藤清と月桂冠が特許技術を共同開発 ― こんにゃくの画期的製法で美味増強 表面縮れさせ、タレ絡み抜群に

月桂冠

2020年6月29日

月桂冠株式会社

特許「ちぢれ風製法」により製造した糸こんにやく(上)と通常の糸こんにゃく(下)

 

月桂冠グループの食品会社・株式会社藤清(ふじせい、社長・嶋川賢一、本社・京都府城陽市)と、月桂冠株式会社(社長・大倉治彦、本社・京都市伏見区)は、こんにゃくの画期的製法を共同開発し、特許権(特許第6700467号、2020年5月7日付)を取得しました。この特許権は「ちぢれ風製法」と呼び、太さの異なる糸こんにゃくを複数本ランダムに絡め合わせるものです。この方法で製造したこんにゃくを炊き上げると、通常の糸こんにゃくに比べ、ちぢれた状態になり、タレなどの調味料の味しみが25%アップします。こんにゃくの製造方法の開発は藤清が進め、月桂冠は製品の分析や評価などを担い、この製法特許の権利化に至りました。また、「ちぢれ風製法」で作った糸こんにゃくを板こんにゃくに配合することで、味染みが良い製品を製造できるメリットも見出しました。

 

 


糸こんにゃくは、生こんにゃく芋を乾燥させて製粉し、アルカリ性にして練り合わせたものを、目皿の小さな穴を通して押し出すことで、糸状に成型して製造します。今回発明した「ちぢれ風製法」は、糸状に成型する際に通す目皿の穴の大きさや配置・個数を工夫することで、太めのもの1本、細めのもの2本の計3本が糸状となって押し出されると同時に絡まるように成型するものです。太め、細めで、それぞれ硬度の異なる糸こんにゃくが絡み合った微妙な隙間に調理用のタレが染み込み、通常の糸こんにゃくに比べて25%多く保持されることを確認しています。

 

糸こんにゃく成型のために穴の大きさや配置を工夫した目皿(左)、太さの異なる3本のこんにゃくを絡めて成型(右)

 

さらに、「ちぢれ風製法」により製造した糸こんにゃくを細かく刻んで板こんにゃくに40%配合し、タレで味付けして、通常の板こんにゃくとの比較を行いました。味覚センサーでの分析によると、特に「コクのある味わい」「味わいの広がり」が強調されることがわかりました。同時に、「ちぢれ風製法」による糸こんにゃくを配合した板こんにゃくは、官能検査でも通常の板こんにゃくと比較して有意に味の染み込みが良くなることを確認しました。

 

 


 


こんにゃく業界積年の「味がなかなか染みこまない」という課題を、今回の「ちぢれ風製法」の応用により解決する技術開発となりました。今後、「ちぢれ風製法」を活用したこんにゃくの商品化に注力すると共に、この製法により造った糸こんにゃくの特性を生かして他の食品の素材として応用するなど、幅広く用途開発を進めて行きます。

 

●会社概要

株式会社藤清(ふじせい)

 創業:1905(明治38)年7月  

 ※2009(平成21)年3月に月桂冠グループ入り

 本社所在地:京都府城陽市奈島フケ8番地

 資本金:1,300万円

 従業員数:60名 ※2020年4月1日現在、パート・アルバイト含む 

 代表者:代表取締役 社長 嶋川賢一

 主な事業:蒟蒻、豆乳、湯葉、ところてん、かんてん、うどんだし等の製造販売

 売上高:6.6億円(2020年3月期)

 

月桂冠株式会社

 創業:1637年(寛永14年)、設立:1927年5月(昭和2年)

 所在地:京都府京都市伏見区南浜町247番地

 資本金:4億9,680万円

 従業員数:384人  ※2020年4月1日現在

 代表者:代表取締役 社長 大倉治彦

 主力事業:日本酒、リキュール等の製造販売

 売上高:234億円(2020年3月期)

本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。

プレスリリース添付画像

特許「ちぢれ風製法」により製造した糸こんにやく(上)と通常の糸こんにゃく(下)

糸こんにゃくタレ絡み試験

糸こんにゃく成型の目皿(左)、太さの異なる3本のこんにゃくを絡めて成型(右)

板こんにゃく味覚センサー試験

板こんにゃく味しみ試験

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