ボジョレーヌーヴォーは平成生まれの年中行事 【酒飲みのミカタ】

酒文化研究所

平成に日本に定着した ボジョレーヌーヴォー。11月の風物詩ともいえるほどになった人気の理由は「フレッシュでフルーティな味わい」と「イベント的に楽しく飲める」こと。好きな人よりも飲みたい人の方が多いお酒です。

2018.10.31

株式会社酒文化研究所

平成生まれの年中行事 ボジョレーヌーヴォー【酒飲みのミカタ】

平成生まれの年中行事 ボジョレーヌーヴォー【酒飲みのミカタ】

 ボジョレーヌーヴォーは平成時代の日本で大ブレークして赤ワインの普及にも貢献したお酒です。ピークの平成16年には日本に104万ケースも輸入されました。フルーティーで飲みやすいので赤ワインを飲み始めたきっかけになったという人も多く、11月になると飲みたくなるお酒として定着しました。今年が平成のボジョレーヌーヴォーの総決算となります。(回答者は酒文化研究所のモニターで「ほとんど毎日酒を飲む」という方が7割です)

好きな人よりも飲みたい人の方が多い酒

 回答者全体ではボジョレーヌーヴォーが好きな人は45%、嫌いな人が17%、どちらでもないが38%でした(図1)一方で、今年ボジョレーヌーヴォーを飲みたいという人は、73%に達していて、好きだという強い支持者を超えてボジョレーヌーヴォーを飲みたいという人が多いことを伺わせます。

 好きな理由も選んでもらったところ、「フレッシュでフルーティな味わい」が39%、「イベント的に楽しく飲める」37%とほぼ拮抗していました。味覚面の特徴と同じくらい飲むこと自体にイベント性が感じられることがボジョレーヌーヴォーの特徴であり、これに「旬を味わえるワイン」「飲める時期が限られている」などの時期限定性が組み合わさり、風物詩的に好まれているのでしょう(図2)。

計画的な購入者が3割以上も存在

 買い方を聞いてみると「意識せず売場で見かけたら買っている」32%が最も多かったです。しかし「あらかじめ予約して買いに行く」人が11%、「解禁直後に買いに行く」人が24%と予定購入者も30%以上となりました。この他には「手土産として購入」も4%ほどあり、この時期のイベント・パーティの手土産としても選ばれていることが伺えます。(図3)

4割の人は解禁週末までに飲みたい

 解禁日にはボジョレーヌーヴォーパーティがテレビのニュースなどにも取り上げられますが、実際にはいつ飲まれるのが多いのでしょうか。「解禁日に飲みたい」という人は24%でその週末までに飲みたいまで含めると37%になり、多くの方は解禁日の週末までに飲みたいと考えているようです。ちなみに11月中には飲みたいまで合計すると55%と半数を超えました。

年中行事として定着したボジョレーヌーヴォー

 また、ボジョレーヌーヴォーの毎年の楽しみ方としては、

「行きつけのフレンチで解禁日に6Lのメガボトルを仲間10人で飲み干すのが恒例行事化しています。」(男性60代)

「お友達と集まってわいわい飲むのが毎年の恒例です」(女性50代)

「ボジョレーヌーヴォーを用意すると週末に息子が里帰りしてくる」(男性60代)

「一本はすぐ飲んで、もう一本はクリスマスに飲んでいます」(男性50代)

などの声もあり、ボジョレーヌーヴォーはすっかり日本の年中行事として溶け込んだ姿が伺えます。

■調査概要

調査時期:2018年10月20日~10月24日

調査方法:インターネット自記入式アンケート調査

有効回答:123

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