電通、「食生活に関する生活者調査2025」を実施

「パートナー(配偶者・恋人)には料理ができてほしい」と考える人は昨年比3割減少

電通

2025年11月20日

株式会社 電 通

 株式会社電通(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員:佐野 傑)において、日本の食生活の「今」を知り、「これから」を共創する国内電通グループ横断プロジェクト「電通 食生活ラボ」は、全国15~79歳の1300人を対象に、「食生活のイマとキザシ」を把握する「食生活に関する生活者調査2025」(以下「本調査」、調査期間:2025年9月2日~9月4日)を実施しました。

 

 本調査は、物価高騰などの社会的な潮流を踏まえ、日本の食生活における生活者の意識や実態、満足度、トレンドなどを把握する目的で2022年から毎年行っており、今回で4回目となります。本調査で得られた主なファインディングスは次のとおりです。


【主なファインディングス】

① 「パートナー(配偶者・恋人)には料理ができてほしい」と考える人は、昨年比で3割減少。

 

② 料理をするのを面倒に感じる人は64.0%で、直近4年間で増加傾向。一方で、週1回以上料理をする人は67.6%で、2024年から6.7ポイント増。外食する頻度が昨年より減った人も、2024年から6.7ポイント増。

 

③ 自炊と出来合いの食事(出前や惣菜、弁当、冷凍食品など)の利用が半々程度の人は、昨年と比べて増加。

 

④ 平日の食事には休日より「やさしさ」を求めており、休日の食事には平日より「楽しさ」を求めている。

 

注)本調査における構成比(%)は小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。

※「電通 食生活ラボ」独自の感情区分(「楽しさ」「力強さ」「好奇心」「ぬくもり」「やさしさ」「賢さ・同調性」)を回答項目から抽出。

 


【各ファインディングスの詳細】

「パートナー(配偶者・恋人)には料理ができてほしい」と考える人は、昨年比で3割減少。

● 「パートナー(配偶者・恋人)」には料理ができてほしい」と考える人は、全体で15.8%。男性は13.1%、女性は18.6%。男女ともに減少傾向で、昨年(2024年)と比べて、男性は6.6ポイント減少(19.7%→13.1%)、女性は6.5ポイント減少(25.1%→18.6%)。【図表1】

● 「料理が上手な人は素敵だと思う」人は、全体で27.0%。2年前(2023年)と比べて、男女ともに約10ポイント減少。(男性29.1%→19.7%、女性44.9%→34.3%)【図表2】

 

【図表1】

Q. あなたご自身の「食」や「食生活」周りについて、「当てはまる」と思うものを、全てお知らせください。

 

【図表2】
Q. あなたご自身の「食」や「食生活」周りについて、「当てはまる」と思うものを、全てお知らせください。

 


料理をするのを面倒に感じる人は64.0%で、直近4年間で増加傾向。一方で、週1回以上料理をする人は67.6%で、2024年から6.7ポイント増外食する頻度が昨年より減った人も、2024年から6.7ポイント増。

● 料理をするのを面倒に感じる人(「B(料理をするのを面倒に感じる)に近い」「どちらかというとBに近い」の合計)は64.0%。2022年(53.0%)、2023年(58.5%)、2024年(62.8%)と、直近4年間で増加傾向。【図表3】

● 週1回以上料理をする人(「ほぼ毎日する」「平日のみする」「休日のみする」「週1回以上はする」の合計)は67.6%。2024年から6.7ポイント増加(60.9%→67.6%)。【図表4】

● 外食する頻度が昨年より減少した人(「昨年に比べて、外食頻度は多少減った」「昨年に比べて、外食頻度はとても減った」の合計)は21.3%。2024年から6.7ポイント増加(21.3%→28.0%)。【図表5】

 

【図表3】

Q.ここ数年のあなたの食生活の傾向や実態、食事に対する意識として、A⇔Bのどちらに近いですか。それぞれ、当てはまるものをお知らせください。

【図表4】

Q. あなたは、普段「料理」をしますか。


【図表5】
Q. 外食頻度の変化についてお知らせください。


自炊と、出来合いの食事(出前や惣菜、弁当、冷凍食品など)の利用が半々程度の人は、昨年と比べて増加。

● 週1回以上料理している人の中で、手作りが多い人(「ほとんど一から手作り」「手作りが多く、メニュー用調味料やミールキットなども使う」「手作りが多いが、デリバリー(宅配)や惣菜や弁当、冷凍食品も少し使う」の合計)は、85.0%。2024年から5.4ポイント減少(90.4%→85.0%)。【図表6】

● 「手作りと、デリバリー(宅配)や惣菜や弁当、冷凍食品などの利用が半々程度」の人は、10.4% 2024年から3.5ポイント増加(6.9%→10.4%)。【図表7】

 

【図表6】

Q. 次の中で、あなたがご自宅でご自分でされる料理の内容として、近いものをお知らせください。

※n数は、週1回以上料理をしている人(2024年は792、2025年は747)



【図表7】

Q. 次の中で、あなたがご自宅でご自分でされる料理の内容として、近いものをお知らせください。

※n数は、n数は、週1回以上料理をしている人(2024年は792、2025年は747)

 


④ 平日の食事には休日より「やさしさ」を求めており、休日の食事には平日より「楽しさ」を求めている。

● 平日と休日の食事(朝食・昼食・夕食)に対する感覚についての質問に対する回答をもとに、「電通 食生活ラボ」独自の感情区分(「楽しさ」「力強さ」「好奇心」「ぬくもり」「やさしさ」「賢さ・同調性」を抽出。【図表8】

● 平日の食事では「食べる人の健康や好みに寄り添った料理を選びたい」「体に負担の少ない、まろやかで安心感のあるものを食べたい」「食べやすく配慮された料理を食べたい」といった“やさしさ”に関する項目が、休日の食事よりも高い傾向にある。平日の朝食は休日に比べて4.8ポイント、昼食は3.6ポイ
ント、夕食は4.5ポイント高かった。【図表9】
● 休日の食事は「気分が高まる食事をしたい」「五感を使い心が満たされる食事をしたい」「ワクワク楽しませてくれる食事をしたい」といった“楽しさ”に関する項目が、平日の食事よりも高い傾向にある。休日の朝食は平日に比べて3.2ポイント、昼食は休日3.5ポイント、夕食は1.2ポイント高かった。【図表10】

 

【図表8】「電通 食生活ラボ」独自の感情区分

設問「『朝食』『昼食』『夕食』『間食』『夜食』のそれぞれに関して、あなたはどのように捉えていますか?当てはまるものをそれぞれお知らせください」の回答をもとに、「電通 食生活ラボ」独自の感情区分を抽出。


【図表9】
Q.「朝食」「昼食」「夕食」「間食」「夜食」のそれぞれに関して、あなたはどのように捉えていますか?当てはまるものをそれぞれお知らせください。



【図表10】
Q.「朝食」「昼食」「夕食」「間食」「夜食」のそれぞれに関して、あなたはどのように捉えていますか?当てはまるものをそれぞれお知らせください。

 


【調査担当者の解説】

 本調査を通じて見えてきたのは「心まで含めたやりくり」の実態です。いまや共働きが一般化し、出社回帰が進む中で、家庭内での料理に誰がやるべきかは関係なく 、“そのときに都合がつく方が担当する”という、より柔軟な形へと変化している様子が明らかになりました。

 また、物価高が続く昨今、外食から足が遠のいていることも分かりました。「家で作るのは面倒。だけど外食は高い。だからやむなく、家で作らねばならない」という家計と家事を天秤にかけて“家で作る”選択をする人が増えてきているのではないでしょうか。

 そうした中で、一から手づくりする料理だけではなく、冷凍食品や惣菜、弁当などを適宜取り入れる“ハイブリットな家庭料理”が定着しつつあります。中でも冷凍食品の活用は、昨今の一大トレンドといっても過言ではなく、今や家庭の食卓でメインを張ることも珍しくありません。冷凍食品に野菜を足してオリジナルのアレンジをするなど、幅広い使い方もここ数年で浸透してきました。新型コロナウイルスの影響が落ち着き、外食が増えた時期もありましたが、物価高によって自炊回帰が進む中で、“出来合いものを上手にやりくりする”のが今のスタイルになりつつあります。

 さらに、本調査では、「食事をするタイミングによって料理に求める価値が異なる傾向」が見られました。仕事や学業に追われる平日の食事には「やさしさ」が求められ、忙しない日々の中でも、体と心をいたわりたい様子がみられました。一方で、休日は平日とは違い、心躍る「楽しさ」「ワクワク」といった高揚感を求めており、食体験の中で自分の好奇心を満たそうという様子がみられました。

 「時間」「お金」といった限られたリソースの中でやりくりしながら、食事に求める「気持ち」も満たすことが、現代の食生活におけるポイントだと考えます。

 

【調査概要】

・目   的:日本の食生活における生活者の意識や実態、満足度、トレンドなどを把握

・対象エリア:全国

・対象者条件:15~79歳

・サンプル数:1300

・調 査 手 法:インターネット調査

・調 査 期 間:2025年9月2日~9月4日

・調査委託先:株式会社電通マクロミルインサイト

 

【電通 食生活ラボの概要】

1983年に始動した食に関する生活者意識や業界トレンドに関する調査レポートのプロジェクトを発展させ、2010年に発足。食生活に関するさまざまな知見を集積してその専門性を高め、新しい取り組みにチャレンジし続ける国内電通グループ横断のプロジェクト。

公式サイト: https://www.shoku-lab.com/

 

【「食生活に関する生活者調査」ハブページ】

URL:https://www.dentsu.co.jp/knowledge/shoku/

                                              以上

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