膀胱がんで免疫細胞が集まる腫瘍内環境の特徴を解明
CXCL13を介した腫瘍免疫環境形成の可能性を示す
報道関係各位
2026年10月30日
国立がん研究センター、川崎医科大学、大阪医科薬科大学
国立がん研究センターと川崎医科大学、大阪医科薬科大学らの研究チームは、膀胱がん組織内での免疫細胞の集まり方を解析し、リンパ節に似た小さな構造の存在が、患者さんの治療後の経過と関連することを示しました。
469例の膀胱がん患者さんの組織を対象に、免疫細胞の種類や位置を同時に調べる技術「多重免疫蛍光法」を用いました。免疫細胞が集まり、体を守る働きを担う「リンパ節」に似た構造(mTLSと定義)は、評価可能な464例のうち103例(22.2%)に認められ、この構造にはB細胞やがん細胞を攻撃するCD8陽性T細胞などが特徴的に集まっていました。
また、化学療法後に免疫チェックポイント阻害薬による維持療法を受けた少数の患者さんでは、mTLSがある場合に治療への反応が良好な傾向がみられましたが、今後の検証が必要です。
さらに、マウス実験では、免疫細胞を呼び寄せる分子「CXCL13」タンパク質と抗がん剤の併用により、がん組織内に免疫細胞が集まり、その後の免疫療法を組み合わせることにより腫瘍増殖抑制が持続しました。免疫細胞が集まりやすい環境をつくることが、免疫療法の効果を増強する可能性を示す結果です。
本研究成果が、今後、患者さんに適した治療法や治療の順番を考える手がかりとなることが期待されます。
図 膀胱がん組織内でみられた免疫細胞の集まり
本研究は、 JSPS 科研費・若手研究( JP24K19661 )などの支援により実施されました。
掲載雑誌名: Clinical Cancer Research(2026年9月29日掲載)
タイトル: Multiplex Immunofluorescence-defined CXCL13-associated TLS-like Niches Predict Outcome in Bladder Cancer
本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。
このプレスリリースには、報道機関向けの情報があります。
プレス会員登録を行うと、広報担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など、報道機関だけに公開する情報が閲覧できるようになります。
このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 学校法人大阪医科薬科大学
- 所在地 大阪府
- 業種 大学
- URL https://www.omp.ac.jp/
過去に配信したプレスリリース
膀胱がんで免疫細胞が集まる腫瘍内環境の特徴を解明
本日 11:00
地域の困窮度と膵臓がん死亡率の関連を日本全国で検討(2015~2022)
10/28 11:00
ロボット支援手術の執刀機会に男女差!
8/6 13:00
令和8年熊本地震の被災者支援に係るDMATの派遣について
7/31 18:55
リソソーム異常が希少眼疾患の原因
7/24 10:00
膀胱温存化学放射線療法への抵抗性とフェロトーシス抑制状態との関連を明らかに
7/22 13:00
再発膠芽腫を対象とする第Ⅲ相医師主導治験の治験計画届を提出
5/18 11:00
心・血管修復パッチが「健康・医療戦略担当大臣賞」を受賞
1/19 11:00
働く酵素の姿をミリ秒で捉える
2025/12/19
高齢者の「自分らしく生きる力」をどのように測るか
2025/12/11





