酪酸産生機能を有する新細菌群(C細菌群)をヒト腸内フローラから発見
未だ解明出来ていないヒト腸内フローラ解析の進展に期待が高まる
2020年6月24日
早稲田大学
酪酸産生機能を有する新細菌群(C細菌群)をヒト腸内フローラから発見
未だ解明出来ていないヒト腸内フローラ解析の進展に期待が高まる
本発表の詳細は、早稲田大学のホームページをご覧ください。
https://www.waseda.jp/top/news/69510
【発表のポイント】
●メタゲノムデータからの細菌群の推定において、機械学習アルゴリズム(潜在的ディリクレ配分法)による新解析手法を開発
●近年、健康維持に貢献するとされる酪酸産生機能を持つ新たな細菌群(C細菌群)を、ヒト腸内フローラから発見
●国別の細菌群を比較した結果、日本人にはC細菌群の存在量が少ないことが判明
早稲田大学(東京都新宿区:総長 田中愛治)大学院先進理工学研究科後期博士課程の細田至温(ほそだしおん)、同大理工学術院の浜田道昭(はまだみちあき)教授らの研究グループは,同大理工学術院の服部正平(はっとりまさひら)教授(研究当時)、東京大学(東京都文京区:総長 五神真)大学院情報理工学系研究科の福永津嵩(ふくながつかさ)助教、および産総研・早大 生体システムビッグデータ解析オープンイノベーションラボラトリ(CBBD-OIL; 東京都新宿区:ラボ長 竹山春子)の西嶋傑(にしじますぐる)研究員(研究当時)との共同研究により、機械学習手法を用いて、3つの型に分類されるヒトの腸内フローラにおいて、それぞれの型に共通して現れる細菌群を推定しました。また、その細菌群を構成する細菌が酪酸を産生する機能を持つことを発見しました。さらに、C細菌群と名付けられた新しい細菌群は、日本人には存在量が少ないことが判明しました。この研究成果を受けて、新細菌群の存在量と疾患との関連調査などを解析することで、ヒト腸内フローラ研究の更なる発展や、細菌間相互作用のメカニズムの解明が期待されます。
本研究成果は、2020年6月24日(水)午前1時(CEST:日本時間6月24日午前8時)にSpringer NatureグループのBioMed Central社が発刊するオープンアクセス科学誌「Microbiome」で公開されました。
【論文情報】
雑誌名:Microbiome
DOI:10.1186/s40168-020-00864-3
【研究助成】
研究費名:JSPS科学研究費助成事業
研究課題名:確率モデルを用いたヒト腸内細菌叢構造の解明と応用
研究代表者名(所属機関名):細田至温(早稲田大学)
研究費名:科学研究費助成事業 科学研究費補助金 若手研究(A)
研究課題名: 機能エレメントと深層学習に基づく長鎖ノンコーディングRNAの機能分類
研究代表者名(所属機関名):浜田道昭(早稲田大学)
本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。
このプレスリリースには、報道機関向けの情報があります。
プレス会員登録を行うと、広報担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など、報道機関だけに公開する情報が閲覧できるようになります。
このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 早稲田大学
- 所在地 東京都
- 業種 大学
- URL https://www.waseda.jp/top/
過去に配信したプレスリリース
社会的なつながりの強さと脳波の密な関係を発見
3/28 11:00
制約をもつ組合せ最適化問題を量子計算機で高精度に解くための手法を開発
3/14 14:00
眼前の友人の存在は心拍数の減少を引き起こす
3/6 11:13
屋外設置型IEEE802.15.3d テラヘルツ通信装置の開発に成功
3/4 14:10
3/12日本発量子コンピューティングの最前線を産学官のキーマンが語るシンポジウムを開催
2/26 11:00
Team REC・早稲田大学インターナショナルテニスオープン2024
2/20 14:30
早大データサイエンス教育コンテンツと認定制度の提供を開始
1/25 14:01
早稲田大学、ハードからソフトまでをつなぐ量子研究総合拠点‟QuRIC”を1/16に開設
1/16 11:00
過敏性腸症候群有症状者を対象とした効果的なeHealthシステムの開発に成功
1/15 14:00