食育健康サミット2021 『ポストコロナ時代に向けた新しい生活様式の提言~日本型食生活と運動を中心に~』

 

公益社団法人 日本医師会

公益社団法人 米穀安定供給確保支援機構

 

食育健康サミット2021 ポストコロナ時代に向けた新しい生活様式の提言~日本型食生活と運動を中心に~

 

公益社団法人 日本医師会と公益社団法人 米穀安定供給確保支援機構は「ポストコロナ時代に向けた新しい生活様式の提言~日本型食生活と運動を中心に~」について考える「食育健康サミット2021」のWEB配信を開始しました。

新型コロナウイルス感染症との戦いが始まってほぼ2年が経過。リモートワーク、テイクアウトといった「新しい生活様式」も定着しつつある一方、食生活の変化や、外出自粛、在宅勤務の増加に伴う運動不足による「コロナ太り」といった新たな問題が指摘されています。

本年度は、「新しい生活様式」が、生活習慣病やフレイルにどのような影響をおよぼしているのか、最新の実態調査をもとに検証するとともに、ポストコロナ時代を見据えて、いまから指導しておくべき生活の注意点、改善ポイントなどについて、食事、運動の両方の視点から考察していくなかで、ごはんを主食とした日本型食生活の意義、役割について考えます。

本サミットは医師、管理栄養士等を主な対象としていますが、どなたでも無料でご視聴頂けます。

視聴には事前登録が必要になります。詳細は、「米ネット」の特設サイトをご参照下さい。

 

WEB配信 【食育健康サミット2021 「ポストコロナ時代に向けた新しい生活様式の提言~日本型食生活と運動を中心に~」 開催概要

■配信期間:2022年1月20日(木)~ 4月30日(土)

■主 催:公益社団法人 日本医師会 公益社団法人 米穀安定供給確保支援機構

■参加費:無料

■座 長:帝京大学臨床研究センター センター長 / 寺本内科・歯科クリニック 内科院長 寺本 民生

■講 師:

帝京大学臨床研究センター 准教授 / 糖尿病内科兼担 宇野 希世子

国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所身体活動研究部 特別研究員 山田 陽介

国立長寿医療研究センター老化疫学研究部 部長 大塚  礼

帝京大学臨床研究センター センター長 / 寺本内科・歯科クリニック 内科院長 寺本 民生

(敬称略)

■参加方法: 米ネットからお申込み https://www.komenet.jp

    

●本件に関するお問い合わせ先:食育健康サミット2021事務局 shokuiku@intage.com

 

■講演要旨

講演1

「コロナ禍における生活習慣病の実態~独自研究を踏まえて~」

帝京大学臨床研究センター 准教授 / 糖尿病内科兼担 宇野 希世子 先生

自粛生活による食習慣や運動量の変化、遠隔診療や診療間隔延長等の受診体制の変化、重症化リスクとしての心理的ストレス等、多くの患者は、新型コロナウイルス感染症により様々な問題に直面しました。新型コロナウイルス感染のリスクが持続し、ソーシャルディスタンスやステイホームをある程度継続していくなか、「新しい生活様式」における影響、どのような生活変化がみられ、どのように治療に影響したか、を明らかにし、今後の注意点・改善点について検討していく必要があります。

約350名の糖尿病患者を対象に行った、新型コロナウイルス感染症流行前からの食事量、食事のバランス(炭水化物・脂質・塩分・蛋白質・間食)、運動量、さらにはストレス度合の変化に対するアンケート調査をもとに、自粛生活により食生活がどのように変化したか、どのような患者でより変化がみられたか、どのような食事のとり方が望ましいと考えられるか、等を検討した結果を踏まえ、バランスよく食べることの重要性や日本型食生活についても言及します。

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講演2

「中高年のメタボリックシンドローム、フレイル対策と運動の重要性」

国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所身体活動研究部 特別研究員 山田 陽介 先生

コロナ禍では、テレワーク・活動自粛などが強く推奨された大都市圏を中心に、歩数や身体活動量が有意に減少しました。条件にもよりますが、リモートワークになると身体活動量が最大で500 kcal/日程度低下する可能性があり、いわゆるコロナ太りの要因になります。コロナ禍による身体活動の低下は、中年期のメタボリックシンドロームと高齢期のフレイルの両方のリスクを高める可能性があり、新しい生活様式下では、感染症予防と同時に、適切な運動と栄養の必要性がより高まっています。加齢に伴って筋量および筋質が低下します。低筋量はフレイルの要因である一方で、体重あたりの筋量が低い人ではメタボリックシンドローム発症のリスクも高くなります。

我々は、京都府亀岡市で1,000人規模の大規模介入試験を行い、運動、口腔ケアと栄養指導の組み合わせが、筋量や体力を増加させ、その後の要介護認定の発生や介護給付費の増大を抑制するかを検証しました。栄養指導では、低栄養になることを予防するために、主食・主菜・副菜(および果物と乳製品)の組み合わせを指導し、食事バランスガイド遵守率を高めることを意識しました。追跡調査により、上記の総合的介護予防プログラムがその後の要介護認定の発生や介護給付費の増大を抑制する可能性が示されました。

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講演3

「免疫力を高める食事とこれからの栄養・食生活」

国立長寿医療研究センター老化疫学研究部 部長  大塚  礼 先生

 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、免疫機能を高める食事への関心が高まっています。本講演では国立長寿医療研究センターで実施している地域住民を対象とした老化・老年病予防に関する栄養疫学研究を題材にして、健康寿命延伸のためにどのような食生活を営むことが好ましいと考えられるか、最新の研究成果を踏まえ紹介しながら、免疫機能向上につながる食生活上のポイントについてもお伝えします。

コロナ禍では不要不急の外出・移動の制限や、イベント開催規制などが求められ、私たちのこれまでの生活スタイルは大きく揺らぎ、変化を強いられました。講演では、国の調査結果等を参照し、コロナ禍でどのような人にどのような食生活上の変化が起こったのかを推測することにより、私たちが健康長寿社会を構築するために、新しい生活様式の中で日々心がけたい食生活について考えます。さらに、日本型食生活を例に、食の多様性、バランスのよい食事の重要性について解説します。

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クロージング

「サミットまとめ」

帝京大学臨床研究センター センター長 / 寺本内科・歯科クリニック 内科院長 寺本 民生 先生

新型コロナウイルス感染症は、まさに全世界にわたり猛威を振いました。人類は常に新たな感染症に立ち向かっていくことが求められていますが、“免疫”という武器を持たない新たな感染症と対峙することは、場合によっては人類の滅亡を意味します。幸い、感染症に対しては“隔離”という手段が有効であるということを、私たちは歴史の中で学んできました。したがって、世界のここかしこで“ロックダウン”という荒手の手段が講じられました。我が国では、ロックダウンこそなかったものの、生活は極端に制限され、それは心理面のみならず、食事や活動性にも大きく影響を与えてきました。

100年前に大流行したスペイン風邪の教訓もあって、我が国ではコロナ前でもマスクをする人が多くいました。今回も、このような生活様式は必ずしも元通りにはならないものと思われますが、そこに起こる健康障害をしっかり認識し、対応していくことこそが、真の「新しい生活様式」であるべきであると思います。

本講演会では、生活様式が元通りになることを願う一方で、現実に目を向け、生活習慣病・フレイルが互いに悪影響をおよぼし合うことや、生活因子が大きく関係するといった必然的に起こる問題点にメスを入れて、日本型食生活と運動等の重要性を総括し、新たな健康習慣の獲得を志向する提言を行っていきたいと思います。

 

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  • エリア
    東京都
  • キーワード
    ポストコロナ、日本型食生活、生活習慣病、フレイル、栄養
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  • 所在地 東京都
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