アト秒レーザーによる高分解能での複素数の波動関数の可視化に成功
2022年12月27日
早稲田大学
本発表の詳細は、早稲田大学のホームページをご覧ください。
https://www.waseda.jp/top/news/86827
■発表のポイント
・アト秒レーザーを用いることで、複素数の電子波動関数の詳細な構造を可視化した。
・電子密度分布だけではなく、電子の「位相」分布の測定に成功した。
・アト秒レーザーパルスの発生方法を制御し、2つの過程の干渉を用いることで、これまで分からなかった運動量空間での電子波動関数の詳細な構造を高分解能で明らかにした。
・そのことにより、量子コンピューター等の計算アルゴリズムの発展・検証や、複素数の波動関数測定による、新たな物質解析と超高速の量子制御法の開発が期待される。
早稲田大学理工学術院の新倉 弘倫(にいくら ひろみち)教授らは、カナダ国立研究機構のD. M. Villeneuve博士と共同で、アト秒レーザーによりネオン原子から放出された電子の波動関数を、位相分布も含めて高分解能で可視化する方法を開発しました。電子の「位相」と「振幅」がどのように分布しているのかがわかることで、「複素数」の電子波動関数を可視化することができます。本研究により、様々な物質の構造や機能がどのように発現しているのかを、波動関数の観点から解き明かすことが期待されます。
本研究成果は、アメリカ物理学会発行の『Physical Review A』に、“High-resolution attosecond imaging of an atomic electron wavefunction in momentum space” として、2022年12月23日(金)にオンラインで掲載されました。
本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。
このプレスリリースには、報道機関向けの情報があります。
プレス会員登録を行うと、広報担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など、報道機関だけに公開する情報が閲覧できるようになります。
このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 早稲田大学
- 所在地 東京都
- 業種 大学
- URL https://www.waseda.jp/top/
過去に配信したプレスリリース
新たな政府統計の分析が明らかにした「裁量労働制」の労働環境への影響
12/19 14:00
レニウム-オスミウム法による火山性塊状硫化物鉱床の生成年代決定
12/19 11:00
宇宙古代都市の建設ラッシュを止めるブラックホール
12/18 11:00
新技術でCFRPから炭素繊維を加熱・薬剤レス、エネルギー効率10倍で回収
12/16 11:05
早稲田大学の研究者が学問の魅力を語るPodcast番組 ”博士一歩前” 新シリーズ配信開始
12/12 14:00
ヒトの温熱感覚に関わる脳部位と活動パターンを発見
12/12 11:00
世界デジタル政府ランキング2024年版公開
12/4 11:00
銅酸化物高温超伝導体Bi2212の紫外・可視光領域における大きな光学的異方性の起源を解明
11/20 11:00
小さな刺激が選択の悩みを解消
11/18 11:00