アフリカの地域医療向上に貢献 医療の行き届かない地方診療所へ・簡易型血液検査装置を発売
2019/08/28
アークレイ株式会社
アフリカの地域医療向上に貢献
医療の行き届かない地方診療所へ・簡易型血液検査装置を発売
-本日よりアフリカ開発会議(TICAD7)併催イベントで展示-
アークレイ株式会社は、アフリカ諸国の中でもサブサハラ地域(サハラ砂漠以南の地域)の医療現場に向けて開発した簡易型血液分析装置「The(ザ) Lab(ラボ) 004」を、2019年8月28日(水)~30日(金)まで横浜市で開催される第7回アフリカ開発会議(以下、TICAD7)の併催イベントに出展します。
腎機能・肝機能検査の小型装置で、給排水設備が整備されておらず電力供給が不安定な環境下でも使用可能な設計とし、医療が行き届かない地方の診療所や巡回診療などでお役立ていただけます。
2019年10月より順次販売を開始し、サブサハラ地域で増加する慢性腎臓病や肝臓病の早期発見・早期治療促進に貢献します。
近年、アフリカ諸国の中でもサブサハラ地域(以下、サブサハラ)では、3大感染症疾患(HIV、結核、マラリア)だけでなく非感染性疾患の患者が増加しており、とりわけ糖尿病患者の増加※1は医療費の増大等の観点からも深刻な社会問題となっています。患者増加の背景には、急速な都市化による運動不足や食生活の偏り、インスリンなどの薬剤の不足、医療従事者や患者自身の糖尿病に関する知識不足に加え、サブサハラの約6割を占める農村部で検査設備の未整備から検査が十分に普及していない地域が多く見られ、これにより疾患の発見が遅れ重症化が進んでいることが挙げられます。
サブサハラでは糖尿病由来の合併症のひとつである慢性腎臓病(以下、CKD)患者が増加している※2現状もあります。またHIV感染者も多い同地域では、抗HIV薬の長期間服用による副作用でCKDや肝臓病を発症する患者が多いことでも知られています。CKDが進むと透析治療や腎臓移植などが必要となりますが、対応可能な高度医療設備が整った地域はごく一部で、治療の継続には高額の医療費がかかります。このような現状を鑑み、重症化に至る前に患者の健康状態を定期的に検査し、早期治療を行うことが重要と考えます。
このたびアークレイ株式会社が開発した「The Lab 004」は、上記の社会課題を解決するためCKD・肝臓病の検査に特化した小型の簡易型血液検査装置で、腎機能・肝機能のスクリーニング検査にご使用いただけます。ドライケミストリー技術※3の採用により、給排水設備が整っていない環境下でも使えると同時に、付属のACアダプタに加えモバイルバッテリーで駆動可能なため電力供給が不安定な地域でも測定することができます。
本製品を本日から開催されるTICAD7の併催イベントで展示し、2019年10月より順次タンザニア、ケニア、ウガンダ、モザンビークなどへ販売します。サブサハラの地方診療所での検査や巡回診療などにお役立ていただくことで、医療が行き届かない地域でのCKDや肝臓病の早期発見・早期治療促進に貢献します。
「日本・アフリカ ビジネスEXPO」で展示
会場:パシフィコ横浜 展示棟ホールD 展示室(A-03)
期間:2019年 8月28日(水)11:00~18:00、29日(木)10:00~18:00、30日(金)10:00~17:00
<主な特長>
○腎機能と肝機能のスクリーニング検査に有用
クレアチニンを測定することで腎機能の働きを、またAST、ALTを測定することで抗HIV薬の副作用による腎機能、肝機能の損傷をモニタリングできます
○小型で持ち運びができ、巡回診療にも使用が可能
小型装置で付属のACアダプタだけでなくモバイルバッテリーでも駆動が可能。電力供給が安定しない地域でも使えます。またドライケミストリー技術の採用により、給排水設備が整っていない環境下でも使用でき、巡回診療などでもお役立ていただけます
○簡単操作、メンテナンスフリー
装置に試験紙をセット後、スタートボタンを押し検体を点着。トレイを入れるだけの簡単操作で測定が開始されます。シンプルな装置構造で、定期的なメンテナンスは不要です
<語句解説>
※1 サブサハラの糖尿病患者数は、2017年で1,600万人と推定され2045年にはおよそ4,100万人になると見込まれ、この増加率は世界のどの地域よりも高く推移しています。また糖尿病であるにもかかわらず、糖尿病だと診断されていない人、または病気にかかっていることに気づいていなかった人の割合が、有病者数のうち69%と3人に2人は糖尿病と診断されていない現状があり、世界のどの地域よりも高いことも特徴です(糖尿病アトラス第8版2017/国際糖尿病基金)
※2 国連の人口推計では2019年時点でサブサハラの人口は10億6600万人、その約6割が農村部に住んでいます。CKDの罹患率は約12%と言われており、農村部だけでも約7,600万人の患者がいます。
※3 測定時、反応に必要なすべての試薬がフィルムや濾紙に含まれており、血液などの検体以外の液体を必要とせず、検体に含まれる水分だけで反応が完結する方式
<製品概要>
名称) 乾式臨床化学自動分析機器「The Lab 004」
発売時期) 2019年10月
仕様)
測定対象:血清、血漿
測定項目:クレアチニン、尿酸、血清カルシウム、AST、ALT
測定原理:2波長透過光度法
測定時間:約4~5分(項目による)
必要検体量:4μL
外形寸法:110(幅)×225(奥行)×54(高さ)mm
重量:0.6kg
販売エリア) アフリカ諸国(サブサハラ) *日本国内での販売予定はありません
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 アークレイ株式会社
- 所在地 京都府
- 業種 機械
- URL http://www.arkray.co.jp
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