電通グループ、CMO調査レポート2024を発表
電通グループ(ブランド:「dentsu」、本社:株式会社電通グループ、拠点:東京都港区、代表者:代表執行役 社長 グローバルCEO:五十嵐 博)は、日本を含む世界の主要14市場における企業のCMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)950名を対象に、グローバル規模の「CMO調査レポート2024」を発表しました。
今年で5回目となる本年次調査では、950名のCMO(n=970)の意識調査・分析をもとに、同業他社とのベンチマークの設定や、クリエイティブ、エクスペリエンス、イノベーションのロードマップ策定に関するインサイトの共有を目的としています。本調査では、主要14市場※における企業のCMOに計45の質問を行い、回答を分析し、変革の推進に関する提言も行っています。
■本調査の詳細レポート(日本語版)は以下のURLよりダウンロード可能です。 URL: https://www.group.dentsu.com/jp/news/pdf/dentsu-creative-cmo-survey-2024-jp.pdf (2.8MB)
当調査の公開にあたり、電通グループ グローバル・チーフ・クリエーティブ・オフィサー 佐々木康晴は、次のように述べています。
「成長が難しい時代にあって、CMOの皆さまは、持続可能な成長の新たな源として、これまで以上にイノベーションに目を向けています。私たちも、10年以上にわたるDentsu Lab Tokyoの活動などを通じ、クリエイティビティが生み出すイノベーションはとても重要で価値のあるものだと捉えています。私たちは、クライアントの喫緊の課題解決をサポートするためにDentsu Labを世界中に拡大していこうとしているところであり、CMOの皆さまがイノベーションへの投資を重視していると知って、とてもワクワクしています。私たちは、クライアントの皆さまが『AIと人間性の共存』について考え始めている様子にも触発されています。AIは飛躍的に進歩していますが、そのAI時代においても、音声や触覚などの人の『感覚』や、深い共感や驚きなどの『感情』を刺激して、テクノロジーと人間性を結びつけるブランド体験を作り出すことに、とても大きな可能性があると考えています。」
また、本調査をリードしたDentsu Creativeのグローバル・ブランド・プレジデント アビー・クラッセンは次のように述べています。
「クライアントにヒアリングをし、私たちの調査で確認できたことは、クライアントがこれまで以上にクリエイティビティに価値を見出し、必要としているということです。しかし、それは新しい種類のクリエイティビティです。ビジネス主導のクリエイティビティであり、コミュニケーションからコマース、サステナビリティに至るまで、組織のあらゆる局面に影響を与えるクリエイティビティです。それと同時に、AIに対するクライアントの向き合い方が変化していることも分かりました。AIは人間の創造性を脅かすものではなく、クリエイティビティに人知を超えた力 ― パーソナライゼーション、リアルタイムの対応力、そしてレレバンシー(関連性)の速度と可能性を指数関数的に高める力 ― を与える手段なのです。」
本調査が示すマーケターに求められる8つの重要課題は下記のとおりです。
1.オムニチャネル・クリエイティビティからオムニプレゼント・クリエイティビティへ
変化の激しい世界では成長が難しく、CMOはコミュニケーションだけでなくビジネスのあらゆる面でクリエイティビティを必要としています。82%が、クリエイティビティがかつてないほど成長を引き出す可能性を秘めていると考えています。
2.シェア・オブ・ボイスからシェア・オブ・カルチャーへ
メディア消費行動が大きく変化した世界では、ブランドは(単なる広告だけでなく)カルチャー、コンテンツ、エンターテインメントを通じて、新しい方法でリーチを拡大していくことになるでしょう。CMOの88%が、ブランドが生活者のカルチャーの一部になることがこれまで以上に重要だと考えています。
3.コントロールからコンダクト(指揮)へ
今日のブランドが、生活者のネットワーク、パートナー、クリエイターのエコシステムを通じて構築されていることをCMOは認識しています。彼らの77%は、将来、マーケティングはブランド、クリエイター、プラットフォーム間のパートナーシップになるだろうと認めています。
4.シームレスな体験から唯一無二な体験へ
製品の優位性が瞬く間に模倣される中、ブランドはつながりのある特徴的なブランド体験を通じて差別化を図ります。マーケターの75%が、コミュニケーションからコマースまで、あらゆるコンタクトポイントがブランドストーリーを伝えることができ、また伝えなければならないと認識しています。
5.知見から先見へ
CMOは、今の顧客の声だけでなく、未来のトレンドや消費者願望を予測し、行動するというプレッシャーと向き合っています。79%が、データや知見を駆使して未来の製品や提供価値を予測することが求められているとしています。
6.競争相手としてのAIから共同作業者としてのAIへ
AIが成熟するにつれ、CMOは人間の創造性を脅かす存在としてではなく、協力者や共同クリエイターとしてのAIの可能性を再評価しています。生成AIが私たちを感動させるコンテンツを作ることはないだろうとするCMOの割合は、前年比で18ポイント減少しました。
7.先端のイノベーションからコアのイノベーションへ
変化のペースが加速するにつれ、顧客は予算のかなりの割合をイノベーションに投資しています。それはもはやニッチというレベルでも、あったら良いというものでもありません。マーケターの79%は、予算の10%以上をイノベーションに投資する予定であり、うち56%は20%以上投資する予定ということです。
8.規定課題に対応するだけでなく、ビジネスを変革し、社会を変えるパートナーへ
先行きが不透明な中、成長の原動力としてのマーケティングの役割はますます重要になっています。CMOは代理店に、単に指示に応じるだけでなく、クリエイティビティの力で自分たちのビジネスを変革する手助けをしてくれることを望んでいます。そして 70%が、エージェンシーには常に自分たちが望むものではなく、自分たちが必要としているものをもたらしてほしいと回答しています。
※:オーストラリア、ブラジル、中国、カナダ、ドイツ、イタリア、インド、日本、メキシコ、サウジアラビア、スペイン、アラブ首長国連邦、米国、英国
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<Appendix>
CMO調査結果における主な質問項目のグローバルと日本の比較データ
グローバル・データポイント トップ10(日本・データポイント トップ10をそれぞれ抽出)
注:%は、「そう思う」の合計。グローバルは日本を含む
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【リリースに関する問い合わせ先】
株式会社電通グループ グループコーポレートコミュニケーションオフィス 小嶋、島津
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