対応する9種類のAIリファレンスデザインを開発しています。
シュナイダーエレクトリックは、すべてのリファレンスデザインにおいて、現実世界に基づいた包括的なエンジニアリングを適用しており、業界で最も先進的かつエネルギー効率に優れ、レジリエントで高性能なデータセンターアーキテクチャの開発に継続的に取り組んでいます。詳細は、Webサイトを参照ください。NVIDIAとの共同設計によるリファレンスデザインをご覧ください。
関連資料:
・シュナイダーエレクトリック、AIによって加速するエネルギーとサステナビリティの課題に対する新たなソリューションを発表
Schneider Electricについて
シュナイダーエレクトリックのパーパスは、あらゆる人がエネルギーや資源を最大限活用することを可能にし、進歩と持続可能性を同時に実現することによってインパクトをもたらすことです。私たちはこれを「Life Is On」と表現しています。
私たちのミッションは、持続可能性と効率性のための信頼のおけるパートナーとなることです。
私たちは、電化、自動化、デジタル化における世界トップクラスの専門知識を、スマート化された製造業、レジリエントなインフラ、未来仕様のデータセンター、インテリジェントなビル、直観的なホームオートメーションに提供する、グローバルな産業テクノロジーのリーダーです。深い専門知識を基盤に、つながる製品、オートメーション、ソフトウェア、サービスにより、エンドツーエンドのライフサイクル全体で統合された、AI対応の産業用IoTソリューションを提供し、デジタルツインの実現によってお客様の利益と成長を支援します。
私たちは、160,000人の従業員と 100万を超えるパートナーというエコシステムを持つ、人を中心に考える企業として、100か国以上で事業を展開し、お客様やステークホルダーと緊密な関係を築いています。すべての人々にサステナブルな未来を、という意義深いパーパスの下、あらゆる活動においてダイバーシティとインクルージョンを大切にします。
本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。
このプレスリリースには、報道機関向けの情報があります。
プレス会員登録を行うと、広報担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など、報道機関だけに公開する情報が閲覧できるようになります。
このプレスリリースを配信した企業・団体

- 名称 シュナイダーエレクトリック株式会社
- 所在地 東京都
- 業種 精密機器
- URL https://www.schneider-electric.co.jp/ja/
過去に配信したプレスリリース
和歌山県田辺市の新庁舎のサーバールームにトータルITインフラソリューションを導入
6/18 15:00