新型コロナ禍の環境下でも、企業人事担当者の9割以上が「中高年社員のキャリア形成支援」の必要性を痛感
2021年4月施行の改正高年齢者雇用安定法への対応に、企業人事も本格稼働へ
2020年12月10日
一般社団法人 定年後研究所 https://www.teinengo-lab.or.jp/
人事担当の9割以上が「中高年社員のキャリア形成支援」が必要と痛感!
新型コロナ禍の環境下でも待ったなしの中高年社員対策
2021年4月の改正高年齢者雇用安定法への対応に企業人事も
本格稼働へ
一般社団法人 定年後研究所(東京都港区、所長:得丸 英司)は、2021年4月に予定されている「改正高年齢者雇用安定法(以下「70歳就業機会確保法」)施行に備え、中高年社員に関する大手企業の課題意識や取組み実態を明らかにすべく、企業人事部へのヒアリング(インタビュー)調査※を実施するとともに、これまで行ってきたニッセイ基礎研究所との共同研究結果レポート(「企業と中高年社員の『新しい関係』構築に向けて(報告書)」)をまとめました。主な調査結果・提言の骨子は以下の通りです。
※企業人事部へのヒアリング(インタビュー)調査概要
時期 :2020年7月~8月(主に、PCリモート会議にてインタビュー形式で実施)
目的 :企業における中高年対策の現状及び「70歳就業機会確保法」施行準備状況等に関する実態把握
対象 :定年後研究所と関わりのある大手企業11社の人事部長・課長 (企業名非公表)
■ ビフォアーコロナ時代から顕在化している中高年社員対策(企業ヒアリング結果等)
・企業人事においては、新型コロナ禍という未曾有の環境下にあっても「中高年社員対策」は避けることができない構造問題と認識されており、ヒアリングを行ったほとんどの企業が今後「ボリュームゾーン」となる50代以降社員の活性化・戦力化に向けた取組みを早急に対処すべきと考えている。※当ヒアリング結果を裏付けるデータとして、92.2%の企業人事担当が「50代以降社員に対するキャリア形成支援が必要」と回答(図2参照) •一方で、中高年特有の「変化を嫌う安定志向」を変えるための効果的な方策が見出されておらず、従来の年功的処遇、フルタイム勤務等「一律的なメンバーシップ型の制度・運営」の限界を認識しつつ、脱却には踏み込めていない状況がうかがえる。 •来年4月施行の「70歳就業機会確保法」に関しては、ヒアリング実施時点(2020年7-8月)においては概ね「検討中」とのことだったが、具体的には現行65歳までの「再雇用制度」を更に延長する方向で検討する企業が多かった。また、当該層の在籍期間長期化を視野に、活躍ポストについて「社外を含めた選択肢の拡大が必要」とする意見や「フリーランスやボランティア等が実際の活躍領域になりうるのかどうか検討中」の企業も存在した。※8割を超える企業人事担当が「70歳就業機会確保法への対応を実施・検討中」と回答(図1参照)
■ 今こそ「中高年社員版ジョブ型」活用・活躍の場を企業として準備すべき(提言)
・企業ヒアリング結果等を踏まえれば、今後、企業が中高年社員への対策として留意すべきことは、❶「中高年社員をコア人財として捉え、社外も含めた職務開発・活躍領域の拡大」、❷「個人の自律的なキャリア選択を尊重した選別・配置」の2点であり、ポストコロナ時代を見据え、雇用という形態のみにこだわらず「社外」における就労も視野に入れた「個人の選択」と「企業の選別」をマッチングさせる「企業と中高年社員の新しい関係」、すなわち「中高年社員版ジョブ型」を志向すべきと考える。
■ 中高年層個々の「したいこと」「できること」をみえる化し、それに即した取組みや対策が不可欠(提言)
•「中高年社員版ジョブ型」を導入する際には、当該層の自律的なキャリア形成を促す「行動着手支援」が不可欠となるが、企業人事部へのヒアリングでは、中高年社員への「キャリア研修」の実施時期が従来より前倒し傾向になってきているとともに、個人毎のキャリア面談を組み合わせる事例等も増えてきている点が判明した。今後、「70歳就業機会確保法」への対応を視野に、当該層のスキル・能力・経験・適性・価値観等、個々社員の「したいこと」「できること」をみえる化し、モチベーションアップにつなげる踏み込んだ取組みがより一層求められる。
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 一般社団法人定年後研究所
- 所在地 東京都
- 業種 教育サービス
- URL http://www.teinengo-lab.or.jp
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