【公表のお知らせ】アジア国際送電網研究会 第2次報告書

「アジア国際送電網研究会 第2次報告書」では、日本を含むアジアでの国際送電網実現に向けて、日本-韓国、日本-ロシア間の国際送電線ルートを具体的に検討し、建設費の試算と収益計算を行いました。日韓間、日露間の国際送電線の建設費試算が行われ、公表されるのは日本で初めてのことです。(2018年6月14日公表)

2018年6月14日

公益財団法人 自然エネルギー財団

【公表のお知らせ】アジア国際送電網研究会 第2次報告書

公益財団法人 自然エネルギー財団は、日本を含むアジアでの国際送電網実現に向けて検討した「アジア国際送電網研究会 第2次報告書」を公表しました。

この第2次報告書では、日本-韓国、日本-ロシア間の国際送電線ルートを具体的に検討し、建設費の試算と収益計算を行いました。日韓間、日露間の国際送電線の建設費試算が行われ、公表されるのは日本で初めてのことです。

自然エネルギー財団は、この「第2次報告書」をきっかけとして、日本を含む北東アジアでの国際送電網の実現に向け、活発かつ具体的な議論が起きることを期待します。

▶報告書全文および概要資料はこちら

<報告書概要>

本報告書では、第1章で、2017年以降の北東アジアにおける国際送電網実現に向けた各国の動き、日本における電力市場改革の進捗状況を整理しています。

第2章では、2017年9月に行った当研究会による現地視察を踏まえ、国際的な電力取引に100年以上の歴史を持つ米国とカナダの国際連系の事例を検討しました。米加間では、ニューヨーク州など、州政府の主導で、隣国カナダの自然エネルギー(水力や風力)による電気を輸入し、地域の再生可能エネルギー比率を向上させるプロジェクトが複数進行しています。

第3章では、日露・日韓の国際連系のための、具体的な海底送電線ルートの検討を行い、選定したルートごとに海底送電線の建設に係る費用の計算を行いました。

さらに第4章では、国際連系線を活用したビジネスによってどのように投資コストの回収ができるのか、収益性計算を行うとともに、国際連系から得られる社会・環境面での多様な便益を検討しました。また日本で国際連系線を活用した事業を行うための法制度について、既存のライセンスで行う可能性を整理したうえで、国際送電事業ライセンスを新設するという将来的な可能性も検討いたしました。

<目次>

はじめに

第1章:最近の国際送電網と電力システム改革を巡る状況 

第2章:北米における国際送電網への取り組み

第3章:日露・日韓の国際連系線の建設ルートと建設費用

第4章:国際連系線のビジネスモデル・便益と法的枠組み 

おわりに

<アジア国際送電網研究会>

2016年7月に、電力系統やエネルギー政策の研究者、自然エネルギーの専門家、関連する企業関係者などをメンバーとして設置され、自然エネルギー財団が事務局を務めています。

座長     大山 力  横浜国立大学 大学院工学研究院 教授 

座長代理 高橋 洋  都留文科大学 地域社会学科 教授 

委員

   橘川 武郎 東京理科大学大学院経営学研究科 教授

   斉藤 哲夫 東京大学 生産技術研究所 特任研究員

   新岡 卓  欧州ビジネス協会 エネルギー委員会 委員長

   三輪 茂基 ソフトバンクグループ株式会社 CEOプロジェクト室 室長

                        SBエナジー株式会社 代表取締役社長

   大野 輝之 公益財団法人 自然エネルギー財団 常務理事

オブザーバー  岡本 浩  東京電力パワーグリッド株式会社 取締役副社長

顧問          田中 伸男  公益財団法人 笹川平和財団 会長

<関連情報>

▶ アジア国際送電網研究会 中間報告書 (2017年4月公表)

▶「アジア国際送電網研究会 中間報告書」発表シンポジウム 国際送電網が切り開く電力ビジネスの未来 (2017年5月17日)

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自然エネルギー財団は、東日本大震災および福島第一原子力発電所の事故を受けて、孫 正義(ソフトバンクグループ代表)を設立者・会長として2011年8月に設立されました。安心・安全で豊かな社会の実現には自然エネルギーの普及が不可欠であるという信念から、自然エネルギーを基盤とした社会を構築することを目的として活動しています。

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プレスリリース添付画像

アジア国際送電網研究会 第2次報告書 イメージ

アジア国際送電網研究会 第2次報告書 表紙

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