大幸薬品、二酸化塩素分子が新型コロナウイルスの 感染を阻止するメカニズムを解明

二酸化塩素分子、ウイルス表面のスパイクたんぱく質と 宿主細胞表面のACE2受容体との結合を阻害

大幸薬品

2020/10/15 13:49

2020年10月15日

大幸薬品株式会社

大幸薬品株式会社(本社:大阪市西区、代表取締役社長:柴田高、以下、大幸薬品)は、二酸化塩素分子が、 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のヒトの体内への感染を阻止するメカニズムが解明されたことが、英文科学誌に掲載されたと発表しました。

研究成果は学術誌Annals of Pharmacology and Pharmaceuticsにて、タイトル「Inhibition of the Binding of Spike Protein of SARS-CoV-2 Coronavirus to Human Angiotensin-Converting Enzyme 2 by Chloride Dioxide (和訳: 二酸化塩素がSARS-CoV-2のスパイクたんぱく質に作用してヒトのACE2受容体との結合を阻害)」(2020, Volume 5, Issue 5, Article 1195)として掲載されました。

新型コロナウイルスが、ヒトに感染するには、ウイルスの表面にあるスパイクたんぱく質が、ヒト上皮細胞表面(肺や呼吸器等)にある受容体(以下、ACE2(*1)受容体)に結合することが必要です(図1)。

 

 

この結合時には、スパイクたんぱく質を構成する特定のアミノ酸残基(453番目チロシン)とACE2受容体の特定のアミノ酸残基(34番目ヒスチジン)が結合する(*2)ことが既に知られています(図2)。

 

 

今回の実験では、この特異的な結合を化学発光として定量的に評価できる測定法を用いて、二酸化塩素ガス溶液に室温5分間触れた後のスパイクたんぱく質と、ACE2受容体との結合反応を、コントロール群(二酸化塩素なしの場合)と比較しました。その結果、二酸化塩素濃度0.25mM (約17 ppm)以上で発光が低下することが確認されました。このことは二酸化塩素分子が新型コロナウイルスのスパイクたんぱく質に作用して、ACE2の結合を阻害することを示しており、二酸化塩素分子が新型コロナウイルスの感染を阻止することが考えられます。

 

近年、世界的な新興感染症や、更なるパンデミックの脅威、また医療現場での薬剤耐性菌による院内感染への対策が急務になっております。こうした要請に応えるため、大幸薬品では大学等の研究機関とも連携して、二酸化塩素分子がもつ除菌・ウイルス除去の特性に着目して、その安全性、有用性に関するエビデンスデータの集積を行っております。2007年には二酸化塩素分子が、たんぱく質を構成するアミノ酸であるトリプトファン、チロシンを特異的に酸化修飾することで変性させることを突き止め(*3)ました。また2012年には、二酸化塩素分子がインフルエンザウイルスの感染を抑制するメカニズムを解明(*4, 5)し、二酸化塩素分子が、インフルエンザウイルス(H1N1)の表面に存在するヘマグルチニンを構成するアミノ酸に特異的に作用し、酸化修飾することを立証しています。さらに、このヘマグルチニンを二酸化塩素で処理した時、受容体結合部位を構成する153番目トリプトファンに作用して、その立体構造に変化をもたらすことで、ヒトなどの宿主の受容体との結合を阻害することを検証しています。

 

大幸薬品ではこうした成果を活かし、新たな商材開発・用途提案など、積極的に取り組み 「世界のお客様に健康という大きな幸せを提供する」企業として、社会に貢献してまいります。

 

この場を借りて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により、お亡くなりになられた皆様に謹んでお悔やみを申し上げます。また罹患された方及びご家族・関係者の皆様に、心よりお見舞い申し上げます。更に感染拡大防止に向けて奮闘されておられる政府諸官庁、自治体の皆様、診察・治療にあたっておられる医療関係者の皆様に心からの敬意を表します。一日も早い感染拡大の終息を祈っております。

 

(*1) ACE2とは:アンジオテンシン変換酵素2(Angiotensin-converting enzyme 2)のことで、血圧上昇に深く関与している酵素であり、

ヒトコロナウイルスSARS-CoVおよびSARS-CoV-2の機能的受容体として知られている。

(*2) Yan R, Zhang Y, Li Y, et al. Structural basis for the recognition of SARS-CoV-2 by full-length human ACE2. Science 2020; 367(6485):1444-8.

(*3) Denaturation of protein by chlorine dioxide: oxidative modification of tryptophan and tyrosine residues, Ogata, N. Biochemistry 46, 4898-4911 (2007).

(*4) Protective effect of low-concentration chlorine dioxide gas against influenza A virus infection, Ogata, N. and Shibata T., Journal of General Virology, 89, 60-67 (2008).

(*5) Inactivation of influenza virus hemagglutinin by chlorine dioxide: oxidation of the conserved tryptophan 153 Residue in the receptor-binding site, Ogata N. Journal of General Virology, 93(12), 2558-2563, (2012).

 

 

■大幸薬品の感染管理事業での研究の取り組みについて

大幸薬品では感染管理事業が2005年に発足して以来、一貫した二酸化塩素の基礎研究を展開し、国内外の大学や研究機関との連携で、各種ウイルス、細菌、真菌等に対する有効性の研究や動物を用いた安全性の研究を行い、数多くの学術論文を発表し、その成果、特許技術などを有しております。2017年からは、大阪大学大学院医学研究科と産学連携により、低濃度二酸化塩素ガスによる空間除菌システムを中心に、再生医療分野や感染制御分野での臨床応用に向けての研究を進めております。大幸薬品の研究成果に関する詳細は以下サイトにてご参照ください。http://www.seirogan.co.jp/medical/research/index

 

■大幸薬品について

大幸薬品は、【「自立」、「共生」、「創造」を基本理念とし、世界のお客様に健康という大きな幸せを提供します】の企業理念のもと、『正露丸』、『セイロガン糖衣A』を主力製品とする医薬品事業と、低濃度二酸化塩素ガスの効果を用いた『クレベリン』を主力製品とする感染管理事業を活動の柱としております。近年、セルフメディケーションへの重要性が高まる中、当社では家庭薬と感染管理による衛生対策で、お客様の健康への寄与を通じて、社会に貢献できればと考えております。

 

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プレスリリース添付画像

図1_新型コロナウイルスのヒトへの感染の仕組み

図2_二酸化塩素分子によるスパイクたんぱく質とACE2受容体の結合阻害のイメージ

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