ナッジ理論活用等による自販機横新機能リサイクルボックスに係る効果検証結果報告
広島県との連携における”海洋プラごみ流出防止“に係る実証事業第2弾
一般社団法人 全国清涼飲料連合会(以下「全清飲」)は、広島県が2021年6月に設立した海洋プラスチックごみ対策に係る官民連携プラットフォーム「GSHIP(ジーシップ)」*1の参画会員として、広島県(知事:湯﨑英彦)と連携し、以下のナッジ理論*2を活用した実証事業を実施。海洋プラスチックごみの海洋流出リスクの低減効果があったと推察される結果を得たことをご報告します。
【実証事業の概要】
① 自販機横新機能リサイクルボックス(以下RB)に、ナッジ理論を活用した啓発シールを貼付することによる、ポイ捨て防止及び周辺の散乱防止効果を検証する効果検証を実施。(2022年12月11日まで)
②広島市内を中心に、散乱ごみが集中しやすい場所「ホットスポット」等での集中対策として、新機能RBの普及促進を図り、散乱防止効果を面的・量的に拡大させる取組みを実施。
*1 GSHIP:正式名称は、「GREEN SEA 瀬戸内ひろしま・プラットフォーム」。瀬戸内海に新たに流出する海洋プラスチックごみの量を2050年までに「ゼロ」にすることを目指して,県が官民連携組織体として2021年6月に設立したプラットフォーム
*2 ナッジ理論:行動科学の知見を活用して、人々が意思決定する際に生じる様々なバイアスを用いて、行動をより良い方向に導くという政策手法
自販機横新機能リサイクルボックスの特徴 |
異物混入を防ぐ形状を採用することにより空き容量が確保され、周辺への飲料空容器の散乱防止対策に有効的な構造が特徴。 ◆投入口が見えにくい角度・高さに設計し、カップ等の入りにくい口径で異物を抑止。 ◆「ゴミ箱感」を払拭する業界統一カラー。 SDGsゴール11「住み続けられるまちづくりを」のテーマカラーのオレンジを採用。 ◆異物抑止を意識させる投入口脇の特大啓発スペースを確保したデザイン。 |
効果検証の背景
広島県は2021年度、全清飲及び飲料メーカーと連携し、従来型のRBと新機能RBとの比較による組成分析及び周辺への散乱状況等の把握を行い、新機能RBの導入が、異物混入率の低減(42%→25%)及び周辺への散乱防止に効果があることが分かりました。
2022年度は取り組みをさらに深化させ、より効果的な海洋プラスチックごみの流出防止対策を検証するため、「第2弾」プロジェクトとして本事業を行いました。
効果検証の概要
① ナッジ理論を活用したポイ捨て防止対策等の効果検証
●実施時期:令和4年11月14日(月)~12月11日(日)(1か月間)
・前期(11/14~11/27):従来型リRBでの観察
・後期(11/28~12/11):新機能RB+一部ナッジ仕様での効果検証
●実施場所:広島市内の海岸付近、河川等付近の散乱が予測される
自販機設置ロケーション 19箇所(ナッジはうち6箇所)
●実施内容:自動販売機横の従来型RBと新機能RB設置後における定点観測を行う。加えて、ナッジシールの有無による違いを観察
※定点観測の内容:当該自販機周辺の状況やRBの堆積状況を撮影、確認
【ナッジパターン】
② ホットスポット等への集中対策としての自販機横新機能RBの量的・面的拡大
●実施時期:令和4年12月以降~令和5年3月まで
●実施場所:広島市内を中心とする自動販売機設置ロケーション200台程度を設置
効果検証の結果
●海岸、河川付近の「ホットスポット」等に設置してある自動販売機横の従来型RBを、新機能RBに交換した事で、散乱状況が改善されたことから、海洋流出リスクの低減効果に有効であったと推測される。
●「ナッジシール付き」のRBに関しては、より散乱状況が改善されたことから、ナッジシールを見て正しく排出したことが考えられる。
また、「ウォーム・グロー(社会的選好)」(イラストバージョン)のナッジに関しては、散乱状況が特に改善されたことから、効果が大きかったものと推測される。
●新機能RBの量的・面的拡大に関しては、ボックスの導入が広島市内を中心に進み、消費者の認知度向上とともに、散乱防止効果の量的・面的拡大が順調に図られた。
●結果報告書
実証実験の結果を取りまとめた報告書はこちら
ナッジの活用等による新機能リサイクルボックスに係る効果検証結果報告 - ecoひろしま~環境情報サイト~ | 広島県 (hiroshima.lg.jp)
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 一般社団法人全国清涼飲料連合会
- 所在地 東京都
- 業種 各種団体
- URL http://www.j-sda.or.jp/
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