東京経済大学ニュ―ス Vol.10
2018年2月14日
東京経済大学
東京経済大学ニュ―ス Vol.10
特集1 学生相談室開室50周年
学生に寄り添って50年 いま大学に「学生相談室」が必要な理由
特集2 ゼミする東経大 学生による研究活動の成果報告
東京経済大学ニュ―ス Vol.10の内容を一部抜粋してお送りします。
すべての内容につきましては、添付のリリース全文ファイルをご覧ください。
※東京経済大学Webサイト:http://www.tku.ac.jp/
特集1
学生相談室開室50周年
学生に寄り添って50年 いま大学に「学生相談室」が必要な理由
2020年に創立120周年を迎える本学は、教学ビジョン「東経大チャレンジ2020」を掲げ、「エデュケーション」「キャリア」「サポート」「キャンパス」と4つのクオリティをそれぞれ向上させると共に、学生の能力向上に努めています。
「サポート・クオリティ」の中でも重要な役割を担う学生相談室は、2017年度で開室50周年を迎えました。このところ度々報道で取り上げられているように、相談室は学生たちが安心して学生生活を送るために、非常に重要な意味を持っています。
学生相談室課長 鈴木 佳子(左) 専任職員 臨床心理士 福原俊太郎(右)
●組織化され充実した支援体制が、安心できる学生生活を支える
学生相談室は、専任教員の相談担当者(兼任)6名と専任職員で臨床心理士の2名を配置、それに加えて嘱託の精神科医1名、カウンセラー2名、受付事務1名の計12名で運営。学生相談専用の6つの面接室や学生同士が情報交換できるサロン(談話室)も設置されています。
この相談室は学生生活を支援する学生支援部に属しながらも、プライバシーを守るため、独立したセクションとして機能しており、相談の現場を取り仕切る責任者を臨床心理士としていることも大きな特長です。
●高等教育機関に求められた自らの成長を手助けする場
1966年、東京大学・京都大学・長崎大学・島根大学の4国立大学に、学生相談対応窓口を含む「保健管理センター」が設置されました。
本学の学生相談室は、その翌年1967年5月に開室されています。その数年前から、課題として「学生の精神衛生」や学費・生活費などの「経済問題」に関する相談業務の組織化やカウンセラーの配置などに取組み、学生生活を支援する学生委員会を中心に素案を作成、準備を重ねておりました。
学生が大人への過渡期において抱く「不満」や「不信」の気持ちなどを受け止める制度も有意義なものと考えたことが開設の大きな理由のひとつに挙げられます。
カウンセラーの知識・経験を持った専任職員を常駐させることを当初から検討していましたが、実現したのは2000年以降。それまでは専任教員が持ち回りで学生の相談に対応していました。
●相談業務の分担で、より心理面に特化した相談体制を整備
開室以来、学業や進路をはじめプライベートな問題に至るまで、学生が抱えうるさまざまな事由の相談に対応しており、ここ十数年のべ人数の利用者数でみると、全学生の半数以上がこの相談室を利用している状況が続いています。
以前は、授業が始まる4~5月にかけての利用が多く、相談内容も学習や履修に関するものが主でしたが、カウンセラーが常駐した2000年以降は、より心理的な相談が増加しました。
同時に学習に関する相談のために2007年に学習センターが開設され、キャリアセンターにキャリアカウンセラーが配置されました。学内の各セクションでの相談機能が充実するとともに、学生相談室での相談が心理面に特化される傾向が強まりました。また2013年には学生相談室がセクションとして独立。その後、専任の臨床心理士を2名体制に強化。また面接室も増やし、学生たちがさらに足を運びやすい環境を整えました。
このような取り組みの成果で、本学学生相談室の2016年度利用率は6.3%となりました。学生数1万人以下の大学における平均利用率3.0%(日本学生相談学会2016年度調査による)と比較して、よく機能しているといえます。学生に寄り添ったセクションとなるよう改善を重ね、人材と場所を整えて内容の濃い対応が可能になってこそ得られた数字です。
●学生の悩みは、時代を経ても変わらない
長年(四半世紀)の相談経験を振り返ると、広い意味での「人間関係」についての相談が多いことに気づきます。そこには自分自身との向き合い方も含まれますが、現代の学生たちは自分を表に出せずに期待された役割を振舞うことが多く、自己肯定感が低い一方、プライドが傷つきやすい学生もみられます。
また、いわゆる他人に無関心な面がある一方で、友人や家族との関係を大切にしているため、その関係性を保つために言いたいことが言えず、学生相談室を利用するというケースも多いようです。
特集2
ゼミする東経大 学生による研究活動の成果報告
本学は2020年の創立120周年に向け、教学ビジョン「東経大チャレンジ2020」を策定し、4年間で学生たちの潜在能力を最大限に引き出すべく教育研究活動に取り組んでいます。
学生たちは本学の特長のひとつでもあるゼミや少人数の実践的教育を行う授業を通じて、外部コンテスト等に参加し、さまざまな賞を受賞するなど成果を上げています。
●第13回 日銀グランプリ決勝大会で敢闘賞を受賞
全国の大学生を対象として、日本銀行が主催している経済・金融分野の小論文・プレゼンテーションコンテスト「第13回 日銀グランプリ ~キャンパスからの提言~」において、経済学部の石川雅也ゼミナールが敢闘賞を受賞しました。
全国39の大学から寄せられた応募作112編のうち、石川ゼミを含む5チームが書類審査を通過。石川ゼミは「プレミアム・インフラ・プロジェクトの推奨 ~多様性が生む経済成長の追い風~」と題して、老朽化したインフラ設備のリニューアルに伴い、付加価値を付ける提案を行いました。
東京経済大学からは決勝進出を果たしたグループのほか、同じく石川ゼミから2つのグループが上位8チームに選ばれ奨励賞を受賞し、計3グループが入賞しています。
●第14回キャンパスベンチャーグランプリ東京大会で奨励賞を受賞
日刊工業新聞社などが主催する、学生による新事業ビジネスコンテスト「第14回キャンパスベンチャーグランプリ東京大会」で、関根敏葵さん(経営学部4年)のグループが奨励賞を受賞しました。
関根さんのグループは、核家族化で3世代のつながりが希薄になっている社会問題を背景とし、退職後の高齢者が子どもに体験型の教育を行うビジネスプランを提案。10分間のプレゼンテーションと質疑応答で審査が行われ、「社会の需要をよく捉えている」と審査員の講評を受けました。
●多摩の学生まちづくり・ものづくりコンペティション2017で優秀賞獲得
公益財団法人学術・文化・産業ネットワーク多摩が主催する「多摩の学生まちづくり・ものづくりコンペティション」が昭和記念公園花みどり文化センターで開催され、経営学部の山本聡ゼミ「御朱印班」が優秀賞に選ばれました。同じく山本ゼミから参加したもうひとつのチーム「東大和班」は、奨励賞を受賞。同コンペティションにおける山本ゼミの受賞は、2015年より3年連続となります。
●プロネクサス懸賞論文で金ゼミ生が優秀賞受賞
企業のディスクロージャー・IRにおける実務サポート提供の専門企業、株式会社プロネクサスが実施する「第9回プロネクサス懸賞論文」で、金鉉玉ゼミに所属する十見元紀さん(経営学部4年)と白井文乃さん(経営学部3年)の共同執筆論文が優秀賞として表彰されました。
十見さんと白井さんは2010年3月以降、IFRS(国際財務報告基準)を任意適用した97社をサンプル企業とし、IFRS導入前年度の日本基準による財務諸表と遡及(そきゅう)適用として作成されたIFRS基準の財務諸表、IFRS導入年度、翌年度の財務諸表を対象に分析。報告書分量の増減、項目の増減、報告内容の変化などを事細かに調査し、IFRSでも「財務諸表の作成ガイドライン」を作成する必要性について提案しました。
審査委員長を務めた慶應義塾大学商学部の黒川行治教授は「IFRSへの移行時に2つの基準での財務諸表が存在することに気づき、それぞれを比較するという手法で個々の企業のデータを丁寧に収集し分析している点が素晴らしい」と講評しています。
■東経大インフォメーション
◇Information 1
R&I「学校法人格付」 東京経済大学は「A+」を獲得 2008年11月以降は「A+」「安定的」を維持
本学は2018年1月、格付投資情報センター(R&I)から「Aプラス(A+)」を取得しました。2008年11月以降、格付けは「A+」、格付けの方向性は「安定的」を維持していますが、格付投資情報センターは格付けの理由を以下のように挙げています。
●経済、経営、コミュニケーション、現代法の4学部に加え大学院4研究科を有し、在籍学生数は約6800人。
●JR中央線特別快速停車駅の国分寺駅から徒歩圏にあり、キャンパスの立地は比較的良い。
●教育や就職支援の面での面倒見の良さが評価されている。
●2017年に公表した教学ビジョン「東経大チャレンジ2020」では、エデュケーション、キャリア、キャンパス、サポートの4つのクオリティを向上させ、チャレンジする学生を育てることをミッションに掲げている。
●2017年度入試は総志願者が1万4000人を上回り、R&Iが重視する実志願者数も3年連続で増えた。
●新たに開設した学部横断型のキャリアデザインプログラムも順調に志願者を集めた。
●学生募集力は底堅い。
●2016年度に学費改定を実施したことで収支も改善傾向にある。
●国分寺キャンパス第1期整備事業や武蔵村山キャンパスのリニューアルに取り組んだが、良好な財務構成は維持されている。2020年に創立120周年を迎え、記念事業の一環として国分寺キャンパス第2期整備事業を計画している。投資額は決して小さくないが慎重に基本設計などを進めるとみられ、財務基盤に大きな悪影響はないと判断している。
◇Information 2
創立120周年記念サイト開設 新たな目標にチャレンジする学生たちの姿を映像で紹介
1900(明治33)年に前身である大倉商業学校(東京・赤坂葵町)が設立され、本学は2020年に創立120周年を迎えます。それに先立ち、2017年10月23日(月)の創立記念日に「120周年記念サイト」を公開しました。
「120周年記念サイト」は、これまでの歴史を「伝統と知性」「責任と信用」という2つのキーワードからひも解き、チャレンジする大学、学生たちのチャレンジする力へと脈々と続く「進一層」の姿を伝える内容となっています。
東京経済大学120周年記念サイト http://www.tku.ac.jp/120th/
◇Information 3
会計プロフェッショナルプログラム合格状況速報 10年連続で公認会計士試験合格者を輩出
少数精鋭でより高度な資格や語学の取得にチャレンジする、東京経済大学独自のプログラム「会計プロフェッショナルプログラム」は、公認会計士や税理士、日商簿記検定1級、国税専門官を目指す学生をサポートするプログラムです。10年連続で公認会計士試験合格者を輩出するなど着実に実績を積み重ねています。
◇Information 4
東京経済大学で「高校選抜卓球大会in多摩」を開催 56回目を迎えた歴史あるイベントで、今年も高校生が躍動!
東京経済大学が主催し、本学体育会卓球部が運営する「第56回高等学校選抜卓球大会in多摩」が2018年1月7日(日)、本学100周年記念館で開催されました。国分寺市の協賛を得て行われるこの大会は、高校生が参加する競技を大学生が運営するという珍しいイベントです。第50回記念大会以降は多摩地区の高校に加え、隣接地域の神奈川、埼玉、山梨の高校も参加するようになり、伝統ある大会としても知られます。
◇Information 5
コミュニケーション学研究科修了生の著書が広報学会賞を受賞 広報初学者にとって親しみやすくわかりやすい。日本広報学会が評価
東京経済大学大学院コミュニケーション学研究科を2016年3月に修了された河西仁氏(ミアキス・アソシエイツ合資会社代表)の著書『アイビー・リー 世界初の広報・PR業務』(同友館2016年10月刊)が、第12回日本広報学会賞の教育・実践貢献賞に選ばれました。
日本広報学会は「本書はリーの人物像と活動を平易に描いており、特に広報初学者にとって親しみやすくわかりやすい」ことなどを受賞理由として挙げています。
◇Information 6
スポーツ界で活躍する卒業生たち ニューイヤー駅伝、ジャパンエックスボウルに本学出身選手が出場
2018年の最初を飾ったニューイヤー駅伝(全日本実業団対抗駅伝競走大会)に、2010年に本学経営学部を卒業した柱欽也さんと、2012年に現代法学部を卒業した槻澤翔さんが出場しました。2人が所属する警視庁チームは33位と目標の25位には届かなかったものの、4区と5区では本学陸上競技部出身選手による襷リレーが実現しました。
また、2017年12月に東京ドームで行われた第31回アメリカンフットボール日本社会人選手権「ジャパンエックスボウル」に、本学アメフト部出身でIBMビッグブルーに所属する伊藤隆貴さん(2017年経営学部卒)が出場しました。大学入学後にアメリカンフットボールを始めた伊藤さんですが、俊足を武器に頭角を現し、今ではXリーグで一目置かれる選手となっています。
柱 欽也さん(左) 槻澤 翔さん(右)
◇Information 7
大倉記念学芸振興会・芸術公演開催
2018年2月17日(土)、東京経済大学 国分寺キャンパス 大倉喜八郎 進一層館(フォワードホール)で、大倉学芸振興会・芸術公演「八代目 春風亭柳橋独演会」を開催いたします。
【この件に関するお問い合わせ先】
東京経済大学 総合企画部 広報課
〒185-8502 東京都国分寺市南町1-7-34
TEL:042-328-7724 FAX:042-328-7768 Email:pr@s.tku.ac.jp
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