文部科学省スーパーグローバル大学創成支援事業の最終評価で「S」評価を獲得

10年間の取り組みが高く評価され、3回連続「S」評価を達成した唯一の大学に

上智学院

上智大学(東京都千代田区)は、2025年3月28日に公表された文部科学省「スーパーグローバル大学創成支援事業(以下、SGU事業)」の最終評価(事後評価)において、5段階評価(S~D)のうち最高評価である「S」評価を獲得しました。本学は、「タイプB:グローバル化牽引型」に採択され、「多層的ハブ機能を有するグローバルキャンパスの創成と支援ガバナンスの確立」に取り組んできました。

 

「S」評価は、「優れた取組状況で事業目的が十分に達成され、今後も持続的な発展が確実に期待できる」とされる最高評価です。今回の最終評価では、採択大学全37大学のうち6校がこの評価を受けています。

本学はこれまでの中間評価(平成29年度、令和2年度)においても2回連続で「S」評価を受けており、今回の最終評価を含めた3回すべてで「S」評価を達成した唯一の大学となりました。

 

本学の構想は、本学を運営する学校法人上智学院の長期計画「グランドレイアウト2.0」と連動させながら、グローバル教育プログラムの整備、グローバルキャンパスの創成、ガバナンス改革の3本柱で、教育研究活動における国際競争力と国際通用性の向上を目指すことを掲げたものです。本学では、新たな英語学位プログラムの創設や複数の海外拠点の開設、海外大学院との連携や協定校ネットワークの拡大、多様なニーズに応じたバラエティに富んだ留学プログラムの開発、グローバル化推進のための体制・仕組みの整備等に取り組み、大学のグローバル化推進の基盤強化に繋げてまいりました。

 

 

曄道 佳明学長のコメント

SGU事業期間中は、コロナや社会情勢の変化等外的な変化もありましたが、その中でも大学のミッションを掲げて全学で取り組んだことで、学内制度や学生、上智に関わる人が世界と共に学び成長する機会の創出につながりました。今回の事後評価でもその点が評価されたことは意義深いと感じています。グローバル化と大学の活動は密接に関わっていて、ますます切り離せないものとなっています。本学はSGUでの進展事項、強みや特徴を生かしながら、国際通用性の向上への努力を継続することで、引き続き多様性、包摂性のある社会の実現に貢献してまいります。

 

 

SGU事業について

SGU事業は、日本の高等教育の国際競争力の向上及びグローバル人材の育成を図るため、世界トップレベルの大学との交流・連携を実現、加速するための人事・教務システムの改革など国際化を徹底して進める大学や、学生のグローバル対応力育成のための体制強化を進める大学を支援することを目的に、平成26年度(2014年度)にスタートし、令和5年(2023年度)に10年間の補助事業期間を終えました。

 

 

上智大学SGU事業の成果例

 

グローバル教育プログラムの整備に関連する取り組み

英語による学位取得コース「Sophia Program for Sustainable Futures(SPSF)」の新設

SPSFは「持続可能な未来」をテーマに6学科が連携する英語学位プログラム。2020年秋に4学科で学生受入を開始し、2023年秋には全6学科に約170人が在籍するプログラムとなった。

 

キャンパスでのグローバル教育科目の充実

外国語で実施する科目の全授業科目に占める割合は、事業開始の平成25(2013)年の924科目(13.6%)から、事業終了年度は1,847科目(23.5%)と約2倍に上昇した。

 

海外大学院との連携プログラム強化

コロンビア大学をはじめとした海外の名門大学院への進学を後押しする「海外大学院特別進学制度」や、ジュネーブ国際・開発研究大学院との「3+2プログラム」(国内での学部3年と海外での修士2年を接続したプログラム)を構築し、2016年度から2023年度には前者で計14人、後者の3+2プログラムで計7人が海外大学院へ進学した。

 

 

グローバルキャンパス創成に関連する取り組み

派遣・受入留学生の増加

交換留学協定校は、量的拡大と共にアジアやアフリカ、中南米等、地域的な拡大も実現した。学生ニーズに応じた多様な留学プログラムを用意することで、年間の日本人留学経験者数は採択前の約1.5倍となった。

 

・交換留学協定校数:32カ国169校(2013年)→63カ国343校(2023年)

・日本人留学者数:625人/年(2013年)→ 889人/年(2023年)

・外国人留学生受入れ数:1,358人/年(2013年) → 2,480人/年(2023年)

 

国際寮の開設、キャリア支援、奨学金創設など外国人留学生受入体制の強化・充実

国際学生寮の設置に加え、留学生向けの予約型かつ学費全額免除で受入を行う奨学金制度を創設。また、留学生対象の就職支援プログラムを年20回以上行うほか、日英中3言語での就職ガイダンスや個別相談、英語のキャリアフェア、国際寮での寮生向けのキャリアセミナーの実施など、キャリアサポートに注力した。

 

 

ガバナンス改革に関連する取り組み

グローバル化推進のための学内体制、仕組みの整備

理事、学長、副学長、各学部・研究科の教員、職員等から成る「グローバル化推進本部」を学校法人に設置し、全学的に連携してグローバル化を推進する仕組を整備した。また、国内外の有識者で構成される「アドバイザリーボード(外部評価委員会)」を設置。対面、オンラインで4期計17回にわたり定期的に開催し、グローバル化の方向性や具体的な取組への国際的かつ複眼的な視点と多くの示唆に富む提言を得た。

 

IR(Institutional Research)の推進および国内教育機関のIR導入を後押し

教学や経営に関するさまざまなデータの収集、管理、分析、共有を通して大学の意思決定を支援する機能であるIR推進を担う部署として、2015年にIR推進室を設置。授業評価や学生の意識調査、学習成果の獲得状況等の分析を通じた教学施策や経営施策の提言を行う体制を整え、グローバル化を含む大学改革全般を推進した。また、IR大学コンソーシアムでの調査実施等を通じ、学内外にその成果を広く発信するなど、国内高等教育機関に対するIRの啓発活動にも注力した。

 

海外拠点の現地法人化での実践的な学びの拡充と、成果の横展開

大学広報や留学者支援の海外拠点としてスタートしたタイ・バンコクの「上智大学ASEANハブセンター」の発展的拡充を図り、2019年4月に学校法人が一部出資して教育支援を中心とする事業会社Sophia Global Education and Discovery Co., Ltd.(Sophia GED)を設立した。経営面の自走化を図ると同時に、本学の東南アジアでの実践型プログラムの充実、国内他大学のプログラム開発と実施も担っている。

 

2020年度からは新たな収益事業として、日本の高校生がテーマを決めて10か月間探究に取り組むオンライン学習プログラム「せかい探究部」を実施している。自身の興味関心を深める活動の修了生は2023年度の終了時で150人以上に及んだ。加えて、国内カトリック高校向けのスタディツアー等も担当する等、本事業成果の横展開と、若い世代が海外と触れるきっかけづくり、経験の実現にも貢献している。

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