【世界初】高性能と 超低消費電力を両立する不揮発マイコンを実証

東北大学

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世界に先駆け、200MHzで50μW以下の高性能・低消費電力スピントロニクス不揮発マイコンを実証

国立大学法人東北大学省エネルギー・スピントロニクス集積化システムセンター(以下CSIS) 及び国際集積エレクトロニクス研究開発センター(以下CIES)センター長 遠藤哲郎教授、CSIS及び電気通信研究所の羽生貴弘教授、夏井雅典准教授らの研究グループは、スピントロニクス集積回路プロジェクト(注1)において、スピン移行トルク型MTJ(磁気トンネル接合)(注2)とSi-CMOS技術を組み合わせた集積回路技術を用いて、動作周波数200MHzの"高性能"と平均電力50μW以下の"超低消費電力"を両立する不揮発マイコン(マイクロコントローラーユニット)を世界で初めて実証しました。

本研究で実証した高性能・超低消費電力マイコンは、センサノードで必要とされる演算性能を維持しながら、エナジーハーベスティング (注3)での駆動も期待されます。

このエナジーハーベスティングで駆動する不揮発性マイコン技術は、ICT社会基盤のパラダイムシフトをもたらし、Society5.0を実現するための基盤技術として期待されます。

本成果は、2019年2月17日~21日の間、米国サンフランシスコで集積回路技術に関する世界最高峰の国際会議であるIEEE主催(注4)の国際固体素子回路会議(International Solid-State Circuits Conference, ISSCC)で発表されました。

注1)スピントロニクス集積回路プロジェクト:内閣府 革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)「無充電で長期間使用できる究極のエコ IT 機器の実現」(プログラム・マネージャー:佐橋政司)の大野社会実装分科会プロジェクト。研究開発責任者:遠藤哲郎。エナジーハーベスティングで駆動する超低消費電力情報処理集積回路の実現を目指した研究開発を進めています。

注2)スピン移行トルク型MTJ(磁気トンネル接合):磁石の性質を示す材料で構成された薄膜で、薄い絶縁層を挟んだ構造で構成される。二つの磁石の層の磁化の向きに応じて抵抗が変化するトンネル磁気抵抗効果を示す。

注3)エナジーハーベスティング:太陽光や照明光、振動、熱、電波など、周りの環境に存在する様々な形態のエネルギー(エナジー)を採取(ハーベスティング)することで電力を得る技術。

注4)IEEE:The Institute of Electrical and Electronics Engineers。米国に本拠を置く世界最大の電気・電子技術に関する学会組織。

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開発したマイクロコントローラ ユニットのチップ

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