日本でも関心集まるクラフトジン 【酒飲みほぼ100人に聞く酒飲みのミカタ】

酒文化研究所

2018.8.22

株式会社酒文化研究所

日本でも関心集まるクラフトジン【酒飲みほぼ100人に聞く酒飲みのミカタ】

 高品質で個性的なフレーバーをもったクラフトジンが、世界のバーシーンで人気を集めています。日本でも昨年から日本独自のフレーバーをもったクラフトジン「季の美(京都蒸溜所)」や「ROKU(サントリー)」が相次いで発売され、日本に限らず欧米のバーでも取り扱われています。国内でもクラフトジンへの関心はバーシーンを中心に高く、時間と共に浸透していくでしょう。今回は酒に関心の強いみなさんにジンをどう飲んでいるかを聞いてみました(回答者は酒文化研究所のモニターで「ほとんど毎日酒を飲む」という方が7割です)。

  ジンが好きな人は47%

 回答者がどれくらいジンを飲んでいるかを伺いました。「週に1回以上は飲む」が8%、この方々を含めて月に1回以上飲んでいる人は32%で、1/3は定期的にジンを飲む習慣がありました(図①)。

また、ジンの好き嫌いについては「好きな人」が47%、「嫌いな人」は8%、「どちらでもない」が44%でした。香味に強い特徴があるジンですが、嫌いという人は案外少ないようです。

  人気の飲み方はジントニックとソーダ割り

 好きな飲み方は「ジントニック」と答えた人が58%と半数を超え、次いで「ソーダ割り」が30%でした。三番手以下にはジンを代表するカクテル「ドライマティーニ」と「オンザロック」が15%で並びました。ジンはイメージとしては強い酒と思われがちですが、多く飲まれているのは飲みやすいロング系で発泡性カクテルとしてのようです(図②)。ジントニックはRTDとして商品化されているので、これではじめてジンの香りを知ったという人も多いことでしょう。

  ジンは飲みたくなるTPOが明確

 海外ではクラフトジンが注目を集めて商品数も増えているようですが、日本ではそれほど一般的に飲まれる酒ではありません。とりあえずビールのように気軽にジンが飲まれるとは想像できません。「ジンを飲みたい」という意思があってはじめて選ばれる酒です。そこでどんなときに飲みたくなるのかを聞いてみました。

場所としては「バーにいったとき」37%で、食中酒ではなくバーで飲む酒というイメージです(図③)。

飲みたくなる気持ちで「すっきりしたいとき」38%と「気分を変えたいとき」26%が多く選ばれた理由はかなり明確です。ジンの香りには爽快感やリフレッシュ効果が期待され、さわやかさが強く感じられるジントニックが飲み方でトップなのを裏付けています。

 長年自宅で飲んでいるという方が「ジンは“酒は百薬之長”の最たる酒です。はじめは格好つけで飲んだのですが、ボタニカルの複雑な味わいにはまり、ボトル買いするようになりました。特に暑い時期が最高に旨いです」(男性50代)と語ってくれました。

  期待が高い日本のクラフトジン

  日本産のクラフトジンへの期待を聞いてみると、「飲んでみたいという人」が66%もありました。どんな味を期待しているかの具体的な意見としては、「日本の四季を感じられるような味」(男性40代)、「刺激の中に和の味わいのするもの」(女性40代)、「山椒のようにこれぞ和という味のジン」(女性60代)など、和テイストを感じられるジンへの期待が上がりました。

ちなみに既発売の日本産クラフトジン銘柄の認知状況は「ROKU」15%、「カフェジン(ニッカウヰスキー)」10%、「季の美」10%ですから、これからの浸透が期待されます。

■調査概要

調査時期:2018年8月10日~8月15日

調査対象:弊社の酒好きモニター

有効回答:103

調査方法:インターネット自記入式アンケート調査

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