東京経済大学ニュ―ス Vol.14
2019年5月15日
東京経済大学
東京経済大学ニュ―ス Vol.14
東京経済大学ニュ―ス Vol.14の内容を一部抜粋してお送りします。
すべての内容につきましては、添付のリリース全文ファイルをご覧ください。
※東京経済大学Webサイト:http://www.tku.ac.jp/
■特集 1
ピアサポートの充実をめざして
~学生主体による新入生ウェルカムパーティを開催
東京経済大学は2019年3月4日(月)と3月14日(木)に東京経済大学生活協同組合と共催で学生主体による新入生向けウェルカムパーティを開催し、約300名の入学予定者が在学生と交流しました。
この取り組みは、新入生が高校とは異なる大学生活や学びへの理解を深め、不安を解消し、スムーズに新生活がスタートするよう、上級生が企画し、本学生協に協力を仰ぎ、2017年度より実施しているものです。
新入生に説明するファシリテーターの学生
研修を受けた先輩学生約25名がファシリテーターとなり、数名でチームを組み新入生に対応しました。アイスブレイクを通じて打ち解けた上で、大学生活について先輩に質問するグループワーク、大学生活についての学生視点からの説明、大学を知るためのチーム対抗ゲームなどが行われました。
入学後のつながりを考え、新入生は学部別に教室に振り分けられました。経営学部クラスでは、新入生がゼミ活動や卒論について積極的に先輩に質問していました。経済学部クラスでは上級生が積極的に話しかけ、自身の学生生活の詳細や役立つ大学の制度などについて語る姿も見られました。
新入生に、ウェルカムパーティ参加前と参加後にアンケートを実施したところ、特に大学生活への不安について大きな変化が見られました。
自由記述では「大学生活に対する不安や心配が軽減した」「先輩と話せて大学生活に対するモチベーションが高まった」などの意見が多数あり、新入生の満足度は高いものでした。
新入生からの質問に回答するファシリテーターの学生
学生同士の知識や経験の共有、アドバイスを通じ相互に支え合うピアサポート
ピアサポート充実と、それを支えるファシリテーターの育成を目的としたこのプロジェクトは、本学の2017、2018年度教育改革支援制度「進一層トライアル」を活用し、加藤みどり経営学部教授を中心に進められました。ピアサポートとは、学生同士の知識や経験の共有、アドバイスなどを通じて学生が相互に支え合う取り組みです。
進行役を務めた学生たちは、チームビルディングやファシリテーションなど、ピアサポートに必要なスキルを研修で学び、今回のイベントに臨みました。
本プロジェクトの学生リーダーとして全体を統括した前田マリアナ幸さん(経営学部4年)は、「昨年からファシリテーター研修に参加し、今年は代表という立場で企画立案や当日のスケジュール作成、ファシリテーターの学生たちのシフト組みなどを担当しました。代表としてこのプロジェクトを運営するにあたって自分自身に課したテーマは、『ファシリテーターのファシリテーターになること』。自分がファシリテーターとして新入生に関わることはもちろん、ファシリテーターを務める学生たちがスムーズに運営に取り組めるよう、彼らをサポートすることに注力しました。打ち合わせや担当配置決めの際には、自分の意見ばかりを主張するのではなく、各ファシリテーターの学生が力を発揮できる場を提供するように努めました。“各担当者を信頼し、任せること”これも研修で学んだことの一つです」と話しました。
また、副代表として前田さんを支えながら、当日の企画運営やファシリテーター学生の取りまとめなどを行った中山華穂さん(経営学部4年)は「代表の大変さは重々理解していたので、細かい事務的な作業は積極的に引き受けるよう、常に心がけていました。ウェルカムパーティ当日は新入生たちにクイズに答えてもらうゲーム企画の運営に加え、遅刻してきた新入生の対応など、イレギュラー案件のフォローも担当し一日中走り回っていましたが、とても心地よい充実感でした。新入生に対しては、相手が話しやすい雰囲気をつくることを意識しました。ファシリテーターはただ話を聞いているだけでは務まらないことに気づき、相手が話してくれることの2培の相槌を打つ気持ちで接していました。参加した新入生に『先輩のようになりたいです』と言ってもらえた時はとても嬉しかったです」と当日の様子を振り返りました。
(左)前田さん(右)中山さん
今後の展望について、前田さんは「今後は、後輩たちにプロジェクト全体の統括を任せ、私たちはサポート役にまわろうと思っています。今回のアンケート結果などを元に、改善点や反省点を整理し、次期代表に引継ぎをする予定です。研修では、グループワークがメインで、多数決ではなく話し合いで1つの答えを導き出す、という課題に取り組みましたが、研修を受ける前と後では、ファシリテーター学生の言動がまったく異なることにも感動しました。ぜひこのプロジェクトに関わる学生が増えてほしいと思っています」と話しました。中山さんは「私たち自身、このプロジェクトを通してとても成長したと感じています。研修で身に付けたファシリテーションスキルはもちろんですが、ファシリテーター学生への情報共有など、マネジメントの部分にまで関わることができたので、自分に自信がつきました。ぜひ後輩たちにも同じように成長してほしいですし、何より新入生たちが少しでも心配事をなくし、期待をもって東経大に入学してくれるように、これからもこのイベントは継続していってほしいと思っています」と語りました。
学生たちを支えた加藤教授は「今回のプロジェクトで、主体的に学ぶ学生の飛躍的な成長を目の当たりにしました。また、前田さんや中山さんのように積極的に運営に取り組んだ学生の、他の学生への影響力は計り知れません。学び合う学生同士は、いわば無敵です。ファシリテーターの育成には研修と実践(本番当日)の両方が必要だということも確認しました。本番では、緊張の中で知識・スキルを総動員して対応する一方、判断に迷った時には研修での学びや仲間との話し合いに立ち返って行動する。研修時にチームで時間をかけて話し合ったことが、彼らの自信や行動の根拠になりました。2017年度のウェルカムパーティに出席した新入生が、先輩たちのようになりたいと2018年度のファシリテーターに応募して迎える側になるなど、よい連鎖も生まれつつあります。上級生がロールモデルとして認められたということでしょう。ファシリテーター学生たちが得たものは、今後授業やオープンキャンパスなど、他の学生生活に活かせる大きな可能性があると思います」と述べています。
加藤みどり経営学部教授
今後大学として、学生たちが主体的に学び、成長し合う環境づくりを目指し、ピアサポートの充実に積極的に取り組んでいきます。
■特集 2
佐々木裕一コミュニケーション学部教授が
電気通信普及財団のテレコム社会科学賞を受賞!
佐々木裕一コミュニケーション学部教授が著書『ソーシャルメディア四半世紀 情報資本主義に飲み込まれる時間とコンテンツ』で電気通信普及財団の第34回テレコム社会科学賞を受賞しました。
テレコム社会科学賞は、電気通信普及財団賞の社会科学分野での優れた著作や研究論文を表彰するもので、1985年より実施され今回で34回目を迎える権威ある賞です。
佐々木教授は今回の賞を受けて、次のように話しています。
「スマートフォンを見れば私たちはそれを手にとってしまいます。そしてスマホのホーム画面に見えるアプリの通知を見れば、それを起動してしまうし、アプリのタイムラインに次から次へとコンテンツが現れれば、それをずっと見続けてしまいがちです。つまりハードウェアとソフトウェアが作る情報環境によって私たちの行動はコントロールされているとも言えるわけです。
そしてその情報環境が作られる時に重視されているのが、そのアプリやサービスのビジネスモデルです。モノを買うためのアプリであれば、購入ボタンを押してもらうように、広告が主な収益源のアプリであれば、なるべく何度も訪問してもらい滞在時間も長くなるように情報環境は作られています。
このように情報環境とビジネスモデルは密接に関係しているのですが、その両者にきちんと目配りしている研究は少ないですし、しかも歴史的にパソコン中心の時代からスマートフォン中心の時代への変遷を丹念にたどった研究もありません。そのような点が評価されての受賞だと思います」
佐々木教授は、2016年に『ツイッターの心理学 情報環境と利用者行動』で、本学の北村智コミュニケーション学部准教授と同奨励賞を受賞しています。
第34回テレコム社会科学表彰式の様子
■特集 3
日本初・シニア向け大学院博士課程で新制度
「3年分の学費で6年間在学」が可能に
本学経済学研究科とコミュニケーション学研究科では、2019年10月に実施される博士後期課程シニア向け入試の対象者(入学時に満52歳以上)より、3年分の学費で最長6年まで在学が可能になる制度(長期履修制度)を新設します。6年間かけて、課程博士論文を仕上げることを目指すコースです。
一般的に博士後期課程の期間は3年満期で最長6年まで在学延長が可能ですが、4年目からも毎年授業料を納めなければならず、6年間在学すれば6年分の学費がかかります。しかし新制度では、入学時に修業期間として「6年制」を選択すれば、3年分の学費で6年間在学できるようになります。
修士課程で修業期間を4年まで選択できる大学院は多いですが、博士後期課程では少なく、しかも仕事や介護との両立が前提となっているため、在職証明書や介護認定の証明などの提出が義務付けられています。定年退職後に時間をかけて研究をしたい人などに対しての長期履修制度は、日本で初めての取り組みです。入学時に満52歳以上の方であれば、書類審査と口述試験のみで受験できます。
コミュニケーション学研究科では、2016年より日本初となるシニア向けの博士後期課程入試を実施しており(経済学研究科も2019年より実施予定)、実務による知見を学術的に研究したいなどの目的を持ってシニア大学院生が入学しています。そこで、急いで学位を取ることより落ち着いて研究したいという希望があることや、研究活動に慣れないために論文執筆の時間がかかることなどを考慮し、新制度の導入となりました。
大学院の出願期間は、2019年9月2日(月)~9月6日(金)必着で、試験日は10月19日(土)です。出願に先立ち、7月16日(火)より事前相談(要予約)を受け付け、7月20日(土)の10時からは大学院の説明会を行います。2020年2月にも、シニア向け入試を行う予定です。
本学大学院では、修士課程と博士後期課程の一般入試(書類審査・専門試験・英語・口述試験)を行うほか、修士課程では、社会人向け入試や、シニア大学院(満52歳以上・4年間在籍しても学費は2年分で可)の入試等も継続しており、出願期間は同じです。
【参考】
大学院への進学意欲を高めるシニアの増加
21世紀に入って大学院の在学者数は約2倍となり、社会人の大学院への進学意欲が高まっています。文部科学省の「学校基本統計調査」によりますと、2017(平成29)年度の大学院在学者数は約25万人です。博士課程の在学者は約7万4000人で、そのうち社会人は約3万人で、42.7%を占めています(修士課程も合わせた大学院全体では社会人の在学者数は約6万人で、23.8%)。全体に理工系の研究科の在学者が多いですが、専門職大学院も増加しています。
2017年度の大学院入学者は、博士課程が1万5000人(修士課程や専門職大学院を合わせると約9万5000人)、うち社会人は約6300人(同約1万8000人)で、入学者全体の41.4(同18.4%)を占めています。
このように、「社会人の学び直し」についてのニーズは高くなっていますが、仕事をしながら大学院へ通うのは時間的に難しいケースが多いため、仕事の忙しさが一段落して定年を迎える前後の世代を対象に、シニア大学院生入試を行う大学も増えてきました。
文部科学省でも、2017年よりリカレント教育の拡充に取り組んでおり、人生100年時代へ向けた「学び直し」に向けて、さまざまな施策を推進しています。今回の施策は、大学教育としては最高峰である博士課程での研究について、シニア世代に門戸を広くする制度です。
もともと東京経済大学は、大学院の修士課程のシニア入試を2006年から行っており、これまでに本学でシニア大学院生として入学した方は、2006年度からの累計で50名です。このうち経済学研究科が14名、コミュニケーション学研究科が18名(博士後期課程を含む)で、シニア大学院生の制度を全国に先駆けて充実させてきました。今回の新制度導入により、海外の大学院へ留学した人や、専門職大学院を修了して修士号を取得した社会人なども、時間をかけて研究を深めることができます。
■東経大インフォメーション
◇Information 1
大倉喜八郎記念東京経済大学学術芸術振興会
学術講演会「ダイヤモンドから見る地球内部」を開催
東京経済大学の前身である大倉商業学校の創立者・大倉喜八郎は、大実業家として活躍したばかりでなく、学術・芸術の分野の振興・発展にも大きく寄与しました。
その志を継承し、2002年4月に発足した大倉喜八郎記念東京経済大学学術芸術振興会は、以来17年の間に、第一線で活躍する研究者や新進の芸術家などを招いた企画を広く公開してきました。この度、2019年度第1回目の企画として「ダイヤモンドから見る地球内部」と題し、学術講演会を行います。
近くて遠い地球内部の最新の研究や実験を紹介
地球の半径は約6400 kmで、地表から地殻、マントル、核という層状構造をとっていますが、地球深部の情報はどのように得られたのでしょうか? 地中に穴を掘って人類が到達できる深さはたかだか10km程度で、とても地球の中心まで到達することはできません。地球内部は近くて遠い場所なのです。
宝石としての価値が高いダイヤモンドは地球内部を研究する上で、とても重要な役割を果たしてきました。ダイヤモンドは最も硬い物質で、化学的にも安定しています。ダイヤモンドを用いて地球の深部に相当する圧力を再現することもできます。講演では地球内部の最近の研究や物質に圧力をかける実験を紹介いたします。
学術講演会「ダイヤモンドから見る地球内部」
<講 演> 鍵 裕之 氏(東京大学大学院理学系研究科教授 東京大学アイソトープ総合センター長)
<開催日程> 2019年6月15日(土)
<開演時間> 15:00
<申し込み> 本学ホームページより URL: https://www.tku.ac.jp/
◇Information 2
キャリアデザインプログラム
昨年に引き続き「デイキャンプ」を開催
キャリアデザインプログラム(CDP)は2019年4月20日(土)、本学6号館7階大会議室にて2019年度入学の3期生を対象とした「デイキャンプ」を開催しました。
今回で2度目の開催となる「デイキャンプ」は、2017年度、2018年度の入学生である1期生と2期生を中心とした有志の学生団体「TKU Unlimited」、そして担当教員によって運営され、ジョブシャドウイング(*)を経験した2期生による成果報告や「TKU Unlimited」による活動、大学生活に関するプレゼンテーション、ワークショップなどが行われました。
ワークショップでは「大学生活における目標」や「CDP生としての過ごし方」を題材とし、各グループがかるた形式の標語を作り発表を行いました。個性溢れる様々なかるたが出来上がる頃には新入生たちの緊張も徐々にほぐれはじめ、積極的に意見を述べていました。
ワークショップの様子
完成した標語を発表
「TKU Unlimited」代表の加藤美香さん(1期生・コミュニケーション学部3年)は、「2年目となるデイキャンプは、私たちなりに昨年の反省を改善し、さらに有意義なものに仕上がったと思います。3期生の皆さんには、かるたのワークショップを通してCDP生としての学生生活を意識してもらえたら嬉しいです」と語りました。
(*)ジョブシャドウイング
学生が企業に半日程度赴いて従業員に密着。職場での仕事ぶりを観察する。米国ではインターンの前段階として多くの企業で採用されている職業教育プログラム。
「TKU Unlimited」代表を務める加藤さん
◇Information 3
2019年度入試結果
キャリアデザインプログラムは10.1~19.4と高い倍率を記録
2019年度全入試の志願者数は、18歳人口が減少に転じ、前年を下回る厳しい状況の中、14,363名と前年より452名の微減となりました。特筆すべき点は2017年4月にスタートしたキャリアデザインプログラムでは、25名の応募に対し678名が志願する高倍率(10.1~19.4)を記録しました。
◇Information 4
大学説明会
国分寺は5月24日(金)/28日(火)、大宮は6月18日(火)に開催
本学の教育内容、就職支援への取り組み、入試結果及び入試制度について、高等学校の進路指導担当の先生方に説明する大学説明会を本年度も開催します。
当日は全体説明だけでなく、本学教員や入試課職員等が個別に相談や質問にお答えする時間もあります。また国分寺会場ではキャンパス見学を実施します。
◇Information 5
キャリアデザイン・フォーラム2019
主体性を引き出すキャリア教育 ~高校・大学・会社での連続的なキャリア形成~
東京経済大学キャリアデザインプログラムでは、低学年から連続で、かつ段階を追ったキャリア教育を実施しており、その過程で高校・大学・就職後という初期キャリアの時期を連続的に考える視点が重要だと考え本フォーラムを実施します。専門家による講演、キャリアデザインプログラムの授業紹介、所属学生の発表などが予定されています。若年層のキャリア形成に関して興味をお持ちの皆様の来場をお待ちしております。
フォーラム概要
<開催日程> 2019年5月18日(土)
<開催時間> 14:00~16:30 (受付13:30~)
<会 場> 東京経済大学 国分寺キャンパス 6号館7階 大会議室(国分寺市南町1-7-34)
本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。
このプレスリリースには、報道機関向けの情報があります。
プレス会員登録を行うと、広報担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など、報道機関だけに公開する情報が閲覧できるようになります。
このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 東京経済大学
- 所在地 東京都
- 業種 大学
- URL http://www.tku.ac.jp/
過去に配信したプレスリリース
東京経済大学ニュ―スVol.33
11/29 10:00
東京経済大学ニュースVol.32
4/4 10:00
東京経済大学ニュースVol.31
2023/11/14
東京経済大学ニュースVol.30
2023/9/22
東京経済大学ニュースVol.29
2023/6/14
東京経済大学ニュースVol.28
2023/3/17
東京経済大学ニュース Vol.27
2022/10/21
東京経済大学ニュース Vol.26
2022/8/22
東京経済大学ニュース Vol.25
2022/6/3
東京経済大学ニュース Vol.24
2022/2/3