【島村楽器調べ】AIで音楽はどう変わる?音楽でAIが活躍しそうな分野、メリット・デメリットを意識調査
2019/5/30
島村楽器株式会社
【島村楽器調べ】AIで音楽の世界はどう変わる?音楽でAIが活躍しそうな分野メリット・デメリットを意識調査
【AIと音楽に関する調査】
・楽器経験者の6割がAIを取り入れることに興味あり!
・手のかかる作業はもうAIにおまかせ?音楽でAIが活躍しそうな項目のトップは「作曲」、「PA(音響)」!
・バンドメンバーをもしAIに代えるなら・・・代わって欲しいパートの1位は「ドラム」!
島村楽器株式会社(本社:東京都江戸川区、代表取締役社長:廣瀬利明)は、当社従業員に対して【AIと音楽に関する調査】を実施。楽器経験者660名から回答を得ました。
現在、様々な分野でAIを活用した製品やサービスが普及していますが、「人間らしい」行為とされている音楽の世界でもAIの活用が意識され始めています。音楽に関わっている人たちはAIに対してどのように感じているのでしょうか?今回、その実態を明らかにすべく、AIへの関心度、AIに活用できそうな音楽の分野、AIを取り入れることによるメリット・デメリットを調査してみました。
【AIと音楽に関する調査】:注目トピックス
①楽器経験者の約6割が、音楽にAIを取り入れることに関心あり!
②音楽でAIが活躍できそうな分野のトップは「作曲」「PA(音響)」。男性は演奏関連での
AI活用に期待。女性は、演奏・レッスンなど人の手が密接にかかわる分野以外で、活用
に関心あり。
③AIを取り入れることのメリット「いつでも演奏(練習)ができる」、「演奏のサポートを
してくれる」。
④AIを取り入れることのデメリット「正確すぎて面白みがなさそう」。
⑤AIで代替できないものは「音の生々しさ」、「観客とのやりとり」。女性は、男性より音楽に人間らしさを重要視。
⑥AIに交代して欲しいバンドパートの1位は「ドラム」!
⑦交代して欲しい理由は「技術的に問題がある」がトップ。次点で男性は人間関係、女性
は音楽への姿勢を重視。
⑧AIに「交代して欲しくないバンドメンバーがいる」85%。交代して欲しくないバンド
パート「ヴォーカル」がトップ!
⑨交代して欲しくない理由は「そのメンバーにしかできない演奏(音楽)だから」がトップ。
男性は「楽しさ」「相性」等の対人関係を重視。
【今回の調査結果について】
今回の結果では、楽器経験者の約6割が音楽にAIを取り入れることに前向きで、音楽の世界でもAIへの関心が高いことが分かりました。
ただ、男女でのAI活用の方向性への関心項目は異なっており、男性は、演奏面やレッスンでのAI活用に関心が高く、女性は演奏・レッスン以外の項目に関心が高くなるという点は興味深い結果と言えるのではないでしょうか?
男性に比べて女性は、ライブ演奏など他人とのコミュニケーションに関わる部分では、人間らしさにこだわりがあるのかもしれません。
とはいえ「作曲」、「PA(音響)、「著作権管理」など、手間のかかる作業にAI活用の期待が集まる結果となっており、AIが進化していけば、より幅広い層に手軽に音楽を楽しむことが可能になっていくと考えられます。その一方、AIには苦手だろうと思われる、人間ならではの能力による音楽の素晴らしさも際立ってくると予想されます。いずれにしろ、今後、AIを導入することによって音楽の世界がどう変わっていくか注目されます。
【調査概要】
・対象:島村楽器株式会社従業員(アルバイト含む)
20代~40代の楽器経験者 男性330名・女性 330名 合計660名
・調査時期:2019年4月
・調査手法:インターネット調査(島村楽器調べ)
■お問い合わせ窓口■
島村楽器株式会社 大深(オオフカ)
Tel:03-3613-4152 E-mail:press@shimamura.co.jp
①楽器経験者の約6割が、音楽にAIを取り入れることに関心あり。ただし男女間で差があり。
音楽にAIを取り入れることに、楽器経験者の59.7%が『関心がある』(「関心がある」、「やや関心がある」の合計)となりました。
男女別で見ると、男性の『関心がある』は71.8%で、女性の47.5%よりも高い結果に。男性の方が、女性よりAI活用に強い関心があることが分かりました。
Q. あなたは音楽を作ったり演奏したりする上でのAIの活用に関心がありますか?(単一回答)
(全体:n=660、男性:n=330、女性:n= 330)
②音楽でAIが活躍できそうな項目のトップは、「作曲」、「PA(音響)」!
男性は演奏関連でのAI活用に期待。女性は、演奏やレッスンなど、人の手が密接に
かかわる分野以外でのAI活用に関心あり。
音楽でのAI活用は、様々なケースが考えられますが、最も将来性がありそうな項目を聞いたところ(単一回答)、トップは「作曲」、「PA(音響)」(ともに14.8%)に。次に「ミキシング」(12.3%)、「著作権管理」(10.5%)となりました。
「作曲」を選んだ理由としては、“人間では考えられないような曲ができそう”、“膨大なデータベースの組合せで面白いものができそう”等となり、「PA(音響)」は“客観的なデータに基づいた音作りが期待できる”、“ライブの準備にかかる時間が、格段に短縮される”等となりました。
男女別に傾向を見てみると、男性は「作曲」、「PA(音響)」、「ミキシング」が、女性より高くなるという結果に。男性は、演奏に関わる部分でAIに将来性があると考えているようです。
また、「レッスン」も女性より高くなっています。一般的に女性は男性よりコミュニケーションを重視すると言われますが、講師と生徒のコミュニケーションが重要である「レッスン」であっても、男性は効率的であれば講師は人でなくてもよいと考えている傾向があるのかもしれません。
一方、女性は「著作権管理」を始めとして、「リスナーへの曲のお薦め」、「録音」、「プロモーション」が男性よりも高くなっています。男性と異なり、演奏以外の分野での活用に関心があると言えそうです。このように、音楽のAI活用の方向性には男女間で違う傾向があることが分かりました。
Q. 音楽の分野で最もAI活用の将来性があると思うものを一つ教えてください(単一回答)。
(全体:n=660、男性:n=330、女性:n= 330)
③音楽にAIを取り入れることのメリット「いつでも演奏(練習)ができる」、「演奏のサポートをしてくれる」。
音楽にAIを取り入れることのメリットは「いつでも演奏(練習)ができる」(53.5%)、「演奏のサポートをしてくれる」(47.3%)、「演奏の幅が広がる」(36.5%)が上位に(複数回答)。
AIには、時間に制約されずに演奏できることや演奏のサポートについて期待している状況が伺えます。人間同士では、時間の調整や演奏が上手な人のサポートを受けるのは手間がかかる面もありますが、AIが進化すれば、そういった点が解決できるかもしれません。
Q. バンドやアンサンブルのメンバーに、AIを入れるメリットを全てお答えください(複数回答)。(全体:n=660、男性:n=330、女性:n= 330)
④音楽にAIを取り入れることのデメリット「AIだと正確すぎて面白みがなさそう」。女性は演奏面で人間らしさを重視。
音楽にAIを取り入れることのデメリットは「AIだと正確すぎて面白みがなさそう」(47.4%)、「AIだと観客とのやりとりができない」(29.7%)、「いくら優れた演奏能力があっても人間にはかなわない」(27.6%)が上位に(複数回答)。
男女別で見てみると、女性は「AIだと正確すぎて面白みがなさそう」が5割を超え、また「いくら優れた演奏能力があっても人間にはかなわない」、「AIだと演奏パターンが限られそうだから」が男性より高くなっています。
女性は男性より、AIに対して人間らしさがない面をデメリットとして考えていることが分かりました。
Q. バンドやアンサンブルのメンバーに、AIを入れるデメリットを全てお答えください(複数回答)。(全体:n=660、男性:n=330、女性:n= 330)
⑤音楽でAIに代替できない人間固有のものは「音の生々しさ」、「観客とのやりとり」、「曲の解釈の独自性」。
「音楽でAIに代替できない人間固有のものがある」と回答した601人に、音楽でAIに代替できない人間固有のものを聞いたところ「音の生々しさ」(53.6%)、「観客とのやりとり」(47.9%)、「曲の解釈の独自性」(44.6%)が上位となりました(複数回答)。
男女別に見ると、女性は「音の生々しさ」、「観客とのやりとり」、「曲の解釈の独自性」、「アドリブ(即興)」、「他人とのセッション技術」が男性よりも高くなっています。
音楽にAIを取り入れるデメリットの回答でも見られたように、ここでも女性は人間らしさを必要とする演奏面(特にライブ)においては、AIは人間に及ばないと考えているようです。
一方、男性は、「ひらめき」、「偶発性」が女性よりも高くなりました。男性はAIを“パターン化されたもの”で人間と比べてあまり想定外の行動はしないものとして認識しているかもしれません。
Q. 音楽でAIに代替できない人間固有のものを全てお答えください(複数回答)。
(全体:n=601、男性:n=292、女性:n= 309)
⑥AIに「交代して欲しいバンドメンバーがいる」は2割強。交代して欲しいバンドパートでは「ドラム」がトップ!
バンド経験がある383人に対して、AIに交代して欲しいバンドメンバーがいるかどうかを聞いたところ23.8%が「いる(いた)」となりました。
Q. もし、AIが人間と変わらないレベルで演奏できたとしたら、あなたはAIに交代して欲しいメンバーはいますか(いましたか)?(単一回答)
(全体:n=383、男性:n=272、女性:n= 111)
交代して欲しいバンドパートを聞いたところ(複数回答)、男女とも「ドラム」がトップで総計52.7%と圧倒的に高くなりました。
男女別に交代して欲しいパートを見ると、女性は「ドラム」、「サイドギター」が男性よりも高くなっています。女性は、派手ではないですが、バンドの要となるパートを重視していることが分かります。
Q. その交代して欲しいと思ったメンバーの担当パートは何ですか(複数回答)
(全体:n=91、男性:n=66、女性:n= 25)
⑦交代して欲しい理由は「技術的に問題がある」がトップ。次点で男性は人間関係、女性は音楽への姿勢を重視。
交代して欲しい理由は「技術的に問題がある」(70.3%)が圧倒的に高くなるという結果に。次に「そのメンバーの性格に問題がある」(24.2%)、「相性がよくない」(22.0%)、「そのメンバーが音楽に対して不真面目である」(20.9%)となりました。
トップの「技術的に問題がある」以外の理由を、男女別で見ていくと、男性は「そのメンバーの性格に問題がある」「相性がよくない」が高くなっています。男性は対人関係の理由からAIに交代して欲しいと考えているようです。
一方、女性は「そのメンバーが音楽に対して不真面目である」が高くなっています。女性は対人関係の理由よりも音楽に対する姿勢を重視していると言えます。
このようにバンドメンバーをAIに交代して欲しい理由は、男女間で違いが見られました。
Q. そのメンバーに交代して欲しい(して欲しかった)理由を全てお答えください(複数回答)(全体:n=91、男性:n=66、女性:n= 25)
⑧AIに「交代して欲しくないバンドメンバーがいる」は85%。交代して欲しくないバンドパートは「ヴォーカル」がトップ!
バンド経験がある383人に対して、AIに交代して欲しくないバンドメンバーがいるかどうかを聞いたところ85.1%が「いる(いた)」となりました。
Q. もし、AIが人間と変わらないレベルで演奏できたとしても、あなたはAIに交代して欲しくないメンバーはいますか(いましたか)?(単一回答)
(全体:n=383、男性:n=272、女性:n= 111)
交代して欲しくないバンドパートを聞いたところ(複数回答)、「ヴォーカル」(59.8%)、「ドラム」(48.5%)が高くなりました。「ヴォーカル」は男女ともに高くなっており、「ヴォーカル」はAIには代替が難しそうです。一方、「交代して欲しい」設問でトップとなった「ドラム」が2位になっているのは、やはり「ドラム」はバンドの要として重要視されているからだと思われます。
Q. その交代して欲しくないと思ったメンバーの担当パートは何ですか(複数回答)
(全体:n= 326、男性:n= 228、女性:n= 98)
⑨交代して欲しくない理由は「そのメンバーにしかできない演奏(音楽)だから」がトップ。男性は「楽しさ」「相性」等の対人関係を重視。
交代して欲しくない理由は「そのメンバーにしかできない演奏(音楽)だから」(55.2%)、「そのメンバーと演奏していると楽しいから」(54.9%)、「信頼がある」(46.6%)が上位となりました。
男女別で見ていくと、女性の方が「そのメンバーにしかできない演奏(音楽)だから」が高く、男性より音楽性を重視している傾向があります。一方、男性は「そのメンバーと演奏していると楽しいから」「相性が良い」が女性より高く、「楽しさ」や「相性」等の対人関係面から、AIと交代して欲しくないと考えている傾向が女性よりも高い結果になりました。
Q. そのメンバーに交代して欲しくない(して欲しくなかった)理由を全てお答えください(複数回答)
(全体:n= 326、男性:n= 228、女性:n= 98)
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 島村楽器株式会社
- 所在地 東京都
- 業種 小売業
- URL http://www.shimamura.co.jp/
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