応募総数は過去最多22,440点!ついに審査結果が発表!       「だから、ことば大募集」表彰式を開催

大賞は「『ふるさと』をようけ詰めておくるけん」

松山市役所

2021年3月16日

松山市・ことばのちから実行委員会

 

応募総数は過去最多22,440点!ついに審査結果が発表! ~「だから、ことば大募集」表彰式を開催~ 大賞は「『ふるさと』をようけ詰めておくるけん」

 

 松山市とことばのちから実行委員会は、3月14日(日)に松山市立子規記念博物館で「だから、ことば大募集」表彰式を開催しました。当日は、松山市長の野志克仁、ことばのちから実行委員会委員長の五百木幸子のほか、審査員長である作家・文芸評論家の高橋源一郎さん、審査員のラッパーDisry(ディスリ―)さん、そして22,440点の応募作品の中から選ばれた受賞者が参加し、審査結果の発表および表彰を行いました。また、表彰式の後には、審査員のお二人によるトークイベントを開催しました。

 

 

 全国から広くことばを募集する「だから、ことば大募集」は、過去に2回、2000年と2010年に開催されています。「想(おもい)」を募集テーマに10年ぶりに開催した今回は、日本全国47都道府県、また海外10の国と地域から作品が寄せられ、応募総数は22,440点と過去最多となりました。

 今回、大賞に選ばれたのは、松山市在住の山口真由さんの作品「『ふるさと』をようけ詰めておくるけん」でした。受賞した山口さんは「県外に大切な人がいる方、そしてその大切な人に荷物を送ったことがある方なら、誰もが心の中で思ったことがあるのではないかな、そんな日常の小さなつぶやきを言葉にしたものです。コロナ禍でも誰かを想い、誰かに想われるという心のつながりが失われていないことを感じてもらえれば」と作品に込めた想いを語りました。また、審査員長の高橋源一郎さんからは、「22,440作品の中から約1000倍の難関を突破した25作品です。受賞した作品以外にも素晴らしいことばが多くあり、目移りしましたが、コロナ禍でも、こういうことばがあれば遠くのものが近くになる、どんな壁も乗り越えていける、そんなことばを選びました。受賞作品のようなことばが、いつでも誰からでも出てくるそういう時代になるといいと思います」と今回の受賞作品についての総評をお話いただきました。

 受賞作品は今後、松山市内各所に掲出され市内を彩る予定です。松山市とことばのちから実行委員会は、皆様から寄せられたたくさんのことばたちと共に、今後も「ことばを生かしたまちづくり」に取り組んでまいります。

 

審査結果について

大賞作品、優秀賞4作品、入賞20作品は以下の通りです。

 

<大賞>

作品 お名前

「ふるさと」をようけ詰めて送るけん

山口真由さん(愛媛県松山市)

 

<優秀賞>

作品 お名前

終わった恋に寄りそってくれたのは千年前のことばだった。

満﨑理惠さん(熊本県熊本市)

1年生の娘の置手紙「今日は朝たべない、コイをしているから。」

KOTAさん (愛知県)

鈍行で行け、周りが良く見える

石倉潔さん(愛知県名古屋市)

ばあばにだって、将来の夢あるぞ!

見沢富子さん(埼玉県所沢市)

 

<入賞>

作品 お名前

君の好きな所は一人にしてくれるのに、ひとりぼっちにはしない所

柏木愛里さん

母さん、自分をたまには褒めてください。もう十分合格点です。

太田宗隆さん

ふるさとの駅に降り立てば磯の香り 住んでた時は知らなかった

神田裕子さん

高2娘の反抗期 「弁当うまっ」で 一時休戦

横幕幸恵さん

「チンしてね」のオカンの字。あったかい。

小松崎潤さん

作業着に、父さんの 生き方包む

金子秀重さん

逢いたいのにもどらんでいいと言う親心

安田英一さん

山が泳いでいるね飛行機の窓見て教えてくれたわが子の愛しさ

川本耕司さん

おふくろと出掛ける時は、おふくろの歩幅で歩く

牛田正行さん

母の愛は常に全力 だからぶつかった時は メチャクチャ痛い

大恵やすよさん

想いはきっと、 wi-fiよりも飛び交っている。

内山陽子さん

家族って毛糸みたい こんがらがって あったかい

中林未孔さん

いつまで昨日のおまえでいるつもりだ!?

満川恒朗さん

まんまるでも、さんかくでも、しかくでもいいから、生きていて

波多野明倫さん

息子よ!アンタの ファーストキスは 母ちゃんと済んどんよ

乗松政之さん

「今年も蜜柑は甘いよ」父の電話は帰っておいでの合図

大屋雅広さん

わしゃ スマホは持っちょらんが 想いはいつも携帯しちょる

佐藤俊明さん

じいちゃんの教えは 守る ばあちゃんの想いは つなぐ

土居幹治さん

甘くて優しいのが松山の味やけん

新田芳久さん

息子に身長、抜かされた。負けることが嬉しいなんてね。

諸島一さん

 

高橋源一郎さん×Disryさんトークイベントの様子

 

  

 審査結果の発表の後には、作家・文芸評論家の高橋源一郎さんと松山市出身のラッパーDisry(ディスリ―)さんによるトークイベントが開催されました。イベント内では、「ことばのまち松山」の魅力について、「夏目漱石や正岡子規など優れた文学者を産み、あるいは彼らの作品の舞台となってきた町。人の感じは細やかで、かといって優しいだけじゃなく芯がある」と高橋さんが語り、Disryさんも「今は沖縄で活動しているが、地元に帰ってくるとやっぱり人の温かさを感じる」と話しました。また、小説とラップの違いというテーマでは、「小説はどちらかというなら過去を踏まえて現在や未来を見ている、ラップは直接、現在・未来に向き合って歌っている」と高橋さんがコメント。Disryさんも、「確かに逆境の中から未来に向けたことばが多いです。ハングリー精神が大切ですね」と語りました。さらに、トーク内では、高橋さんからDisryさんに「ちょっとラップしてみてください」と突然のリクエストも。するとDisryさんは、「やりよんけ?やりよるけん、I don’t care」と松山の方言を使ったラップを披露し、会場は大いに盛り上がりました。

 

アーカイブ公開について

 「だから、ことば大募集」表彰式および審査員のお二人によるトークイベントの映像は、ことばのちから公式YouTube(https://youtu.be/qeLjxtVn2sE)で公開しています。配信は3月末までを予定しています。

 

「だから、ことば大募集」について

 松山市は、正岡子規をはじめ多くの先人たちが残してくれた豊かな文学的土壌を大切に受け継ぎ、「ことば文化」を生かしながらまちづくりをしています。「だから、ことば大募集」では、「ことば」を全国から広く募集し、「ことばを大切にするまち松山」をPRします。これまで2000年と2010年に「だから、ことば大募集」を実施し、それぞれ全国から12,000点を超える多くの「ことば」が寄せられました。その中から選ばれた作品は、路面電車や松山城ロープウェイなどさまざまな場所に「街はことばのミュージアム」と題して展示し、皆さまから寄せられた「ことば」を松山の宝として、ことばの魅力で街を彩り、松山を訪れた人や市民に笑顔を届けています。新型コロナウイルス感染症の影響の下、あらためて「ことばのちから」を再認識する契機になればと考え実施した今回の「だから、ことば大募集」では、日本全国47都道府県、また海外10の国と地域から作品が寄せられ、応募総数は22,440点と過去最多となりました。

 

◆ことばのちから

・ホームページ: https://kotobanochikara.camps.jp (だから、ことば大募集特設ページ)

         http://www.kotobanochikara.net/  (概要・過去アーカイブ)

・ツイッター:  https://twitter.com/kotobanoch1kara

・インスタグラム:https://www.instagram.com/kotobanoch1kara/ 

 

■本件に関するお問い合わせ先

松山市 文化・ことば課 ことばのちから担当

愛媛県松山市二番町四丁目7番地2

電話:089-948-6952

E-mail:bunkakotoba@city.matsuyama.ehime.jp

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