EXPOCITYの「デイリーカナートイズミヤ」「NIFREL」が連携、 売場に並ばない廃棄食材を動物の給餌に活用

NIFRELの生きものたちが、“これ旬だね、うれしいね”~施設敷地内の植栽の剪定廃棄物の一部も餌や巣材に~

2021年8月26日

三井不動産商業マネジメント株式会社

 「EXPOCITY」(開発・所有:三井不動産株式会社、運営:三井不動産商業マネジメント株式会社)の施設・店舗の間で行われている、廃棄食材を動物の餌として活用する取り組みをご紹介します。

 

  この施設・店舗とは、水中や陸上の生きものを間近で観察できて幅広い世代に人気のミュージアム「NIFREL」と、ららぽーとEXPOCITYのスーパーマーケット「デイリーカナートイズミヤ」です。

 

 ワオキツネザルやカピバラに「デイリーカナートイズミヤ」からの食材を与える「NIFREL」のキュレーターと獣医師(右の二人)。いつもは「NIFREL」のキュレーターだけで与えているが、この日はイズミヤから店長・農産品担当者の二人(左)が給餌の様子を見に訪れた。

 

 7月末のある日。「NIFREL」の鳥や陸上の生きものが放し飼いで暮らすゾーンに、飼育を担当するキュレーターと獣医師が食材を入れたバケツを持って現れると、カピバラやワオキツネザルがさっそく見つけて寄ってきました。あっという間に二人を取り囲むように生きものの小さな輪ができて、何がもらえるかと待っています。

 カピバラにはキャベツの葉を、ワオキツネザルにはミニトマトとバナナを、一頭ずつ順番に与えていきます。バナナは皮付きのままです。

 

この日いちばんのごちそうは、ミニトマト! ちゃんと一つもらったのに、ひと口食べたら、もうすぐ次をおねだりする表情に・・・

 

 これらの食材は、週に2回、「デイリーカナートイズミヤ」のバックヤードに集められて、「NIFREL」のキュレーターがカゴに入れて200メートルほど離れた施設に持ち帰って来たものです。

 この日の食材は、ミニトマトやニンジン、大根、キャベツ、ブロッコリー、小松菜などの野菜と、バナナでした。ミニトマトとバナナの他は、切り売り用にカットされた部分や、房から外れた果実、といった形状です。いずれも売り場に並べる前に商品点検・加工・包装セクションで取り除かれた固い外側の葉や、入荷後の点検で商品としてそぐわないものと判断されたものが主で、売場に並べたのち棚から外したものなどもあります。

 食材は、獣医師やキュレーターが、アクが強いなどの理由で動物にふさわしくないものを選別して除き、数日に分けて、キャベツや小松菜はカピバラに、ミニトマトやバナナはワオキツネザルに、ブロッコリーの葉の軸はリクガメに……など、それらを好む・適した生きものに、給餌されています。

 

 

生きものには普段の餌とは別の “旬のお楽しみ”。食品販売の現場には廃棄食材の有効活用。

生きもののミュージアムとスーパーマーケットが “隣り合う” EXPOCITYならではの取り組み

 

 この取り組みは、「NIFREL」と「デイリーカナートイズミヤ」の間で、昨2020年の秋に始まりました。「デイリーカナートイズミヤ」で出る廃棄食材を、生きものの餌に活用できないかとの「NIFREL」からの相談の声を受けて、それぞれの施設・店舗を担当するEXPOCITY職員が両者をお引き合わせし、双方が運用方法などを検討ののち 12月からこの連携がスタートしました。

 生きもののミュージアムとスーパーマーケットが、同じ敷地内に揃う環境・縁があっての連携です。

 現在はまだ小さな取り組みですが、食料の廃棄を減らし食品ロスを減少させるパートナーシップは、SDGs(持続可能な開発目標)に合致した取り組みともいえるでしょう。

 EXPOCITYでは、施設・店舗間のこうした取り組みを応援するとともに、連携施策促進に積極的に取り組んでまいります。

 

 

NIFREL・土井啓行マネージャーの話 

 「NIFREL」では、以前から環境エンリッチメントという、生きものに刺激を与えて生き生きと生活できるようにするための取り組みとして、普段とは違う特別な餌を与えたり、与え方にも工夫をしたりしています。例えば、七草の日には七草を与えたり、秋にはひと抱え以上ある巨大なカボチャをワオキツネザルに与えたり、などです。

 今回の取り組みも、それに近いものと言えるでしょう。普段の決まった餌ではなく、人が食べる野菜や果物は、生きものにとっては目新しかったり、興味深かったりするようです。普段与えない食材も多く、興味津々ですぐに寄ってきては、おいしそうに食べています。

 「NIFREL」には水中と陸上の生きものがいますが、いただく食材は主に陸上の生きものの餌になります。

 ・ミニカバ…レタス、キャベツの外葉            

 ・カピバラ…キャベツの外葉、冬瓜、小松菜

 ・ワオキツネザル…キャベツの外葉、ミニトマト、ブドウ、パプリカ、

 ・リクガメ…キャベツ外葉、レタス、大根・ブロッコリーの葉、スイカ、ブドウ

 ・オシドリ、クジャク…大根の葉

などの組み合わせが多いですが、季節ごとに変わった食材もあり、獣医師が成分を調べて選別します。キュレーターにとっても餌となる食材を知る勉強の機会になっていて、生きものが喜んで食べる姿に刺激をもらっています。

デイリーカナートイズミヤからの“ごちそう”に跳び上がって駆け寄るワオキツネザル

七夕の時期、スイカの皮を笹につけて与えるとカピバラが気に入ったよう

リクガメは大食漢でキャベツやブロッコリーの軸が大好物

 

※提供を受けて活用できた食材の例・量

・某日  重量約7.0キロ。この日は主にスイカの皮やキャベツ、レタスなど、計5.6キロを給餌。(残りは餌に適さず、処分)

・某日  重量約9.2キロ。この日は主にスイカの皮、レタス、キャベツ、大根、三つ葉などを給餌。今は夏季なので、スイカやレタスがいただくものの中では量が多いですが、冬の間は白菜や大根をたくさんいただきました。

餌として選別した食材例。この日は小さなバケツ1杯のミニトマトやバナナ、ニンジン、 大根、 

キャベツ外葉、ブロッコリーの葉の軸の部分など盛りだくさん。 2日に分けて与えられた。

別の日は量が少なめだった。スイカや冬瓜、オクラやパイナップル、葉物野菜など。

 

 

デイリーカナートイズミヤ・山本高史店長の話

 青果など農産品を中心に、人の食用にはそぐわないため取り除いた外側の葉や、カットした残り、あるいは入荷したもののキズがあるなどの理由で商品として売り場に並ばなかったものなどを提供しています。食用にそぐわないといっても、あくまで人にとって、また商品としてのお話ですので、決して悪いものなどではありません。(週2回の提供なので)古くなって色が変わったり傷み始めたりしたようなものは除きますが、食材の種類はこちらでは特に選別することなしに、まずは何でもお渡しして、生きものに与える・与えないは「NIFREL」さんに判断してもらうことになっています。

 「NIFREL」さんからは当初、食材の代金はお幾らぐらい支払えば・・というお話もいただきましたが、私たちにとっては、こうしたことがなければ廃棄するしかない食材ですので、お代はいただいておりません。むしろ、これまで廃棄していたものが、生きものに食べてもらえて役に立っていると思うと、喜びを感じます。ほかの「イズミヤ」店舗では難しいでしょうが、こうした取り組みを今後も個店の活動として、また同じ施設内店舗の役割として続けていければと思います。

 

 

●NIFREL

 海遊館が初プロデュースした、水族館、動物園、美術館を融合した、まるでアートを楽しむかのように、生きものや自然の魅力を直感的に感じられる “生きているミュージアム”。「感性にふれる」をコンセプトに、「いろ」「わざ」「およぎ」などの8つのゾーンで構成されており、多種多様な生きものを間近で観察できます。

公式HP https://www.expocity-mf.com/expo/ 

 

●デイリーカナートイズミヤ ららぽーとEXPOCITY

 生鮮品やベーカリー・惣菜が自慢のスーパーマーケット。旬の商品・顔の見える近郷野菜・産地直送の鮮魚等鮮度など、品質にこだわった食品が揃い、お造り・お寿司・惣菜・ベーカリーをお客様の来店時間に合わせて出来たての美味しさで提供します。「阪急ベーカリー香房」では、均一価格で数多くの商品を品揃え。「クッキングコミュニティ」では暮らしに役立つメニュー提案も。

公式HP https://www.izumiya.co.jp/shop/018/ 

 

 

EXPOCITY敷地内の植栽の剪定廃棄物も、一部は餌や巣材に活用されています

 

  「デイリーカナートイズミヤ」の食材だけでなく、EXPOCITY敷地内の植栽から剪定された枝葉などの廃棄物の一部も、「NIFREL」の生きものの餌や巣材として活用されています。

両者の連携を受けて、敷地内の植栽で生きものの餌や巣材に活用できそうな植栽種目をヒアリングし、植栽管理を委託している業者にも協力いただいて、シラカシやモミジなどを「NIFREL」へ届けています。

 これまでに特に生きものに“歓迎された”のは、モミジでした。

 枝葉は主にビーバーの餌や巣材として水槽の中に入れて与えられていますが、「NIFREL」のキュレーターによると、普段と違う種類の植物を入れると、真っ先に手にして食べ始めることが多いそうです。中でもモミジの食いつきがよかったとのこと。しばらくすると食料としては飽きるのか、食べ残した枝葉は巣材になったそうです。 

モミジの葉や枝を食べるビーバー。残りの枝はこのあと巣材に

 

 

EXPOCITY施設概要および新型コロナウイルス感染拡大防止対策については添付資料をご参照ください。

EXPOCITY 施設HP  https://www.expocity-mf.com/

 

本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。

プレスリリース添付ファイル

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